毎週土曜深夜に放送中のドラマ「この男は人生最大の過ちです」。優秀な研究者で製薬会社の社長・天城恭一(速水もこみち)が派遣社員の佐藤唯(松井愛莉)に恋に落ち、「僕を奴隷にしてください」とお願いするところから始まる、ちょっとゆがんだ(!?)恋物語だ。ドMな天城のアプローチに唯の隠れドSがさく裂! 体を張った演技が話題の二人のインタビューをお送りする。
――それぞれの役の魅力は?
速水 天城は、今までに経験したことのない佐藤さんのドSな言動や行動に心が動いていくという、ちょっと変わった人物です。でも天城だけじゃなく全体的に変人が多いんですけど、みんな、実は根がすごくピュアで真面目。相手のことを思って純粋に行動しているだけなんです。
松井 唯は芯の強い女性だと思います。社長と出会って、社長にだけは本音を言えるようになっていくのですが、それがいい関係に…いい関係なのかな?(笑)
速水 直球の表現は心に刺さるものがありますから。ぶっ飛んでいるようで、実はシンプルな物語なんです。
――普段言わないようなセリフや行動が盛りだくさんですよね。
松井 私は楽しんでやっていました。後半になるにつれ、社長を罵倒できるのが自分の中で気持ち良くなって(笑)。
速水 アクションも、松井さんのテンションが徐々に上がっているのが分かりましたよ(笑)。スケジュールがタイトで大変だったんですけれど、アクションになると急に元気になっていました。
松井 もこみちさんも毎回本番でアドリブをぶっ込んでくるんです。
速水 すみません、思いついちゃうんですよ(笑)。
松井 唯が社長の手をかむシーンがあったんですが、そこで社長が「うわぁ~!」って想像を越える反応をしてきたんですよ。ツボに入って笑いが止まらなくなって、何度もNG出しちゃいました。
――楽しかった撮影シーンは?
松井 3話で社長の顔に水をぶっかけるのは楽しかった! テスト撮影の時、遠慮していたら誤って後ろにいるお客さん役の人にかかっちゃったんです。本番思い切りやって、ピシャッっと見事にかかったのはすごく気持ちよかったです。
速水 本番に強いんですよ。あと、唯が天城を引きずって歩いていくシーンも、松井さんは大変だったと思うけど楽しかったですね。床との摩擦で熱いのが気持ちいい…(笑)。
松井 それはない!(笑) でも天城の方が大変だったと思います。天井から逆さで登場したり、手すりを降りてきたり。
速水 佐藤さんのためなら何でもしますよ!(笑) 結構みんなアドリブを入れますけど、役柄としてやるので軸はズレていないんですよ。天城も変態ですが、それは唯が好き過ぎるがゆえの行動なので。松井さんは背が高くて華やかだから、大技が似合うんです。キレイに蹴り飛ばしたり殴ったりしてくれるので、僕も徐々に楽しくなってきました。
松井 はははははっ!
――そんな2人の恋模様は今後どうなっていくのでしょうか?
速水 後半に向けていろんなイベント事が出てきます。それぞれみんな気持ちが揺れ動いていくんですよね。
松井 唯は自分が社長のことを好きなのかとモヤモヤが募って、そこに天才外科医の藍田(平岡祐太)が登場したり、美人科学者の冴(田中道子)が社長に絡んでいるのを目撃したり、とにかく感情が忙しくなります。
速水 そこで出てくるアクションも、ただ派手に動き回っているのではなく一種の愛情表現なんだなと思いました。だから演じていて一つ一つが新鮮でしたね。
松井 不思議なドラマですよね。でもそれが二人の形なのかなと思います。
【番組情報】
「この男は人生最大の過ちです」
テレビ朝日 毎週土曜 深2.30~3.00(ABCテレビは毎週日曜 後11.35~)
写真◎藤本和史 文◎斉藤翠