TBSで毎週日曜午後6時から放送中の『世界遺産』が、この春、約6年半ぶりにリニューアル。4月7日(日)の放送回より、俳優の鈴木亮平が9代目のナレーションに就任する。従来のナレーターとは異なり、番組初の世界遺産の案内役=ナビゲーターとして番組を受け継ぐ。放送を前に、鈴木と番組プロデューサーの堤慶太が取材に応じた。
意気込みを聞かれると、鈴木は「今までにナレーションという仕事を何度かやらせていただいているんですが、その度に『世界遺産』のナレーションをするとしたらどんな風にやるかなみたいなことを空想してたりしたので、本当にそのお話をいただけて嬉しい」とコメント。
歴代のナレーターが積み上げてきたものが「本当に好きだった」とした上で、「どのぐらい自分らしさを出していこうか。あんまり本当は変えたくないなっていう思いがあります。でもせっかく自分がやる以上、先輩たちのマネになってはしょうがないので、ナビゲーターという肩書きもいただいたので、 自分の『世界遺産』が好きということを、だからこそ伝えられる何かみたいなことを伝えていけたら」と抱負を語った。
世界遺産検定1級を取得するほど世界遺産が好きな鈴木。既に2回分のナレーションを撮り終えたと明かし、「プレゼンをしている感覚だった」と収録を回顧。「本来ナレーションとは淡々と説明することだと思うんですけど」と前置きしながら、「どうしても熱が出てきちゃう」と、実際に熱のこもったナレーションを即興で披露しながら頬を緩ませた。
また、鈴木は映像にもこだわりがあるといい、番組における映像の魅力について聞かれると、かねてから番組を見てきた鈴木は、ドローンの進化が一番大きいと話す。
「人間の視点からじゃないものが見えるっていうのが大きい」と興奮気味に説明しつつ、「ただ、それに関しては5年前に堤さんにアドバイスしてるんですよ(笑)ドローン映像を使いすぎでは?」と明かした。当時はまだ珍しかったドローンもいまではすっかり定番になったことに触れ、「ドローンばかりでは旅の目線にならないので、そこは毎回うまく編集してるなと思います」と番組ファンらしいコメントも。
鈴木はナスカの地上絵を例にあげ、ドローンの登場前後では大違いだと熱弁。「ナスカの地上絵回はぜひ見てもらいたいですね、ドローン炸裂してますから!」とアピール。堤プロデューサーいわく、なかなか許可が降りないナスカの地上絵だが、今回はドローン撮影の許可が降りたと秘話を明かした。ナスカの地上絵回は4月21日(日)に放送予定。
最後に、鈴木は「世界遺産の魅力をまずはみなさんに伝えたい」と改めて意気込みを語り、「旅をしなくても自分が行ったことない場所を映像で見たり知ったりすること自体がすごく豊かな体験」と番組の魅力をアピール。「ぼーっと見ててもいいんですけど、1週間に1回ぐらい、30分少しソファーに横になりながら『別世界…』って寝落ちするみたいな時間をとっていただきたいなと思います」とにこやかに呼びかけた。