秋吉理香子の“イヤミス”の傑作を実写化した『暗黒女子』の完成披露試写会が2月21日(火)に東京・新宿の新宿バルト9で、女子高生314名を招待して開催された。上映前には飯豊まりえ、清野菜名、平祐奈、玉城ティナ、小島梨里杏、千葉雄大、原作者の秋吉理香子、耶雲哉治監督が舞台挨拶に登壇。女優陣は劇中衣裳の女子高の私服姿で登壇し、大歓声を浴びた。
“全員悪女”“美少女たちの騙し合い”“ラスト24分の衝撃”とセンセーショナルな宣伝文句が並ぶ本作。女子生徒たちの知られざる悪意が満ち溢れているが、現場は和気あいあいとしたムードだったよう。飯豊さんは、隣に立つ平さんの肩を抱き「見ての通り、“暗黒”感のない方たちが演じてることが逆に怖い(笑)」と語り、予告編でも登場する“闇鍋”のシーンについても「見ててこっちが胃が痛くなるような怖さですけど、現場はカットが掛かると『体力使っちゃった。お菓子食べよ!』というようなメルヘンで平和的な子たちばかりでした」とニッコリ。小島さんも「食に対する欲の強いメンバーでした(笑)」と振り返り、平さんも「ずっとご飯の話をしてました」と述懐。
また、モデルとしても活動する、玉城さんがいつも最新のコスメアイテムやファッショングッズを持っていたそうで、清野さんは「(玉城さんの)美意識が高すぎ! 私は膝を見たらカッサカサで、次の日、コンビニでクリーム買って塗りました(笑)」と明かすなど、口々に「女子高みたいだった」という声が飛び出した。
そんな中、紅一点ならぬ“黒一点”の千葉さんは、やや居心地が悪そう…。完成作を見た感想を問われ「こんなかわいい子たちが体を張っていてドキッとしました。男ってホントに無力…」と語り「現場でも男子は気まずかったです」と苦笑。女優陣から口々に語られる、楽しそうな思い出についても「一切、そんなことがあったなんて知らなかったです…」と寂しそうに語り、会場は笑いに包まれた。
原作者の秋吉先生は「撮影現場にもお邪魔したんですが、一人一人がイメージ通りで驚きました」と語り、完成した映画についても「良いものができると確信してましたが、予想を超えて、耽美で甘美で毒があり、でも1コマ1コマが美しい作品で感激しました」と絶賛していた。
作品にちなんで、自身の“暗黒面”について尋ねられた飯豊さんは、監督の指導の厳しさのあまり、なるべく監督と顔を合わせないように、現場への入り時間や帰りの時間を調整していたと告白。撮影時の監督を“鬼”と表現しつつ「いまは大好きですよ」という飯豊さんの言葉に耶雲監督は「そういうところが暗黒(笑)!」と突っ込んでいたが、その奮闘ぶりについては「映画を見れば、いままで飯豊さんに対し持っていたイメージがガラッと変わると思います。見たことのない飯豊まりえという女優をお見せできる」と惜しみない称賛を贈っていた。
『暗黒女子』は4月1日(土)より公開。