宮本武蔵と佐々木小次郎の闘いを描いた舞台『巌流島』が、2月10日に東京・明治座で開幕。前日に、会見と公開ゲネプロが行われた。
武蔵と小次郎はどこで出会い、どんな人生を歩んできたのか、なぜ戦わなければならなかったのか。 闘いの裏に隠された人間ドラマ、決闘の真実を捉え、関門海峡に浮かぶ巌流島(船島)で繰り広げられた大勝負を壮大かつ画期的なアクション時代劇として描き出す。
2020年7月から9月の上演を予定していながらコロナ禍で中止になった話題作が、2年半の時を経て遂によみがえる。
本作は新解釈、新設定を基に新たに脚本を創り上げ、オリジナル作品(新作)として上演。 脚本は深みのある描写を得意とし、時代物の舞台に敏腕を振るうマキノノゾミ、 演出は大型スペクタクルエンターテインメントを次々と世に送り出し、人物造形に定評がある堤幸彦が担当する。
主演の宮本武蔵は、アクションにも抜群のさえを見せる若手ナンバーワン俳優の横浜流星。佐々木小次郎は、若手歌舞伎俳優の中でも活躍目覚ましく注目度抜群の中村隼人がふんする。火花散る剣豪2人のぶつかり合いを、迫力満点の大殺陣、LEDなどの映像効果も生かしながら、令和版『巌流島』として描く。
公開ゲネプロの前に行われた会見には横浜、中村と演出の堤が登壇。横浜は「巌流島をテーマにした作品は本当にたくさん作られていますが、今回は新解釈・新設定なので、全く新しい形の巌流島ができたなと感じています。武蔵と小次郎の関係性は特に注目して見ていただきたいです。本当にやるべきことはやってきたので、あとはもう役として舞台上で生きるのみだと思ってます」と見どころを語り、3年前に公演が中止になったことに触れて、「大変お待たせしました。3年前、中止になってしまった作品がいよいよスタートします。あの時の申し訳ない気持ちだったり、悔しい思いを、しっかりと晴らせるように。そして新たなキャスト、監督も加わり、確実にパワーアップした作品になっていると自信をもって今言えますので期待して待っていてください」とファンに呼び掛けた。
中村は「いろんな大先輩たちが演じてきた役をどう演じようかと思いましたが、令和版巌流島の新解釈ということで、佐々木小次郎、宮本武蔵の名を借りた新しい作品ができたと思う」と意気込みを語った。
堤は「2人の芝居に対する熱、役に対する情熱、気合が日々力強くなっていて本当に楽しみ! 私も演出家として、こういうドキドキ感ワクワク感はなかなかないことなので、大変期待しております」と横浜と中村にエールを送った。
公演は2月22日(水)まで、同所にて。以降、金沢、新潟、秋田、名古屋、神戸、高松、福岡公演あり。
撮影◎阿部章仁