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「劇場版山崎一門Ⅱ~日本統一~」喜矢武豊インタビュー

累計100作品超の人気配信シリーズ「日本統一」のスピンオフ映画第2弾「劇場版山崎一門Ⅱ~日本統一~」が公開中。「日本統一53」から登場し、三代目侠和会傘下の三代目川谷組悠成会若頭・翁長照邦(通称:テル)を演じる喜矢武豊にインタビュー。山崎一門への熱い思いと、喜矢武が敬愛する総合プロデューサー&氷室蓮司役の本宮泰風、田村悠人役の山口祥行についてたっぷりと聞いた。
――ついに翁長が主演に!
 驚きました(笑)。僕が出演していた舞台を観に来てくれた時に、「次はきゃん主演で」って泰風さんに言われたんです。しかも僕、その時は知らなかったんですけど、後から聞いたら泰風さんは絶対に舞台を観に行かない人だという話をいろんな人に聞ききまして。ヤマさん(山口祥行)も「え、泰風が行ったの?あの人絶対行かないよ」って言ってたんです。わざわざ見に来てくれたうえに、主演だと伝えに来てくれたとは思いませんでした。正直、「なんで?」って思いましたよ(笑)。まるで、僕に“お告げ”をするために来てくれたような感じでしたね。拝みました(笑)。
――まさしく、泰風さんが教祖に見えるような(笑)。
 そんな感じでしたね。急に来てくれたと思ったらお告げをしに来てくださって。「そうですか、私ですか」と。いまだになんで僕なのかよく分かっていないですし、気持ち的にもあまり「主演だから」という思いはないんです。いつもよりちょっとセリフが多いくらいで、“山崎一門の作品をみんなでちゃんと作り上げる”っていう気持ちが大きかったです。
――今回はテーマ的に、山崎一門の中でも一番ピュアなテルだからこその主演抜擢だったのかなと思いました。
 あ~なるほど。確かに、一番ハマり役ですね。単純なんですよね、この人は。僕も演じていてとても楽しかったです。洗脳されて(笑)。しかもなぜかギターシーンがあったり、上裸になったり…(笑)。
――突然のエレキギターでのパフォーマンスがありますね。
 あくまで幻覚の中で起きていることで、本当は上裸じゃないんですよね。しかも、手にしていたギターが、一瞬でアコギからエレキに変わったりしていますからね(笑)。映画を観ている人も、一緒に幻覚を見ているような感覚になるというか。そういう感じで観れたら面白いと思います。
――普段とは違うテルが見られる作品にもなっていますね。
 はい。なかなか今までにない姿が見られると思います。彼が洗脳されていることに氷室さんだけが気づくわけですけど、どう見てもおかしいんですよ。逆になんでみんな気づかないんだ!って。そのへんがやっぱり、一門らしいですよね。みんなバカっていう(笑)。
――愛すべきおバカで、いいですよね。
 そうなんですよ。愉快な仲間たちって感じでいいなぁって。「なんで?」って思うことが起きても“一門だから”でだいたい片付けられるので(笑)。
――再び「山崎一門」の劇場版をやることへの重みみたいなものは感じましたか?
 最初に台本を読んだ時から、かなり一門ぽいスピンオフ感があって、本編の日本統一とは別の愉快さやくだらなさが滲み出ていました。プレッシャーというよりは、「これ、劇場版で大丈夫なのかな?」っていう心配がありましたね(笑)。いつもの一門の感じだけど、本当にスクリーンでやっていいのかなって。
――外伝に劇場版も撮られてきて、山崎一門だけでもかなりの作品数がありますね。
 そうですね。山崎一門のDVDだけでも9本、配信で「やまざきいちもん」もあって。日本統一はVシネにしてはポップだけど、本編は重め。その真逆をいく山崎一門シリーズはかなり弾けている。そのギャップが面白いですよね。ユルい山崎一門をやったことによって、本編もまた際立つ感じがしますし。
――山崎一門の中での翁長は、どういうキャラクターでいたいと思っていますか?
