1987年に日本で初演されて以降、多くの観客の熱中的な支持を得て公演され続けてきた、ミュージカル『レ・ミゼラブル』が5月25日に東京・帝国劇場にて開幕した。初日公演を前に帝劇ロビーにて囲み取材が行われ、ジャン・バルジャン役の福井晶一、吉原光夫、佐藤隆紀、新たにエポニーヌ役に挑む生田絵梨花、テナルディエ役で新キャストの六角精児、『レ・ミゼラブル』出演25年目を迎えるマダム・テナルディエ役の森公美子の6名が登壇した。
囲み取材で、17年と19年公演でコゼット役を務めてきて、今回からエポニーヌ役へと役替えをした生田絵梨花がエポニーヌ役として初めて挑む『レミゼ』について語った。
「今まで開幕の時は緊張でフワフワした感覚でしたが、今年は地に足をつける感じがします。それはエポニーヌという役に力を借りているからかもしれません。…同時に、今、目の前にある当たり前の光景がいつなくなってしまうか分からないからこそ、今できること一つ一つに集中して、一回一回の公演に魂を込める意識を強く持って臨んでいるからかもしれません」。
コゼット役からエポニーヌ役に替わったことについては「これまで『コゼットっぽい』と言っていただくことが多くて。それは本当に光栄なことですが、そのイメージがある分、どんなエポニーヌができるのかという不安はありました。でも、今回お稽古でキャストの方々が『エポもすごくいいね』と言ってくださって。“この方向でいいんだ”と勇気をもらいました。エポニーヌは“強い”という印象がありますが、傷つかないために弱さを隠し強くあろうとしたり、もっと言えば生きていくために強くならなければいけなかったり…。いろんな強さが混在する。そこは誰しもが共感できるのではないかと思います」と役へ向き合う強い思いを口にした。
公演は7月26日(月)まで帝劇にて。以降、8月4日(水)~28日(土)まで福岡・博多座、9月6日(月)~16日(木)まで大阪・フェスティバルホール、9月28日(火)~10月4日(月)まで長野・まつもと市民芸術館にて全国ツアーあり。