そして、ラストの『Sing』へ。「歌が必要だ この世界に 歌が必要だ どんな時でも 」というシンプルだが力強い歌詞を、ガーデンシアターにいる全員で熱唱し、心をひとつに合わせた。笑顔があふれる会場を渋谷は幸せそうに見渡し、何度も「ありがとう」を伝えながらステージを去って行った。
アンコールの声に導かれ、再びステージに舞い戻った二人は、息の合ったトークで笑わせたあと、横山がゲストボーカリストとして参加した『Su』を披露。ここで、モニターに突如、1枚の写真が映し出された。それは二人が久しぶりに会い想いを伝え合った日の写真だった。そこに記されたのは、図らずも一年前の今日と同じ日付「10月5日」。あまりの偶然に、会場からは「え~!!」という驚きの声が上がった。最後は、『ROCK TO YOU』の収録曲『繋がる』を魂を震わせるように熱く歌い上げ、最高潮の盛り上がりの中、ステージは幕を閉じた
彼らが、この対バンでやりたかったのは、懐かしさに浸ることでもなく、ただただ純粋に、アーティスト同士として対峙すること。そして、それぞれの覚悟を持ち寄って、このステージでぶつけ合うことだった。奇しくも「あなたに届け」「あなたと共に」という近しいテーマで、目の前にいるあなたと向き合うことを決めた二人。そんな想いが音楽を通じて呼応し合う。そして、繋がった、横山裕と渋谷すばる、目の前にいる”あなた”の絆と音がーー。
写真:冨田味我
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