 純粋でまっすぐな、どちらかというとヤクザっぽくないキャラクターなので、最初からほかのみんなと差別化できないかなと思いながらやってきました。だから演技の方向性は変わっていないですが、最近はちょっとキャラが立ってきたんじゃないかなと思います。それは喜矢武豊としても、テルとしても似たようなところがあるんですけど。
――テルは途中から山崎一門に加入し、魅力的なキャラクターの1人に。
 ボスのトラ(大成虎雄)がいなくなった後、テルも一門に参加するようになりました。若手ですし最初は遠慮していたと思うんですけど、一門の役者さん達が皆さん優しいので、だんだん馴染むことができて。それは喜矢武としても翁長としてもそうなので、自由にやらせてもらえてありがたいです。
――山崎一門の役者の皆さんは、撮影現場でもあの空気感でいらっしゃるんですか?
 一門のみんなは、割と緊張感を持って撮影してますよ。やっぱり、ボス(本宮&山口)がいるので、ちゃんと統率が取れているというか。ふざけすぎても怒られるし、固くなりすぎても怒られるし。しっかりコントロールしてもらいながら、自由にやらせてもらえている気がします。お二人とも現場の空気をすごく読んでくれるので、時には和ませ、時には場を締めたりしてくださる。だから僕らも安心して撮影に臨めるんです。
――本宮さんと山口さんは、現場で担う役割が違うと伺ったことがあります。
 そうですね。あの2人のバランスって絶妙なんですよ。日本統一の現場において、圧倒的なボスとして泰風さんがいて。その横にバランサーのヤマさんがいる。ちゃんと泰風さんを立てつつ、空気も読んで、僕らにはちゃんとアドバイスをくれるんです。だから現場が重くなりすぎないというか。ヤマさんの存在ってすごく大きいなと思います。ボスと、マネージャーみたいな感じ(笑)。顔は怖いんですけど、すごい優しいです。
――山口さんの喜矢武さん愛もすごいですよね。
 どうなんですかね!? それは本人に聞いていただいて…(笑)。最初は二人とも怖かったですよ。言っていることが冗談か本気か分からないから(笑)。ヤマさんはよくふざけているんですけど、ふざけながら本当のことを言っているんですよね。本番中にふざけながら「喜矢武、こうやれよ」って冗談っぽく言われて、「いやいや~」って最初は流していたんですけど、「あれ…?これ、マジのやつっぽいな」と思って言われた通りにしてみたら、「確かにこっちの方がいいかもしれない」ってことがよくあるんです。だからとりあえずヤマさんを信頼しておけば間違いないっていうのが、僕の中ではあります。
――お芝居で迷った時には、天の声が聞こえてくるわけですね。
 もちろん、僕だけじゃなく皆さんに対してもそうですけどね。二人とも周りをめっちゃ見ているので、気になったところはちゃんと言ってくださるんです。だから、怒られることもいっぱいありますよ(笑)。芝居に対して「もっとこうしたほうがいい」を言ってくれるのはすごくありがたいですね。なかなかそういう現場って少ないと思うので。
――日本統一といえば…ですが、テルが脱ぎがちなのには、何か理由があるんですか?
