WFP国連世界食糧計画(国連WFP)サポーターを務めるEXILE ÜSAが、10月25日(水)に国連大学で開催された「EXILE ÜSA、ゼロハンガーへ向け出航!〜ホンジュラスの支援現場より〜」に登場し、今年訪れた中米・ホンジュラスの支援現場の視察結果を報告した。
2006年、世界をダンスでつなぐプロジェクト「DANCE EARTH」を始動したEXILE ÜSA。これまで世界20カ国以上を訪問し、その土地のダンスに触れてきた。世界は、まだまだ悲しい光景も多く存在することを知り「自分にできるダンスを通じて、世の中から悲しい出来事を減らしたい。平和で幸せな社会を子どもたちに渡したい」と真剣に考え、社会貢献活動に注力。東日本大震災後の2012年からは被災地の子どもたちに「Rising Sun」のダンスを教え、共にパフォーマンスを披露する「夢の課外授業 中学生ライジングサンプロジェクト」にも参加し、今年5月、国連WFPサポーターに就任した。
今回視察に訪れたのは“2030年飢餓ゼロ”の達成に向けて、国連WFPが支援するホンジュラス。国連WFPが行なっている学校給食支援、母子栄養支援、農業による自立支援の現場で子どもたちや職員と交流を深めるEXILE ÜSAの様子が収められた視察ムービーが上映された。給食を食べたり一緒に踊ったり、直感的なコミュニケーションで心の距離を縮めていく様子が映し出される。
そのムービーを受けて行なわれたトークショーでは、学校給食を楽しみに登校する子どもたちが増えたことや親が出稼ぎへ行ってバラバラになっていた家族が自立支援によって一緒に農業ができるようになったことに触れ、「これだけ短期間に劇的な変化があったのは驚きました。幸せになっている姿を見てほっこりしました」と笑顔をのぞかせた。
一方で、今もゴミを拾って収入を得ている家族がいるという現実にも直面。「写真ではなかなかわからないんですけれど、このゴミ捨て場は東京ドームくらいの広さなんです。いろんなニオイがして、1日いたら衛生的にも悪いですし、そういうところから抜け出せる方法を見つけて、支援していきたいなという思いが生まれました。簡単なことじゃないけれど、決して不可能ではない。素晴らしい成功例を見てきたので、本気で飢餓ゼロに向かって動きだしたいと思います」と力強く語った。
かねてから「ダンスは世界共通言語」と話すEXILE ÜSA。今回の視察を通じて“おいしい”を意味するダンス語を作りたいと、視察先の各地で「皆さんにとって“おいしい”とは?」とリサーチ。「お母さんが作ってくれた料理を家族で食べることだったり、友だちとワイワイ給食を食べることだったり。みんな誰かと一緒に食べることをイメージしているんだなっていうのが印象的でした」。そこでみんなが踊れるようなシンプルでわかりやすい“おいしい”ダンスを考案。
EXPGのキッズダンサーたちと披露した“おいしい”ダンスは、左右にステップを踏みながら手づかみだったり、箸ですすったり、フォークで口に運んだり……と、両手でいろんな“食べる”を表現。そのあと、右手でおなかをさすって“おなかいっぱい”を表したら、両手で親指を立てて「おいしいー!」とニッコリ。EXILE ÜSAが「皆さんも一緒に!」と会場へ呼び掛けて寿司を食べているようなアドリブを見せ、大いに盛り上がった。
視察報告会閉会後、囲み取材に応じたEXILE ÜSAは、社会貢献活動を続けるモチベーションについて「EXILEで15年以上活動してきて、たくさんの方から溢れんばかりの愛を頂いたので、今度は自分のダンスで愛を世界中に届けていきたい」と語り、「ホンジュラスの子どもたちは、みんなダンスがめちゃくちゃ上手。つい本気を出しそうになった」と笑いを誘った。
“おいしい”のほかにも、EXILE ÜSA発のダンス語のアイデアは膨らんでいるようで、ステップを踏みながら「例えば“僕と君は友だち”とか、“僕は君を愛してる”とか…。いつかみんなが“ダンス語できるよね”ってなって、子ども時代に全世界に友だちができたら、もっと世界平和を意識できるんじゃないかってイメージしています」と、明るい未来への希望を語った。