12月7日(月)からPARCO劇場にて上演するPARCO劇場オープニング・シリーズ『チョコレート ドーナツ』のキャストが決定した。全米映画祭が絶賛、観客賞を総ナメにし、日本でもロングランヒットした映画『チョコレートドーナツ(原題:ANY DAY NOW))』。実話から生まれた魂を震わせる珠玉の作品を東山紀之主演、宮本亜門演出で世界初の舞台化だ!
東山紀之が演じるのは、シンガーを夢見ながらショーパブの口パク・ダンサーとして日銭を稼ぐルディ。出口の見えない生活の中、ルディの人生は運命の人・ポール、隣室のダウン症候群のある少年・マルコと出会うことで変わっていく。映画ではトニー賞受賞俳優アラン・カミングが演じたこの主人公に、東山紀之がその魅惑のダンス、歌、演技で挑む。
ルディと共に少年マルコを育てようと世間に立ち向かう地方検事・ポールを演じるのは谷原章介。幅広く活躍する谷原の、俳優としての魅力がさく裂するであろう本作品。ゲイのカップルであるルディとポールが悩み迷いつつ、手を組んで世の中に立ち向かっていく様は見る者の心を打つ。初共演の東山と谷原がどのように演じるかが見どころの一つだ。また、ダウン症候群のある少年マルコ役として、実際にダウン症候群のある高橋永と丹下開登がダブルキャストで出演、高畑淳子、モロ師岡、堀部圭亮、八十田勇一らが共演する。
70 年代のアメリカのヒットナンバーを散りばめた華やかなショーシーンと、緊迫の法廷ドラマを織り交ぜつつ、愛と希望、未来を求めて、苦闘する人間の姿を感動的に歌い上げるヒューマンドラマ『チョコレートドーナツ』。宮本亞門がタクトを振る世界初演の舞台に、こうご期待!
[演出:宮本亞門コメント]
この難役に東山さんが挑戦することに、心から敬意を表します。今までドラァグクイーン役は日本でも多くの男優が演じてきましたが生半可ではできません。特に今回のルディは傷つき、ボロボロになっても真っ向から社会と戦う、愛情深い人間です。原作の映画でもアラン・カミング氏が壮絶な演技で観客の心を鷲づかみにしました。東山さんは、蜷川幸雄氏が演出した『さらばわが愛 覇王別姫』『サド侯爵夫人』で女形や女性を演じられていますし、今回の生々しいドラァグクィーン・ルディをどう演じるか、演出家としてとても楽しみです。また、谷原さん演じるポールも作品を通して戸惑い変化していく難しい役です。東山さん、谷原さん、そしてダウン症候群のある少年マルコ役の高橋君、丹下君がみせる愛の姿。このコロナ禍で本気で挑む舞台にぜひご期待ください。
[東山紀之 コメント]
この作品は苦しい状況の中でも“愛”や“希望”のために必死に立ち向かう人間の姿を描いています。私が演じるルディは、感情の起伏が激しいけれど愛情深い人物なので、とても難しい役柄だと感じています。宮本亞門さんが表現する世界観を楽しみながら全身全霊で演じたいと思います。ルディとして、谷原さん演じるポールとダウン症候群のある少年マルコ役の高橋くん、丹下くんを最後まで愛し抜きます。ドラァグクイーンのショーシーンではさまざまなダンスを披露しますし、名曲の歌唱シーンもありますので、どうぞ楽しみにしていて下さい。
[谷原章介 コメント]
『チョコレートドーナツ』、甘いタイトルですが、切なくて悲しくも温かい物語。劇場で映画を見て、大好きになった作品でした。今回、東山さんのドラァグクイーン姿、踊り、歌、そして何よりダウン症候群のある役者さん高橋さん丹下さんとお芝居できることが楽しみ。亞門さんの演出が優しく、そして暖かく皆を包み込んでくれること間違いなしです。深いテーマはそこにありますが、まずは難しいこと抜きにして楽しんでいただきたいと思います!
PARCO劇場オープニング・シリーズ『チョコレート ドーナツ』は、12月17日(木)~30日(水)東京・PARCO劇場にて。ほか地方公演、2021年1月~長野、仙台、大阪、愛知公演あり。