ドラマ

細田佳央太と板垣瑞生にインタビュー!連続ドラマW-30「ドロップ」

品川ヒロシ原作の伝説のヤンキー小説「ドロップ」が連続ドラマ化。

真面目な中学生から一転、ヤンキーを目指す信濃川ヒロシを演じるのは細田佳央太。ヒロシが転校先の狛江北中で出会った最強ヤンキー・井口達也にふんする板垣瑞生と共に、熱い不良ライフを描く。初共演となる2人の対談は、ヒロシと達也のようなやり取りであふれた。

――本作は漫画、映画とメディアミックスを遂げている作品です。改めてどんなところに魅力を感じますか?

板垣 作品に触れて感じたのは、このお話が“品川さんのリアルなんだな”ということです。このお話が過去に事実としてあったということが、作品にとってすごく大事なところだと思います。しかも物語の主人公のモデルとなっている品川さん自身が作品を撮るっていうのもとてもアートだなと感じたんです。それに、過去を出すというのは今と比較することにもなるから、品川さんが自分の過去を思い返して作品を撮るには、今とのすり合わせが必要になると思うんです。その時、どうやって「ドロップ」を現代とすり合わせるのかなということがまず気になりました。既に漫画版と映画版の「ドロップ」が違うように、作品で起こることや事実は変わらないけど、そこへの捉え方が変わっているかもしれない。それが漫画、映画を経てドラマを作るに当たってどう変わるのか、今僕たちが作るオリジナリティーはそこに出るのかなと思いました。

細田 そうだね。あと、純粋な時間配分でいうと、映画は2時間だったのが今回は10話で約5時間かけて描けるわけですよね。だからだいぶ内容が濃いんですよ。映画で描ききれなかったところ、特にキャラクターの関係性が色濃くなっている。ヒロシと達也を取り巻くさまざまなキャラクターにも丁寧にフォーカスが当たっていることが、ドラマ版ならではの魅力だと思います。あと、個人的な話をすると、僕はそんなにヤンキーものを見てこなかったんですよ。と言いますのも、あんまり血とかがダメだったので…。

板垣  あははっ。今回は大丈夫だった!?

細田 大丈夫です! でも結構ギリだったかも…。自分がなってるのは平気なんですけど、人がボコボコにされている特殊メークとかは「痛そう…」ってなっちゃって。僕がこれまでに通ってきた作品は、「ごくせん」か「今日から俺は!!」。その2つを軸にして考えたときに、「ドロップ」は新しい部類でした。映画が作られたのも14年前とかだから、その当時は現実的な部分もあったかもしれないけど、今の僕らが見るとどこか昔のような感じもあって、自分たちの生きている世界線の話ではないようにも感じました。でもちゃんとヤンキーのカッコ良さもあるし、掛け合いも面白くて。ヤンキー作品の中で、新しさみたいなものを感じましたね。

――細田さんは本作がヤンキー役への初挑戦。けんかアクションも初めてということで大変だったことも多かったのでは?

細田 達也とか森木(林カラス)とかワン公(大友一生)だったら大変だったと思います。ヒロシに関しては“ヤンキーになりたい”という思いから始まっていて、しかも別にけんかも強いわけじゃなく、口げんかで戦っていく男の子だったのであまり苦戦しなかったというか。初ヤンキーがヒロシで良かったなっていうふうに感じるくらい、役と自分に距離感は生まれなかったですね。

――板垣さんは念願の達也役への挑戦でした。

板垣 不思議な巡り合わせがあったんです。ある時、気絶してしまった瞬間があって、起きた時に「大丈夫?」って友達に言われて、達也のセリフにもある「人はそう簡単に死なねぇんだよ」って言ったことがあったんです。だからこのお仕事が決まったんだと思っている節があるんですよね。だからなんか、演じることに対しても違和感がなくて。あぁそっか、来るべきタイミングで来たみたいな(笑)。降って来た、じゃないけど。「気絶して良かった~!」みたいなことを、すごく思ったんです。

細田 すげぇ…(笑)。

板垣 僕も本当にびっくりしたんですよ。

細田 気絶したことをポジティブに考えられることがすごい(笑)。

板垣 おかげさまで、今ここにいます(笑)。

細田 ははは!

板垣 簡単に死ななくて良かったです。僕があのセリフの根拠なんで!(笑)

細田 しっかり体現してるね(笑)。

――原作者であり監督である品川さんから掛けられた言葉や、受け取った思いはありますか?

細田 撮影前に「漫画や映画は参考にしないで」と言われました。「ドロップ」のドラマ版として新しいものを作るということに重きを置いた時に、作られた時代も違うし、時代が変われば当たり前も変わるから、そんなに参考にしないでほしいと。そしてヒロシはヤンキーが当たり前じゃなかったところから、“ヤンキーが当たり前”の世界に入っていく、ある種の異世界ファンタジー作品なんだよっていうのは最初に説明していただいて、「なるほど」ってなりました。

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