10月4日、都内にてフジテレビ系の新ドラマ「オトナの土ドラ『さくらの親子丼』」の制作発表会が行われ、主演の真矢ミキはじめ、吉本実憂、本仮屋ユイカが出席。一般客も多数招待され、第1話試写と2話までのダイジェスト版映像が公開された。
10月7日スタートの今作は、「3年B組金八先生」の脚本家としても知られる清水有生の徹底取材をもとに描かれる“社会派人情ドラマ”。真矢演じる九十九さくらが切り盛りする古本屋の奥には、「たまりば」と呼ばれる一室がある。そこでさくらは行き場をなくした空腹の客に無料で親子丼を食べさせていた。本仮屋演じる一人立ちした娘・恭子に苦々しく思われながらも、さくらがそうし続ける理由とは? 吉本演じる家出少女・二宮あざみとの関係とは? 心がヒリヒリするほどに、ドラマはどこまでもリアルに現代の社会問題と向き合っていく。
原作・脚本を手掛けた清水は「少年院から出た若者は家族、地域、学校から見捨てられ、満足な食事も取れずにさまよってしまうことがある。そんなとき、過去の不良仲間や悪い大人におなかいっぱいご飯を食べさせてもらえれば、そちらになびいてしまう。“たった一杯、おなかいっぱい食べさせてあげれば、再び非行に走ることはなかったかもしれない”少年少女が多数いる」と、今作の根底に流れるテーマを語った。
主演の真矢は、(月)~(金)放送中の朝の情報番組「白熱ライブ ビビット」(TBS系)とドラマ撮影を両立し多忙な日々を送っている。共演の吉田、本仮屋から「毎日の情報番組生放送ですごく大変なはずなのに、誰に対しても優しくあったかい」「いつも穏やか、いつも爽やか。ドラマの演出でスタッフと意見が食い違ったときでもピリピリしない」と尊敬の眼差しを向けられると、「そういうのは宝塚の頃にさんざんやってきたのよ」と笑顔を見せていた。
オトナの土ドラ「さくらの親子丼」
初回放送10月7日(土)後11.40~深0.35
<出演>
真矢ミキ 吉本実憂 本仮屋ユイカ 塚田僚一(A.B.C-Z)
<第1話あらすじ>
東京・大田区。羽田空港近くの町で、九十九さくら(真矢ミキ)は、古本屋「九十九堂」を営んでいる。古本屋の奥には「たまりば」と呼ばれる一室がある。ここでさくらは、行き場をなくして空腹で訪れる客に無料で親子丼を提供していた。
そのころ、家出少女の二宮あざみ(吉本実憂)は、正木リエ(柳美稀)らと組んで非行を繰り返す毎日を送っていた。ある夜、ヤクザに追われて逃げ込んだ公園で腹を空かしたあざみは、リエが聞きつけた「ただで親子丼が食べられる場所がある」という噂を頼りにたまりばにやってきた。たむろしていたのは、少年院出所後、アイドルを目指す妹の夢のために貧乏ながらも懸命に働く君塚達也(今井悠貴)や、絵が得意だがコミュニケーションに難がある玉置玄(矢野浩二)、ほかにも不良少年やひきこもりの少年など、少しだけ社会からはみ出した面々。突然訪れたあざみとリエに対し、さくらは深く詮索もせず温かい親子丼を差し出す。久々に食べる心のこもった手料理をむさぼるように食べる2人。しかし「泊まる場所がないから一晩泊めてほしい」という申し出を、さくらはかたくなに断った。
親子丼の美味さに感動したあざみは、反抗的な態度をとりながらも、たまりばに通うようになる。ある日、たまりばに来ていたあざみは、達也に自分の生い立ちを話し出す。あざみは1歳のころ、生みの母親に殺されそうになり、それを止めに入った高校生のウェイターが巻き添えにあい殺されたのだという。何気なくその話を耳にしていたさくらは呆然と立ち尽くす。実はさくらの息子も、事件に巻き込まれて死亡していたのだった。運命のいたずらとも言えるあざみとの出会いに、さくらがとった行動とは…?