今秋9月に東京・自由劇場にて、舞台『銀河鉄道の父』が上演される。
原作は門井慶喜による同名小説で、同作で第158回直木賞を受賞した作品。詩人、童話作家、農芸化学者などとして現代に唯一無二の名作を数多く残した宮沢賢治。その宮沢にまつわる資料の中から、賢治の父・政次郎について書かれた資料を集めて書かれた「銀河鉄道の父」は、37歳の若さで急逝した宮沢の生涯のみならず、その死後も彼の才能を信じ続けた父・政次郎を中心とした究極の家族愛にあふれる作品だ。
2020年10月に同作を主演・的場浩司にて舞台化。演劇ユニット「serial number」の主宰であり、多彩な題材を他にない視点で立ち上げることで名を馳せる詩森ろばの脚本と、劇団四季オリジナルミュージカル『バケモノの子』の演出や劇団☆新感線『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇』の脚本など幅広い活躍をする青木豪による演出で、コロナ禍のさまざまな制限下においても劇場観劇、配信観劇といった形で多くの観客に感動を届けてきた。 今年は同作が初めて映画化され、改めて注目を集める作品となっている。
今回、脚本の詩森、演出の青木、主演で賢治の父・政次郎役の的場をはじめ、政次郎の妻で賢治の母・イチ役の大空ゆうひ、政次郎の父・喜助役の田鍋謙一郎が再集結。
さらに宮沢賢治役としてふぉ~ゆ~のリーダーとして舞台のみならず最近ではバラエティー番組でも活躍する福田悠太、賢治の永遠のマドンナともいえる妹・トシ役に大河ドラマ「青天を衝け」や連続テレビ小説「ちむどんどん」(共にNHK)など話題の映像作品で活躍する駒井蓮を迎えた。
また、賢治の末の弟で物語の語り手でもある清六役には櫻井圭登、政次郎の姉・ヤギ役に しゅはまはるみ、トシの女学校の恩師・西洞タミノ役に桑田亜紀と個性豊かで確かな演技力に定評のあるキャストがそろった。
2023年版となる舞台『銀河鉄道の父』にどうぞご期待を!
[的場浩司コメント]
このたび『銀河鉄道の父』を再演させていただくことになりました。とても喜ばしく思います。厳しく…厳しく…そして優しい…宮沢賢治の父を演じたいと思います。今回、新たに魅力的なキャストが加わり、前回とは違う新たな『銀河鉄道の父』が生まれると思います。楽しみしかありません。最後になりますが、初演時の『銀河鉄道の父』を観劇した娘から長文の感想文を渡されました。長年、芝居をしてきて初めてのことです。内容を読み「的場家の父」として、とてもうれしかったことを思い出しました。劇場にて皆さまにお目に掛かれる日を楽しみにしております。舞台『銀河鉄道の父』、ご期待ください。
[福田悠太コメント]
宮沢賢治役を務めます、福田悠太です。自分らしく役にアプローチできたらいいなと考えています。「宮沢賢治役」というのに震えていないといったら、うそになります。僕なりのうそがないすてきな宮沢賢治になるよう努力します。よろしくお願いします。
公演は9月9日(土)~16日(土)まで、東京・自由劇場にて。詳細は公式サイトへ。
©門井慶喜/講談社 ©舞台「銀河鉄道の父」製作委員会