――そんなに室さん自身に近い役なのですね?
ほぼ全部のセリフが僕がよく使う語尾になっていたり、ほんまに自分もこう聞かれたらこう答えるやろうなとか、こうボケてはったらこうツッコむなっていう言葉やったりして。(脚本の)可児(理華)さんにどっかで監視されてるんかなっていうぐらい、すごく室龍太っぽい。でもそれは、すごくありがたいですね。
――前作から特にパワーアップしたところは?
あのねぇ…今聞いている話では、すごい踊るらしいんですよ。まあ、タイトルに“マンボ”って付いてますから。しかも、(公式動画等で)マスカラも持ってますし。
――マスカラ?
マスカラ。…ん? マラカス!? (頭を抱えて)ヤバイ! 今のはカットしてください! お願いします!
――(笑)。使わせていただきます!
はい…もう使ってください!(笑)(小道具のマラカスをシャカシャカ鳴らしながら)この“マラカス”を持ってますから、めっちゃ踊るって聞いてます! 僕、最近全然踊ってないんで。もう何年ぐらいかな?『のべつまくなし・改』からやと1年半ぐらいは踊ってないんですけど、今回はガッツリ踊るみたいなので、その辺はすごく楽しみであり、不安でもあります。踊れるかな?
――コムサはバラエティー番組の放送作家という役ですが、室さんご自身も“笑い”に対しては熱い思いを持っていますか?
見るテレビ番組はバラエティーが多いですし、笑いに関しては愛を持っています。芸人さんをリスペクトしています。
――“お笑い”とはまた違い、コメディー作品の演技というのは難しいですか?
特に難しいなというイメージはないですね。お芝居って生ものだから、その場その場で起こること、ハプニングも笑いにできたりするので、僕はシリアスな内容の作品よりリラックスしてできますね。
――“コメディーは任せろ”と?
(ドヤ顔で)そうですね。京都のツッコミ代表として…って誰も笑ってないですね? ヤバいです! 頑張ります!
――(笑)。今作は笑いの中でも特に、日替わりのエチュードが見どころの一つとのことですが?
エチュードは前回もあったんですけど、大変やったんですよ。本当に! はんにゃの金田(哲)さんからの無茶ぶりが日に日にエスカレートしていきまして(笑)。でも結局、うまくいかなくても芸人さんである金田さんが回収してくださったので、なんとかなってたんですよね。僕はめちゃめちゃスベるか、ウケるか、どっちかなんですよ! だから、毎日大変です。でもそこはプロの金田さんにお任せしつつ、僕もうまいこと反応して、いい化学反応が起きたらいいなって思いながら全力で挑もうと思います。
――東京に拠点を移されて、最近はツッコミを披露する機会がなかなかないと思うのですが…。
それは遠回しに、僕のツッコミ力が落ちてるんやないかってことですね!?
――そんなことはないと思いますが、今作は“爆笑コメディー”とのことなので、それに向けて笑いの技は磨かれていますか?
つい最近で言うと、(浜中)文一くんがメインパーソナリティーを務めているラジオ「らじらー!サタデー」という番組にサポート役でちょこちょこ呼んでいただいているので、そこで取り戻しつつあります! 確かに、ずっと舞台をやっていましたし、稽古場でもコロナ禍で人とお話しする機会が減っているのは事実で、そのせいっていうわけではないですけど、確実にツッコミの腕が落ちている認識? 意識? はあります。それこそ康二にも、「ツッコミ力落ちたなぁ!」ってよく言われるし。でも、そのラジオのおかげで取り戻しつつあるので、あとはいろいろなバラエティーを見ながら一人でツッコミたいと思います。
――実際にテレビにツッコむことも?
やってます! けど、難しいですね。臨場感とか間とか。僕は考えてツッコむタイプやなくて、その場その場の空気を感じてやっていくタイプなんで。でも、本番までにはすっごい研いどきますわ! 鋭いツッコミを!
――せっかくなので早速一つ、面白エピソードをお願いします! 舞台の物語がピンチから始まるドタバタ劇とのことなので、室さんがピンチを感じた出来事を。
ヤッバ‼ え~と…つい最近のヒヤッとした話なんですけど、舞台『ッぱち!』の初日公演の最後の方で、主演の越岡(裕貴)くんと僕がしんみり語り合うシーンがあったんですよ。そこで、僕がなぜか稽古でやったことのない動きをしちゃって、テーブルに置いてあった麦茶がこぼれてしまって。それで、僕があぐらをかいて座っていた股間の部分に、お茶だまりができちゃって…。しかもその後、僕はお客さんに近いところまで移動して話をしないとならなかったんですよ! でも、唯一救いだったのが、ズボンが黒やったんです。これがもし違う色のパンツやったら僕、おもらししたみたいな感じでめっちゃディープな話をすることになってたっていう。これがヒヤッとした話でしたね。……どうでしょう?(笑)