上田竜也が主演、河原雅彦が演出を務めて、7月から8月にかけて東京、大阪、福岡で上演される舞台『After Life』の全キャストがこのたび発表された。
本作は、“人にとって思い出とは何か?”という普遍的なテーマを描き、1998年にカナダ、99年に日本で公開された是枝裕和監督の映画『ワンダフルライフ』を、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の脚本を手掛けたジャック・ソーンが舞台化。21年6月にロンドンのロイヤル・ナショナル・シアターで初演を迎え話題を呼んだ作品だ。
5人のガイドが待つ、無個性な空間に集められた死者たち。死者たちは、ガイドからこう告げられる。「皆さんには、ここで過ごす1週間の間に、一つ、思い出を選んでいただきたいのです。皆さんにとって、一番意味のある、大事な思い出を。選んだ思い出はわれわれが全力で再現します。そして皆さんは先に進むのです、その思い出だけを持って――。」死者たちは、ガイドに導かれながらそれぞれに思い出を選んでいくが、思い出をいつまでも選べず、独り悩み続ける老人がいた…。彼を担当するガイドの2番は、なんとか老人を助けようと彼の過去を調べるうちに、ある事実にたどり着く。1週間の期限の時、それぞれが迎える結末とはー。
主演の上田は、死者が新たな世界へ旅立つ際に持っていく、たった一つの大切な思い出を探す手伝いをするガイド役の中で、淡々と仕事をこなすガイドの「2番」役に挑戦する。気になる共演者には、ガイド役の中でリーダー的存在のガイドの「5番」役に舞台、TV、映画など多数出演する相島一之、妙に勘が鋭いガイドの「1番」役は数々の話題作に出演する野波麻帆が演じる。さらに、ガイドされる側には、思い出を探そうとしない「オバフェミ・テイラー」役として舞台で幅広く活躍し、近年では映像作品にも多数出演する味方良介、自分の生涯に特徴がないと語り思い出をなかなか選べない「ヒロカズ・モチヅキ」役には90年代から多くの井上ひさし作品で活躍し、映像作品でも確かな演技力を誇る大鷹明良、自分の思い出を探すことよりも飼い猫の心配をする91歳の「ベアト リス・キリック」役に高い表現力で優秀女優賞など数々の賞を受賞している高橋惠子を迎えた。個性豊かなキャストで作品を紡いでいく。
日本初演となる本作の演出は、ストレートプレイのみならず、数々のミュージカルや音楽劇も手掛けてきた河原が務め、人が死んでから新たな世界へたどり着くまでの7日間というファンタジックな世界を創り上げる。
公演は7月8日(土)~18日(火)まで東京・新国立劇場 中劇場、7月21日(金)~27日(木)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、8月2日(木)~4日(金)まで福岡・キャナルシティ劇場にて。詳細は公式サイトへ。