 あ~。それは簡単な話ですよ。泰風さんが、僕のパンツを見たいからです(笑)。
――「田村悠人」でも脱がされてましたよね。
 泰風さんはただただ、僕を脱がしたいみたいで。でも正直、「田村悠人」が一番不思議というか、めちゃめちゃかっこいい映画だったのに、なんで?って(笑)。たくさん戦ってボロボロになっためっちゃかっこいい田村悠人の横でなぜ脱ぐことに…?と。最後のシーンの撮影で泰風さんが急に「みんなで喜矢武を囲んで脱げ」って言い出して。「さすがにこれはダメじゃない?」って僕は思ったんですけど、一門のみんながその感じで動いちゃって。
――ボスの言葉にはみんな忠実に。
 勝矢さんなんか特に従順なので、「わかりました。じゃあ、俺がデカいから喜矢武の体を隠します」って言い出して。「その間に喜矢武…いけるよな?」みたいな(笑)。その言葉で完全にみんなもその空気になって。僕も「やるんすね?」ってやる気になりました。僕は全然いいけど、知りませんよっていう感じでした(笑)。
――そこに抵抗がないのもすごいですね。
 抵抗は全くないです。行けと言われれば、やります(笑)。不思議なことに、このやり取りに辻監督は参加していないんですよ。一番そこをまとめなきゃいけないのに、そこに関しては何も言わない。
――そこも連携ですね。あえて口を出さないっていう(笑)。
 あのシーンはかなりギリギリで。ガッツリ映っていたら作品を壊していたかもしれないし、ドローンで引いていって、見えるか見えないかぐらいの時に肌色が出てくるっていう絶妙なラインを攻めました。気づかない人は気づかないくらいの、些細な感じに仕上げたんです。後日映画が完成して、出演者全員で関係者試写会を観に行ったら、泰風さんがそのシーンで誰よりも爆笑していました(笑)。自分で言ったのに、「お前何やってんだよ、映画が台無しじゃねーかよ!」って。言われてやったんですけど…って(笑)。
――今後もテルと“脱がし”は切っても切り離せなさそうな。今回も脱がれてますし。
 一作品に一脱ぎはありそうですね(笑)。やっぱり、普段から変なバンドで早替えに慣れているので。いかに早く脱ぐかの勝負をやってきた成果が出てますね。だからいつでもできますし、絶対的な自信もあります(笑)。
――喜矢武さんにしかできないですね。
 確かに、一門の中でここまでポップに脱げる人はいないですよね。普通なら、脱ぐと生々しくなってポップじゃなくなっちゃったりもしますから。でも不思議と、僕はポップになれるんですよね。
――プロですね…!
 はははは! 何のプロかわかんないですけどね(笑)。そういう才能があったんですかね。バンドで培われたのか、生まれ持ったものなのか…。自分で見てもポップだなって思えるんですよ。もしかしたら見慣れているだけかな?とも思いつつ、嫌な感じじゃないなって思うんです。それをきっと、泰風さんが見出してくれたんでしょうね。僕が生きる道を(笑)。
――喜矢武さんのお芝居の幅もどんどん広がっていらっしゃって。舞台も映像も、精力的に挑戦されています。
 ありがたい話ですよね。普通のバンドじゃ多分できなかったと思うので、ラッキーだなと思います。もう40歳ですけど、この歳でいろんなことをやらせてもらえて。まだまだいろんなことができるんだなと思えて、ありがたいです。
――SASUKEを拝見しても思いますが、パルクールや殺陣など、本当に身体能力が高くて素晴らしいなと。
 ありがとうございます。年々、やりたいことが増えていくんですよね。昔は家でダラダラするのが好きだったんですけど、今は体を動かすのが好きになっちゃって。パルクールやったり、ボルダリングやったり。スノボ、ゴルフは昔からやっていますけど、全部楽しいです。
――パルクールは日本統一でもやられていましたね。
 泰風さんが、僕がパルクールをやっていることを知っていたんです。泰風さんは、何でも知っているので。僕の住所とか、家族構成とかもなぜか全部知っていて(笑)。怖いですよ(笑)。全ての情報を持っている大ボスです。何か特殊能力でも持っているのかなって思います(笑)。情報量が半端ないんですよ。ネットに上がっているちょっとした動画とかもチェックしているので、すごいなって思います。いつ見てるんだろう…。しかもそれをちゃんとインプットされているんですから、驚きますよ。普通なら流し見して、「そういえばあんなのがあったな」くらいで終わりなのに、こと細かく覚えているのが泰風さんです。どうなってるんだ、この人は…と思ってます(笑)。
――だからこそ、身をゆだねられる安心感があるというか。
 そうですね。パルクールの回もやっぱりそういう泰風さん情報を発端に作っているので。インプットしてそれを作品に反映できる自由さもすごいし、さすが総合プロデューサー。おみそれしますっていう感じです。
――少し前のリリースとなりますが、「喜矢武豊」(楽曲)を聴かせていただきまして…
 わ、ありがとうございます(笑)。
――喜矢武さんについて書かれた歌というのは、ご自身としてどうだったのでしょうか?
