松居大悟演出、上田竜也主演の舞台パルコ・プロデュース2021『Birdland』が、9月9日に東京・PARCO劇場で幕を開けた。
『Birdland』は英国を代表する劇作家サイモン・スティーブンスによる戯曲で、2014年にキャリー・クラックネルの演出によりイギリス・ロイヤルコート劇場で世界初演された作品だ。今回が日本初上演となる。
世界的な人気の絶頂にあるロックスターの世界ツアー最後の一週間。ツアーが終わりに近づくにつれ、精神が不安定になっていく…。富や名声によって変えられ、観衆に“スター”として消費されていく一人のロックスターの物語。
演出は、劇団ゴジゲン主宰で作・演出・出演もこなす松居が手掛ける。PARCO劇場での上演は元より、松居がパルコ・プロデュース作品を演出するのも本作が初となる。「役を通して演じる俳優の生きざまを見る作品」と評される本作を、どう演出するのか注目だ。
主演は、ホフェッシュ・シェクター率いる世界的ダンスカンパニーの『ポリティカル・マザー ザ・コレオグラファーズ・カット』日本初演や21年続く大人気ミュージカル『Endless SHOCK』への出演などジャンルの枠を超えた活躍が続く上田。残酷で不安定で、カリスマ的な世界的な人気の絶頂にあるロックスター・ポール役に挑む。
共演は安達祐実、玉置玲央、佐津川愛美、目次立樹、池津祥子、岡田義徳といった豪華な顔ぶれがそろった。
孤高のロックスター・ポールを繊細に演じる上田と、ポールを取り巻く人々を何役も魅力的に演じ分ける実力派俳優たち、ピアノの生演奏や映像を駆使した演出の織り成す重層的でスタイリッシュな舞台に乞うご期待!
[上田竜也コメント]
誰も体調を崩すことなく無事に本番を迎えられるということに、まず喜びを感じております。そして今は、この作品がどんなふうに感じてもらえるのかすごく気になっています。相手、観客に訴え掛ける作品なので、一人一人の捉え方は違うでしょうし、それぞれどういうふうに思い、何を感じて帰られるのかということがとても楽しみで、幕が上がるのを待っています。コロナ禍でいろいろな判断がなされる中、それでも足を運んで来てくださる方々には本当に感謝しています。その分、楽しみにしていただいた期待以上のものをお見せできるよう、キャスト、スタッフ一丸となって作品に魂を込めていきますので、ぜひ、さまざまな感情を持って帰っていただけたらと思います。
公演は10月3日(日)まで同所にて。以降、愛知、京都。福岡公演あり。
撮影◎引地信彦