[板前ライ(原作ではライサンダー)役:矢崎広コメント]
プルカレーテさんは、『真夏の夜の夢』という作品に対して、僕のこれまでの人生経験ではとても太刀打ちできないくらいに、面白い解釈をされる演出家でびっくりしました。しかも、とても突拍⼦もない奇抜な演出であっても、演じてみると役者の心情的にはとても楽なところに収まっていくのにも本当に驚きました。稽古ではあまり固めずに、段取りはあっても「生」で起こること、人間が起こすことにプルカレーテさんは期待されていて、僕も毎日リセットしながら稽古するようにしていました。いらっしゃるお客さまも状況も日々変わる。どう転んでも、共演の方々が受け止めてくださる安心感があるので、そんな変化も楽しんでいけたらと思います。いろんな人の気持ちがいろんな場面でリンクする作品です。ぜひ、この真夏の夜の夢の森に迷い込んでいただいて、感じていただけたらと思います。
東京芸術祭2020 東京芸術劇場30周年記念公演『真夏の夜の夢』は、11月1日(日)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて。以降、新潟、松本、兵庫、札幌、宮城公演あり。
舞台写真撮影◎田中亜紀
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