2013年に始まった任侠シリーズ「日本統一」は、“侠和会”に属する氷室蓮司(本宮泰風)と田村悠人(山口祥行)が極道界の頂点を目指す物語。10年目に突入した本作に、刑事役として初参加するのは青柳翔と藤原樹(THE RAMPAGE)。「関東編」は侠和会組員が何者かに襲われて死亡したことから展開。警察と侠和会、そして日本を揺るがす大きな組織の存在が描かれる。事務所の先輩後輩でもある青柳と藤原がバディを組み、「日本統一」に殴り込む!
――10年以上続くこの作品への出演が決まって感じたことは?
青柳 本宮さんと山口さんと共演できることが、まずうれしかったですね。小さい頃、真面目なサラリーマンの父がよくVシネを見ていました。僕は、それを横で一緒に見ていた記憶があって。日々真面目に働いている中で鬱憤などがたまって、Vシネを見てはその気持ちを発散して、きっといろんな部分でこういう世界に憧れみたいな気持ちがあったんだろうなと思うんですよ。…そんなことを思いながら撮影に臨みましたね(笑)。
藤原 ははは!
青柳 うちの親父「仁」っていうんです。“志”のない仁(笑)。で、その父から翔が生まれてくるわけじゃないですか。これってもう、Vシネじゃん!って(笑)。
――お父さまの思いも背負いながらのご出演になったのですね。
青柳 そんな親父から「出るのか」と連絡が来たので、「出るよ」と返したら「楽しみにしてるよ」と返事をくれましたね。親父にも見てほしい作品です。
――藤原さんは?
藤原 お話を頂いたとき、僕もすごくうれしかったです。出演が決まってから初めて作品を見たんですけど、僕はこれまでVシネや任侠を扱った作品を見たことがなかったんです。どんな世界観なんだろう?って最初はドキドキしていたのですが、見てみると男の友情やハートの熱い登場人物たちに心を持っていかれて、めちゃくちゃ面白かったんです。その上で、今回出演させてもらうことになってうれしさを感じると同時に、大きなプレッシャーも感じていました。撮影に入るまでは、楽しみな気持ちと同じくらいプレッシャーがありました。
――お二人は事務所の先輩後輩という関係性ですが、共演は今回が初めてですね。もともと交流はあったのですか?
青柳 ほぼなかったですね。
藤原 そうですね。
――青柳さんと同じ劇団EXILEメンバーであり、藤原さんとも親交の深い佐藤寛太さん経由での交流などもあったのでは、と思っていました。
青柳 確かに、寛太が僕らの間にはいるんですけど、一同に会することはなかったよね?
藤原 そうですね。間に寛太くんがいて、話は全部聞いてる…みたいな。だからかな、青柳さんに対してはもともと謎の親近感と安心感がありました(笑)。
青柳 同じく!(笑)
――なるほど。しっかりお話されたのは今回の撮影が初めてだったのですね。
藤原 むかーし、一度だけお話しさせていただいたことがありました。それは、THE RAMPAGEがデビューする少し前に帯同させていただいた「HiGH&LOW THE LIVE」のツアーの時。裏でお話しましたよね?
青柳 あったね〜。俺、あの時めちゃくちゃ緊張してたからよく覚えてる。ずっと裏で1人、登場シーンの練習をしていました。樹はその時、けがをしていてステージには出られなくて、裏でメンバーのために水を渡したり、みんなのスタンバイの準備をしていたんだよね。そんな姿を見ながら、なんとなく「コイツ、すごく悔しいだろうな」と思って。悔しいけどそれを耐えて頑張っている樹を見ていたので、ドラマで共演が決まった際も「一緒にやれそうだな」と直感的に思いましたね。それに、僕にもざっくりとした親近感がありましたし(笑)。
藤原 ふふふ(笑)。ありがとうございます。
――改めて、お二人が演じるキャラクターについても。青柳さん演じる島は警察官の父親の元で育ち、正義感が強く真面目な性格。ヤクザ絡みの事件で慕っていた父親が命を落とし、自らも同じ道を歩む決意をするという役どころです。
青柳 頭が固いキャラクターなんですけど、実はいろんなことを我慢している男ですね。そして、自分の中で絶対に曲げられない芯があるような人物だなと思って演じました。…って、真面目なこと言っちゃった(笑)。
藤原 いいんです(笑)。
青柳 真面目に話すのって照れるんだよなぁ。島はセリフの後に「!」が付いていることが多くて、この時はどういう気持ちなんだろうかと、シーンごとに彼の言葉に込められた思いを考えながら撮影に挑みました。
――藤原さん演じる早見は、島に憧れて刑事を志した警察官。突っ走りがちな一面を持つ刑事という役どころです。
藤原 早見は曲がったことが大嫌いで、何にでもかみ付いちゃうんです。先輩にも、それこそ島にもそう。なんなら課長とかにもすぐにかみ付いてしまうんですけど、すごく正義感の強い若手刑事ですね。