12月8日(木)から東京・PARCO劇場にて、2023年1月11日(水)から大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演するジャニーズWESTの神山智洋主演の舞台、パルコ・プロデュース2022『幽霊はここにいる』。このたび、本作に出演する全キャストおよび作品の世界観を映した公演ビジュアルが公開された。
作家として芥川賞をはじめ数多くの賞を受賞し、劇作家としても多数の作品を発表した昭和を代表する作家の安部公房。PARCO劇場(当時の名称は西武劇場)では、73年のオープニング記念公演『愛の眼鏡は色ガラス』をはじめ、安部公房の作・演出作を数多く上演してきた。このたび43年ぶりに安部公房作品を上演することになり、選ばれし演目は『幽霊はここにいる』。58年に千田是也演出、田中邦衛主演で俳優座劇場にて初演、58年度岸田演劇賞を受賞し、翻訳版がヨーロッパなど世界各国でも上演され、国内でもたびたび上演されている傑作戯曲だ。「前衛的」「不条理」「ナンセンス」といった言葉で表現される安部公房らしさに満ちた喜劇的作品であり、コーラスなど音楽的要素も効果的に取り入れた祝祭感やエンターテインメント要素の強い作品となっている。
本作の主人公、幽霊を連れていて会話もできる謎の男・深川啓介を演じるのは、PARCO劇場初登場となるジャニーズWESTの神山。
このたび発表となった、主人公・深川を取り巻く登場人物たちには個性豊かなキャスト陣が顔をそろえた。
深川が出会う怪しげな元詐欺師・大庭三吉は、硬軟幅広い役を変幻自在に演じ分ける八嶋智人。深川の幽霊話を信じようとしない新聞記者・箱山義一は、数々の舞台で確かな演技力を発揮する木村了。三吉の娘・大庭ミサコは、昨年初舞台にして初主演を務めた期待の新星・秋田汐梨、三吉の妻・大庭トシエは、少年役から主婦役まで幅広い役をこなす実力派女優・田村たがめが演じる。
さらに、堀部圭亮、真那胡敞二、福本伸一、伊達暁、まりゑといったベテラン勢と実力派が脇を固め、シュールでナンセンス、だけどどこか夢々しい、不思議な物語をお届けする。
今回公開されたビジュアルでは、神山をはじめとするキャスト陣の顔が、「死者」と「生者」のカーニバルよろしく黒い人影の中に浮かび上がり、人間のようにも幽霊のようにも見える朧(おぼろ)げな姿や、人間が持つ多面性を表現している。「死」がかつてない身近さと実感のなさを伴うようになった現代で、人は「死」とどうやって向き合い生き続けていくのか。実体の見えないものでさえ商品になり得る今、この現代にも通じる物語『幽霊はここにいる』に、どうぞご期待を!
公演は12月8日(木)~26日(月)まで東京・PARCO 劇場、2023年1月11日(水)~16日(月)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて。