数々の作品が映像化、舞台化されている人気作家・東野圭吾。今度は1990年に出版された名作ミステリー「仮面山荘殺人事件」の初の舞台化が決定した。
製薬会社社長の所有する別荘に集まった人々の間で起きる殺人事件を扱った作品。
脚本・演出を務めるのは、演出家・劇作家であり、5月末に活動休止を発表した演劇集団キャラメルボックスの代表でもある成井豊。これまでにも「容疑者Xの献身」や「ナミヤ雑貨店の奇蹟」など東野圭吾作品の舞台化を手掛け、高い評価を得ている成井の、本作は新たな挑戦となる作品だ。
主演は、ミュージカル界で活躍がめざましい平野綾と、人気作への出演が相次ぎ、舞台で活躍中の木戸邑弥。平野演じる「朋美」の父親役に辰巳琢郎、従姉妹役に伊藤万理華、兄役に鯨井康介、親友役に元宝塚雪組の星乃あんりらが名を連ねる。また、キャラメルボックスから畑中智行、坂口理恵、筒井俊作、原田樹里、関根翔太も出演する。
公演は9月末に東京・サンシャイン劇場で開幕し、大阪、新潟でも上演。またその後、同脚本・韓国人キャストによる韓国公演も予定されている。韓国公演の総合演出・監修は成井豊が務める。
【ストーリー】
製薬会社社長の森崎伸彦が所有する山荘。交通事故で亡くなった社長の娘・朋美を偲ぶため、婚約者の樫間高之、従妹の篠雪絵など8 人の男女が集まってくる。そこへ逃亡中の銀行強盗が侵入! 外部との接触を断たれた8 人は何度も脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が張り詰める中、ついに1 人が殺されてしまう。しかし、現場の状況から考えて犯人は銀行強盗ではあり得なかった。残された7人は極限状況の中、犯人探しを開始する…。
成井は、「閉ざされた山荘で起こる殺人事件。これはまさに舞台向きの設定ですし、謎解きだけでなく、深い人間ドラマが描かれている。必ず面白い芝居になると確信しました。舞台化を快諾してくださった東野さんに心から感謝します。私が所属する演劇集団キャラメルボックスは先日、活動を休止しましたが、劇団員はそれぞれの場所で、芝居作りを続けていきます。私自身、活動再開の日までに少しでも成長したいと考えています。『仮面山荘殺人事件』は、その第一歩。原作のすばらしさを100パーセント舞台化できるように頑張ります」と、公演への思いを語っている。
舞台「仮面山荘殺人事件」は、9月28日(土)~10月6日(日)東京・サンシャイン劇場、10月11日(金)~10月13日(日)大阪・サンケイホールブリーゼ、10月19日(土)新潟・新潟市民芸術文化会館・りゅーとぴあにて。一般チケット発売は、東京・大阪は7月20日(土)、新潟は8月8日(木)。