黒柳徹子と生田斗真が出演の舞台『ハロルドとモード』が9月28日(月)に東京・EXシアター六本木にて開幕した。
『ハロルドとモード』は1971年にアメリカで公開された映画で、ブラックユーモアを随所にちりばめながら79歳と19歳という年齢差のあるちょっと変わった二人のラブストーリーと生きることの楽しさをコメディータッチに描き、映画の公開から約半世紀たった現在でも多くのファンを持つ作品だ。1977年にジャン=ルイ・バローの演出により舞台化された後、同じくバローの劇団の来日公演が上演されるなど、ストレートプレーからドラマリーディング、ミュージカルと、キャストや上演形態を変え幾度となく上演され続けてきた。今作では、これまでに数多く脚本・翻訳・演出を手掛けてきたG2が、新たに脚本を書き下ろし朗読劇として上演する。
79歳のチャーミングな女性モードを演じるのは黒柳徹子、モードに恋する19歳のやんちゃな少年ハロルドに生田斗真。さらに趣里、浜田信也、相島一之、 秋本奈緒美と豪華な顔ぶれで型破りな二人の生きざまと恋模様を送る。
初日を迎えるにあたり、黒柳徹子と生田斗真がコメントを寄せた。
[モード役:黒柳徹子]
――舞台初共演の生田斗真さんの印象をお願いします。
生田さんは、とても大人っぽく男性的なので、私は引きずられっ放しです。何歳なのかは伺ってないので分かりませんが、堂々としていて、魅力的です。こういう方と芝居できてラッキーです。
――作品の魅力を教えてください。
よほど人間というものを、よく分かってないとこういう脚本は書けないと思います。重たい死というものを引きずりながら軽々と生活していくハロルドとモード。どれだけ明るくやっていけるか、私は79歳のモードより年上になってしまいましたが、まだ、脚本のモードの心の底は分かっていません。面白い脚本ですね。
――観客へメッセージをお願いします。
朗読劇の面白さを楽しんでくださいませ。皆さまの想像力をたくさん発揮させて、ハロルドとモードの関係がどうなっていくのか、笑いながらハラハラして頂けるとありがたいです。相手役の生田斗真さんが男性らしく魅力的なので、私は引きずられっ放しです。私は稽古中、毎回、終わりの方で胸を詰まらせています。
[ハロルド役:生田斗真]
――舞台初共演の黒柳徹子さんの印象をお願いします。
日本にテレビが普及した時から今日に至るまで、たくさんの日本人に愛され続けている、日本のヒロイン。そんな黒柳徹子さんと恋人役をさせて頂けるなんて夢にも思わなかったことです。稽古場でもいつもかわいいお洋服をお召しになっています。ご自身の信念と誇りを持って毎日を過ごされている姿にたくさんのエネルギーと勇気をもらえます。
――作品の魅力を教えてください。
何と言っても、黒柳さん演じるモードがかわいらしいこと! そして、人生のいろいろな事を教えてくれるお芝居です。
――お客様へメッセージをお願いします。
人との接点を持ちにくい現在です。それでもお芝居を求めて劇場に足を運んで下さる皆様に全力でお応えしたいと思います。同じ時代に生きて、同じ空間を共有できる喜びと、舞台に立てる喜びを感じたいです。
公演は10月3日(土)まで同所にて。10月14日(水)、15日(木)大阪・シアター・ドラマシティにて。
撮影◎濱谷幸江