2016年トニー賞最優秀振付賞にノミネートされるなど舞台界で注目を浴びている舞踏家ホフェッシュ・シェクターが率いる世界的なダンスカンパニーによる「ポリティカル・マザー ザ・コレオグラファーズ・カット」の日本公演が4月6日に東京・Bunkamuraオーチャードホールにて開幕。初日公演を前に、主人公役に抜擢されたKAT-TUNの上田竜也らによるフォトコールと囲み取材が行われた。
ホフェッシュ・シェクターが振付・音楽を手掛ける本作は、轟音と静寂、光と影が交錯し、圧倒的なエネルギーとフルスピードの疾走感にあふれた、公演時間75分の最高傑作。
そんな、カンパニーの代表作で、音楽で人心を惑わす主人公役を務めるのが上田竜也。世界各国で現地アーティストともコラボレーションし上演されてきた本作だが、開催国のアーティストが主人公を務めるのは初の試み。総勢50名近い出演アーティストたちの扇動者を上田が担うことになるわけだ。
本作にはさらにミュージシャンとして、ドラムに中村達也、ベースにTOKIEも参加。世界が注目するダンスカンパニーと、上田を始めとする日本人出演者らによる魂のぶつかり合いが観客を魅了する。
フォトコール後に行われた囲み取材には、上田竜也、中村達也、TOKIEと、振付・音楽のホフェッシュ・シェクターが登壇した。
冒頭、シェクターが、作品内容と3人の日本人キャストについて語った。「政治的に抑圧されたような物語の背景もあるのですが、基本はダンスとミュージックです。この作品の、たくさんのエネルギーにあふれている部分を感じていただきたいです。3人の方々とは、すぐ恋に落ちました(笑)。上田さんにはカリスマティックで、とてもパワフルでエネルギッシュです。トータルで見て素晴らしいパフォーマーだと思います。ドラマーの中村さんは素晴らしいグルーブなサウンドで、この作品にコミットしてくれているのがうれしいです。TOKIEさんもまた素晴らしい音とグルーブを持っています」
シェクターの賛辞を受けて上田は、「素直に自分を必要としてくれることがとてもうれしくて、シェクターからの要望以上に応えたいと思いました。お客さんが劇場に入ってからいかに暴れられるかとワクワクしています」と、初日の公演が待ち遠しい様子。
このステージで上田は群衆の先導者役がメインとなるが、ときにクールなロックスターであったり、ときに政治家として演説をするような場面もあるそうで「お客さんを巻き込んで、こちらの世界に引きずり込めるように頑張りたい」と意気込みを語った。
そして囲み取材の最後に上田は、公演を楽しみに観に来る観客へのメッセージを述べた。「音楽とパフォーマーのダンスを融合して、すごく破壊力のある作品となっています。お客さんも本能のままに感じて、それを表現として出してくれればいいなと思います」
公演は同所にて4月11日まで。