「賭けからはじまるサヨナラの恋」で“氷鉄の女”と呼ばれながらも、本来はピュアでかわいい一面を持つ奈央を演じる山崎紘菜。ドラマについて共演する小関裕太と語ってもらった前編に続き、後編ではドラマの内容にちなんだ質問に答えてもらった。
――このドラマの推しキャラクターは?
鈴木(健吾)です!(笑) 原作では詳しく描かれていないので、ほぼドラマオリジナルのキャラクターなのですが、演じた坂口(涼太郎)さんのお芝居がとてもすてきですし、物語の上でもアクセントになっているので、注目してほしいです。鈴木と、宇佐美(湯川尚樹)、福田(阿瀬川健太)の取り巻きたちのストーリーも楽しんでほしいなと思います。嫌なやつのはずなのに、どこか憎めない感じがあって、キャラクターとして好きになっちゃいますよね。
――実際に目の前に鈴木が現れたら?
私はたぶん苦手です(笑)。自分がターゲットになりたくないから関わらないようにすると思います。でも、このドラマを見て、普段あまり得意でない人でも一人一人をよく知ると、「いとおしいな」「ここは好きだな」って思える部分がちゃんとあるんだなと勉強になりました。だから、「嫌いだな」「苦手だな」って思う人ともちゃんと関わってみようと、鈴木さんを見て思いました(笑)。この作品の登場人物には、みんなそれぞれいいところがあるのですが、それは実生活でも同じで。誰にでもあるいいところに気が付ける人間になりたいなと思います。
――奈央以外で、登場人物を演じるとしたら?
親友の理子(筧美和子)は演じてみたいかもしれないです。理子は、表面は柔らかそうに見えるけど中身はしっかりしていて毒舌という、奈央とは逆のキャラクターなので。理子が里村の親友・宗佑(飯島寛騎)に自分の気持ちをぶちまけるシーンがあるんですけど、私は奈央を演じて、奈央の気持ちを理解しているのもあって、余計に気持ちが入って怒れそうなので、あのシーンはちょっとやってみたいです。
――タイトルの「賭け」にかけて、心の中で最近チャレンジした小さな賭けは?
ラグビーが好きでよく見ていて、お仕事でも関わらせていただいているのですが、ラグビーW杯が9月から始まるので、最近それに向けての日本代表のテストマッチがたくさんあって。その勝敗やスコア予想はよくしています。すごく楽しいです。
――的中率は?
実は、結果にあまりこだわっていないので覚えていなくて…(笑)。予想して、ラグビー好きの方と「この選手がこうだからこうだよね」「でもこっちもさ…」みたいな話をするのが楽しくて。私はヘッドコーチや出場メンバーで予想することが多いです。
――奈央は“氷鉄の女”としての一面と、恋する女性の一面のギャップも魅力的な人物です。山崎さんがキュンとくるギャップはありますか?
「狙っていない優しさ」にキュンとします。学生の頃に開かれた同窓会で、靴を脱いで上がるお店の下駄箱のカギをなくしてしまったことがあって。一人残って捜していたら、参加者のうちの一人が一緒に残って捜すのを手伝ってくれたんです。それはその人から自然と出てきた優しさだったので、すごくキュンとしました。他にも、前を歩いていた人が物を落とした時にサッと拾ったり、電車で席を迷いなく譲れたり、そういうささいなところにキュンときます。
――ちなみに、山崎さんご自身はギャップがあるほう?
あると思います(笑)。身長が高かったり、顔つきがそんなに甘いほうではなかったりするので、クールだと言われることが多いのですが、私自身は自分がクールだとは全然思っていなくて。だから、他の方からの見られ方と、自覚している中身のギャップはすごくあるんだろうなと思います。
Profile
やまざき・ひろな 1994年4月25日生まれ、千葉県出身。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションにて審査員特別賞を受賞。12年俳優デビュー。デビュー以来、映画やドラマのほかモデルやナレーションなども務め幅広く活躍。20年米公開の映画『モンスターハンター』ではハリウッドデビューを果たす。近年の主な出演作に、映画『LOVE LIFE』 、連続テレビ小説「舞いあがれ!」(NHK)、「刑事7人」(テレビ朝日系)、「真夏のシンデレラ」(フジテレビ系)など。また、11月28日から舞台『ジャンヌ・ダルク』に出演予定。
「賭けからはじまるサヨナラの恋」
U-NEXTにて全話配信中(全8話)
©U-NEXT
文◎布澤奈々子