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演出・栗山民也×森田剛×三浦透子が舞台初共演!イプセンの最高傑作『ロスメルスホルム』に挑む

イプセンの最高傑作といわれる『ロスメルスホルム』が舞台され、東京ほか4都市で今秋上演となる。

「近代演劇の父」と称されているノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンが1886年に書いた『ロスメルスホルム』は、古く凝り固まった時代から新しく解放されつつある時代の中、保守的な思想と進歩的な思想の人々との対立を緊張感ある心理描写で描いた人間ドラマだ。イギリスでは2019年に新翻案で上演され、翌20年のローレンス・オリビエ賞でベストリバイバル賞、主演女優賞にノミネートされ高い評価を得ており、今もなお色あせることのない名作であることを証明した。

イプセンの作品の中で最も複雑で多面的な演劇という評価がある一方、最高傑作の一つともいわれる本作を、19年読売演劇賞大賞・最優秀演出家賞に輝いた日本演劇界の巨匠・栗山民也が手掛ける。

主演は映像、舞台問わず数多くの作品で硬軟さまざまな表情を見せる森田剛。ロスメルスホルムと呼ばれる屋敷の主で、妻を失うもレベッカの支えで立ち直り、新たな時代に向けて前向きに生きようとするヨハネス・ロスメルを演じる。ヒロインは、映画『ドライブ・マイ・カー』で大きな注目を集め、近年話題作に多数出演するほか、歌手としても活動する三浦透子。ロスメルスホルムに下宿し、亡き妻に代わって家の一切を仕切り、ロスメルにも強い影響を与えるレベッカを演じる。ロスメルとレベッカの本当の関係には一体どのような感情が隠されているのか…注目だ。

共演は、保守的なロスメルの義兄クロル教授に浅野雅博、急進派の新聞編集者モルテンスゴールに谷田歩、ロスメルの子ども時代の家庭教師で大きな影響を与えるブレンデルに櫻井章喜、ロスメルスホルムの出来事を静かに見守る家政婦へルセット夫人に梅沢昌代と確かな演技力を持つ俳優が顔をそろえる。

演出が栗山、主演が森田、ヒロインが三浦。初共演となる3人がぶつかり合う本作。ロスメルスホルム(ロスメル家)で繰り広げられる奥深い人間ドラマに、どうぞご期待を!

[栗山民也コメント]

イプセンの作品と出合うたび、独特な劇世界の中に喜びとも迷いとも分からぬまま、その言葉の海に漂っていたことを覚えています。それは、物語のぎりぎりのところでいつもはぐらかされ、方向性の見えぬどこか遠くへと連れ去られてしまった感覚なのです。でも、それが人間のあり方そのものでしょ?と問われたら、なるほどとうなづいてしまうのですが。まるでギリシャ劇の運命に揺れる人間たちのように、イプセンの描いた人物たちはとても雄大にも見え、ある時はひどく愚かで滑稽で、だからこそいとおしく、必死にたくさんの言葉を目の前のあなたに投げ付けてくるのです。なんだか人との関わりに距離を取ってしまう今の乾き切った時代だからこそ、必死に何かを探し続ける、そんな出会いを夢中で求めてしまうのです。

[森田剛コメント]

台本を読んで、緊張感のある会話の中でのシーンが深く描かれていて、暗く重たいストーリーではありますが、自分にとって大きなチャレンジになる作品だと思うので、稽古が始まるのが今からとても楽しみです。栗山さんの作品は、ステージの空間と俳優たちの立ち位置がすごく計算されていてきれいで、今回ご一緒できることになって、演出を受けられることはとてもうれしいです。この作品はきっとご覧になる方にとっても、すごく集中力と体力がいると思いますが、きっと大きなものを感じてもらえると思います。

[三浦透子コメント]

時代と国を超えて残ってきた作品に触れること自体学びがあり、純粋にこの作品に関われることは意味のある貴重な体験になると思いますし、すごくうれしいです。実際、今を生きている自分が今の心で読んでも、考えさせられる部分や刺さる言葉の強さを戯曲から感じるので繰り返し読みたいですし、自分の中で生まれてくる解釈を楽しみたいと思います。 栗山さんとご一できるのは光栄です。集中したくなるようなすてきな空間と時間をつくれるように頑張りたいと思います。

公演は10月愛知・穂の国とよはし芸術劇場プラット、11月福岡・キャナルシティ劇場、 11月兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、11月東京・新国立劇場 小劇場にて。詳細は公式サイトへ。

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