1969年の日本初演以来、主演・松本白鸚が“見果てぬ夢”を追い続けてきた不朽の名作ミュージカル『ラ・マンチャの男』。半世紀を超えるミュージカル単独主演という前人未到の偉業を成し遂げ、ファイナル公演と銘打って20年2月6日に日生劇場にて開幕した矢先、新型コロナウイルス感染症の猛威の前に公演は中断を余儀なくされて全25回を予定していた全日程は7回の公演を持って終了(通算上演回数は1314回)せざるを得ず、幻のファイナル公演となった。
コロナ禍における公演中止をあるがままの現実として受け止めつつ、未来に向かってあるべき姿のために戦うことは、『ラ・マンチャの男』に関わる全ての公演関係者にとって共通するテーマであり、その思いは《幻のファイナル公演の復活》の実現へと向かわせた。関係各所の調整により、ほぼ同じキャストで約1年後となる23年4月に《幻のファイナル公演、奇跡の復活》上演が決定した。
8月19日、松本白鸚の傘寿(80歳)の誕生日に上演の発表が行われた。
[松本白鸚コメント]
生涯で一番うれしい誕生日になりました。初演は26歳、ブロードウェーに行ったのは27歳でした。それから53年…。万感の思いです。前回中止の時、劇場まで足をお運びくださったお客さまのため、『ラ・マンチャの男』の火を今日まで灯し続けてくださった皆さまのため、初日から千秋楽まで一所懸命勤めるつもりです。
2023年公演キャストは、松本白鸚、松たか子、駒田一、実咲凜音、石鍋多加史、荒井洸子、祖父江進、大塚雅夫、白木美貴子、伊原剛志(今回初参加)、上條恒彦ほか。公演は2023年4月14日(金)~24日(月)まで、神奈川・よこすか芸術劇場にて。