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宮沢りえ、浅香航大、渡邊圭祐ら共演『アンナ・カレーニナ』が開幕!

宮沢りえ主演の舞台 COCOON PRODUCTION 2023/DISCOVER WORLD THEATRE vol.13『アンナ・カレーニナ』が、東京・Bunkamuraシアターコクーンにて開幕。舞台写真と出演者からのコメントが届いた。

ロシアを代表する文豪レフ・トルストイが1800年代後半に書き上げた長編小説「アンナ・カレーニナ」は世界中から称賛され、「芸術上の完璧であって、現代、ヨーロッパの文学中、なに一つこれに比肩することのできないような作品」と言わしめたロシア文学の金字塔。

この名作をイギリスの気鋭の演出家フィリップ・ブリーンが新解釈で戯曲化し、演出したのが本作だ。

アンナ・カレーニナを演じるのは宮沢。さらに、コンスタンチン・リョービンを浅香航大、アレクセイ・ブロンスキーを渡邊圭祐、エカテリーナ・シチェルバツカヤ(キティ)を土居志央梨、ダーリャ・オブロンスカヤ(ドリー)を大空ゆうひ、シチェルバツカヤ公爵夫人を梅沢昌代、ステパン・オブロンスキーを梶原善、アレクセイ・カレーニンを小日向文世と、若手からベテランまで豪華キャストが結集した。

アンナ、ブロンスキー、カレーニンの三角関係を中心に描かれることが多い本作だが、今回のフィリップ版では、破滅に向かうアンナの愛と、未来への希望を感じさせるリョービンとキティの純愛とを対照的に描いている。マックス・ジョーンズが手掛ける独創的な美術、パディ・カニーン率いる音楽チームの生演奏と共に、日英のスタッフ&キャストが一丸となって作り出す『アンナ・カレーニナ』の世界を存分に堪能してほしい。

[宮沢りえコメント]

チェーホフやイプセンの経験はありますが、シェークスピアもギリシャ悲劇も経験がなく、いわゆるヒロイン的な役柄はほぼ初めてです。膨大な小説を凝縮させたフィリップのタフな台本にどれだけ高い密度で参加できているのか。都会の第一線で作品を作り続けているフィリップが、あの村の場面を大事に丁寧に描こうとしているのは、人間として生きるとはどういうことなのかという投げ掛けだと思います。でもそんな理想の生き方を誰もができるわけではなくて。自由とは、同時に孤独でもあるということを考えさせられます。

今回の舞台では特に息子セリョージャの目線が鍵になっていて、彼はずっと大人たちのことを見ているんです。次の時代をつくっていく子どもたちが何を見て大人になっていくのか、その危機感や期待がフィリップの中にあるんではないかと感じます。私自身も、子どもが成人するまでにどれだけ生きる力を与えられるのか、どんなものを見て、どんなことを感じていけば豊かな人間になれるのか、考えさせられますね。全てのセリフが心に響いてくるすてきなエピローグのためにも密度の濃いアンナを生き切りたいと思います。

[浅香航大コメント]

リョービンは中身はとても繊細で、常にさまざまなことを考えている人間なんです。真面目で頭が固くユーモアもないけれど、口下手な僕が言葉にするとその良さが薄れるのではないかと思うほど魅力ある人間です。物語の構造としては、アンナとリョービンの対照的な生き方が描かれていますが、あえて対のように演じるのではなく、リョービンが経験し影響を受けたことが、結果、対に見えたらいいなと思うんです。フィリップさんが最初におっしゃったのは、これはリョービンの目線から語られているということでした。ですから、アンナたち登場人物に起こることを受け止め、その変化を感じていくということも意識しています。そして、そこで受けたものを全て、最後のシーンで表現できればなと。最後はリョービンが大事なことを語りますが、それはリョービンが自分自身に語っているのと同時に、今を生きる人たちへのメッセージになっているのではないかと思うんです。さらに言えば、これからを生きていく子どもたちへの。稽古の中で吸収したもの全てを込めて、そのシーンに臨みたいと思います。

[渡邊圭祐コメント]

一昨年に続き、2度目の舞台出演です。今回は世界で傑作と認められた小説が原作。共演も舞台経験豊富な先輩ばかりで、恵まれた環境で続けて演劇に関われたことに心から感謝しています。役について悩み、考えるため十分に時間をかけられるのも舞台の醍醐味。日々稽古を積み重ねられる舞台だからできる、自分にとっての新たな挑戦。演劇や俳優という仕事についても改めて考えることができて、ありがたく充実した毎日を過ごしています。舞台上で作品や役を生きるだけでも大変なのに、ブロンスキーは幕が開くごとにアンナに恋し、恋の終わりまでを毎回体験することになる。その過程の大いなる悩みや葛藤をどう表現するか、飛躍する場面の時間経過を自分の体にいかに流すか、などの演技はカロリー消費がものすごく高いと感じています。臆して当然の大舞台。でも、逃げ腰で臨むにはもったいないほど貴重な機会なのも事実です。経験値が少ないぶん、怖いもの知らずな飛び込み方もできるはず。全てを自分の糧にできるよう、作品に挑み続けたいと思っています。

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