 本人(鬼龍院翔)も言っていましたけど、1番以外は適当らしいですよ。「喜矢武豊について書こうと思ったら、何も出てこなかった」って言ってましたから(笑)。「とりあえずWikipediaで調べて書いてみたけど、それ以上書けなかった」と。書けなくて、別の役者についての詞にしたって言ってましたよ(笑)。
――これだけ付き合いが長いのに!?
 音楽をやっている人とやっていない人の隔たりがすごいというか(笑)。付き合いは長いけど、関係は浅いってことです。
――それほど喜矢武さんがミステリアスな方なのかなと思ったのですが…。
 僕のことを見てないだけじゃない?(笑) だって、何かしらは知っているでしょ! それでも出てこないってことはもう…興味がないんでしょうね、きっとね。
――メンバーとの距離感としてはそれくらいが心地よいですか?
 悪い気はしないですね。ちょうどいいと思います。ベタベタもしないし、かといってめっちゃ疎遠になるわけでもないし。ちょうどいいと思います。深入りしすぎず、離れすぎず。だから長く一緒にいられるんだと思いますね。
――ありがとうございます。最後に、今後テルがこうなったらいいなという願望や、こういう題材で山崎一門を撮ってみたいというものはありますか?
 この映画を観て思ったんですけど、テルが洗脳されて、一門のみんなとの関係が変な感じになるじゃないですか。今度は一門とテルが対立したら面白そうだなって思いましたね。めっちゃ本気で殺しに行くけどボコボコにやられるテル、みたいな(笑)。今回で言うと、(山村義明役の川﨑)健太とかとやりあったら面白そうだなって思いましたね。“一門内抗争”がしてみたいです。それに近い展開も過去にありましたけど、ガチで5話くらいに渡って対立したら楽しそうだなって。普段ワイワイやっている仲間だからこそ、対立してみたいなと思いましたね。
――テルたった一人でみんなと戦うとなると、どうなるんでしょう…。
 ヘタしたら俺、死ぬかもしれない(笑)。死ぬか、破門か…。いや、それは悲しすぎるのでナシですね。でも対立した結果、それで愛がまた深まるっていうのはいいんじゃないですか。
――今後のテルも楽しみにしています!
 あ! あと、ゴルフしたいです(笑)。ヤクザ映画って、ゴルフ場行ってクラブで会長ボガーン!みたいな、遠くからバーン!みたいな展開、結構あるじゃないですか。
――日本統一でもゴルフ場抗争を。
 ゴルフ場での撮影は大変なんですけどね…。貸し切らなきゃいけないので。だから一旦ゴルフをみんなで楽しんで、しっかり18ホール回った後に「ちょっとすいません、撮影を…」って(笑)。抗争の前に、山崎一門コンペも開催します!
――コンペも!
 ちゃんとみんな役としてゴルフをやって、それをYouTubeにも上げつつ、本編にもする。そして18ホール回った後に、抗争が始まる――。ゴルフ場で抗争して、撃ち合って、最終的には「ゴルフ対決だ!」。からの、追加で18ホール(笑)。面白そうじゃないですか?
――ぜひ実現させてください。
 きっとこの記事も、泰風さんが拾ってくださると思うので、僕も期待しておきます(笑)。そしたら、小沢(仁志)さんも帰ってくるかもしれない!(笑)
プロフィール
きゃん・ゆたか 1985年3月15日、東京都生まれ。ゴールデンボンバーでエアーギターとして活動。最近の主な出演作に、劇団☆新感線45周年興行・初夏公演 いのうえ歌舞伎【譚】Retrospective『紅鬼物語』、「田村悠人 ISOLATED」、「死に損なった男」、劇団朱雀「OMIAKASHI」など多数。
上映情報
「劇場版 山崎一門Ⅱ~日本統一~」全国の映画館で上映中

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