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つかこうへいの「銀幕の果てに」初演が開幕 矢島舞美、味方良介らが作品への思いを語った

東京・紀伊國屋ホールで行われている“春のつかこうへい復活祭”。vol.1の「熱海殺人事件」(4月21日まで上演)に続くvol.2「銀幕の果てに」が、4月24日に同所で開幕。初日公演を前に、公開ゲネプロと囲み取材が行われた。
「銀幕の果てに」は、つかこうへいが自身の戯曲「今日子」を元にして1994年に発表した同名の長編小説の舞台化。演出は岡村俊一。
秩父山中にあるという設定の映画撮影所を舞台に、映画界の裏側を描きながら繰り広げられる告発サスペンス作品だ。伝説の女優「玲子」のまわりに起きた奇っ怪なエピソードやさまざまな謎…どこからどこまでが撮影している映画の内容なのか、どれが現実でどれが物語なのかが錯綜する…。
つかの作品は何度も上演されているものが多い中で、本作は今回が初演となる。
主人公である幻の女優「玲子」を矢島舞美、玲子を追って撮影所の謎を解く「村雨」を味方良介、玲子に虐げられる脇役女優「凉子」を木崎ゆりあ、謎の脚本家を石田明、登場人物に光を当てていく照明家を佐久本宝、奇才の映画監督「牛沢」を松本利夫が演じる。
公開ゲネプロの前に行われた囲み取材にはその6名が登壇した。冒頭、役柄や意気込みについて聞かれて、2作目の主演舞台に挑む矢島が「圧倒的な強さと、みんなを包み込むような優しさを持った役。17歳から60歳までを演じますが、あまり意識せずに、気持ちは若いままでやります」。4月21日まで石田と一緒に「熱海殺人事件」に出演していた味方が「千秋楽を迎えたばかりでまたこうして新しい作品の初日を迎える、その超人ぶりを見ていただきたい」。佐久本が「間違ったことは、間違っているとビシッという人物の役です」。松本が「このストーリーの中では、自分の立場がよくわからなくなる…そこを楽しんでほしい」と、それぞれの役柄や意気込みについて正面から述べる一方で、石田は「富山から赴任してきた熊田です…」と、「熱海殺人事件」での役名を述べるボケをかまし、木崎は「松本さんと夫婦の役なのですが、(実際の松本さんは)お父さんぐらいの年齢で…」と話し、松本が「やかましいわぁ!」と突っこむ場面があるなど、場には笑いがあふれ、終始和やかな雰囲気で囲み取材が進行。
初日の4月24日は実はつかの誕生日でもあることから、取材陣から、つかの新作の初演に参加することの重みについての質問も出た。木崎「つか作品への出演は2作目。やればやるほど重みを感じるので、元々つかさんを知っている人たちに納得してもらえる演技ができればいい」。石田「この作品を舞台化するに当たって、初演ならではの難しさに体当たりでやりたい。作品としてまだ成り立っていないところからスタートする舞台なので、それが僕らの糧となると思うし、本番中にどんどん伸びると思うので、そこをつかみたい」。矢島「前例のないことなので、一から作っていくのが難しくもあり、でも私たちだからできるものになったと思うので、そこを大事にしたい。責任というか覚悟を持ってやらないと、という気持ちが強いですね」。味方「僕はつかさんに会ったことがないですが、作品を何作かやらせていただいて、伝説的な人の一部になれていることに感謝しながら、この作品が未来に残るよう精いっぱいやりたい」。佐久本「つかさんの言葉を(セリフとして)人に伝えるという責任に緊張するんですが、多くの人に伝えていきたい」。松本「つかさんのすごさは、亡くなった後もずっと受け継がれているその魂みたいなものを感じること。だから、一人の人間として(作品を)演じることを大事にしていきたいです」と、それぞれが、つかへの思い。本作への思いを語った。
東京公演は4月29日終了。大阪公演が5月8日~5月9日にCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて。

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