香取慎吾が1月21と22日、東京・有明アリーナにて、ソロアーティストとして自身初のアリーナクラスでのLIVE「Black Rabbit」を開催した。数々の才能にあふれながら、何よりもステージに立ち歌って踊ることが大好きな香取にとって、そんな香取を愛するファンにとって、さまざまな思いの詰まったこの2日間のライブは、未来へとつながる忘れられない時間に。その2日目、22日の公演の模様をリポートする。
香取は単独での音楽活動も積極的に行っており、2020年1月1日に1stアルバム「20200101」を発売。20年4月にはさいたまスーパーアリーナにてソロコンサートを開催予定だったが、コロナ禍により残念ながら中止になっていた。その後、世の中の状況に対応した着席ショースタイルによるソロ公演「さくら咲く 歴史ある明治座で 20200101 にわにわわいわい 香取慎吾四月特別公演」を21年4月に開催。さらに自身の主演ドラマ「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」(テレビ東京系)主題歌の「Anonymous」や、“タキシードが似合う音楽”をコンセプトにジャズも取り入れた2ndアルバム「東京SNG」の発売を経て、22年4月には明治座にて「香取慎吾 二〇二二年 四月特別公演 東京SNG」(全22公演)、京都劇場にて「香取慎吾 二〇二二年 六月特別公演 東京SNG」(全19公演)を開催。エンターテインメントの真髄を知り尽くす香取が、自ら作り上げたステージで生き生きと歌い踊る姿がついに復活。そのセンスと才能を存分に浴びる機会が少しずつ戻ってきていた。
だが、やはりアリーナ会場でのライブは特別。スタンディングで、色とりどりに変わるペンライトの波が揺れ動き、花火や炎が上がり、銀テープが飛ぶ…待ちに待っていた光景。
香取も「最高でした。香取慎吾史上アリーナ規模でのライブデビュー日になりました。ここが新たな始まりで、応援してくれる皆さんと音楽でもっとつながって、いつまでも笑顔を紡いでいきたいです」と初日を終えてコメントした通り、この公演は新章開幕の合図であり、これからもずっと続いていく、アイドル・香取慎吾とファンの誓いのパーティーのようでもあった。
開演時間の午後1時。会場から自然と拍手が巻き起こり、主役の登場を待つ有明アリーナの準備は万端。そこに、香取が描くキャラクターでライブタイトルにもなっている“くろうさぎ”が登場するオープニング映像が流れ、ついに真っ白に光り輝く衣装をまとった香取がステージに現れた。オープニングブロックは、「20200101」の曲を中心に構成。切り開く未来を歌う「Prologue」では、会場全体を光に満ちた世界へと導く演出と共に香取もニッコリ。満面の笑みで「Helloー! Tokyoー!」と叫び、ライブのステージに立つ喜びをファンと共にかみ締めた。
こんなに大きいところで1人でライブをするとは
ダンサーを引き連れてのアクセントダンスは切れ味抜群。センターステージに向かって花道を駆け出す姿には風格とフレッシュさが混在し、夢中でその姿を追ってしまう。洗練された新しい音楽に身を委ね、香取が手を振るたび、指差しサインを送るたびに何百人何千人のファンが一斉に手を振り返す。幸せな光景がそこに広がっていた。
一気に6曲を歌い終えると、「ようこそ、『Black Rabbit』in 有明アリーナ!」と最初のあいさつタイムに。「ありがとう!」と叫んだ後、ハァハァと息切れをあらわにする姿に会場からクスクスと笑いが起きると「何で笑ってるの? みんな笑ってるけどさ、久々のスタンディングでみんなだって同じ感じでしょ?」と笑顔。「楽しい! 最高! こんな大きいところで、1人でライブをする日が来るとは。一番上も見えてる、ありがとう。2階! アリーナ! 一番上! いいね、自分たちが2階なんだかどうかあやふやな拍手ありがとう(笑)。3階、盛り上がってる? えっ、そこ4階なの? なんで!? 4階のみんな!」と会場の隅々にまで声を掛け、「楽しい? よかった」と、ファンとの掛け合いを楽しむ姿が。「今日、関係者の席にメディアの皆さんがすごいいっぱい来てくれてる。メディアの皆さんに大きな拍手! ありがとうございます! 取材に来てくださってありがとう! 取材の方々とも会えない時期もあった。今回すごいたくさん来てくれてる! もう一度大きな拍手を!」と珍しく関係者をイジる一幕も。
「昨日から始まったこの『Black Rabbit』。1人だから、吾郎ちゃんとつよぽんがいて一緒に話す時みたいにそんなに長く話してないつもりなんだけど、昨日やってみてちょっと分かったんだけど、1人だとちょっと余計なことをしゃべっちゃいそうだな(笑)。メディアの皆さんもなんか、イジリ過ぎてほんと、すいませんでした! そういうのあんまりしない子なのに、テンション上がっちゃってて。『すごい楽しかった』っていう記事お願いします」。