先般上演決定を発表した、坂本昌行主演のミュージカル『ザ・ミュージック・マン』。このたび、坂本による扮装ビジュアルが公開された。また、作品を彩るメインキャストも発表された。
作曲家メレディス・ウィルソンと劇作家フランクリン・レイシーによって共同制作されたブロードウェイ・ミュージカル『ザ・ミュージック・マン』は、1957年にブロードウェーで初演されると、かの有名な『ウェストサイド物語』が同年初演だったにもかかわらず、それを差し置いてトニー賞最優秀ミュージカル賞他5部門とグラミー賞ベスト・ミュージカル・シアター・アルバム賞を受賞してロングランを記録。その勢いは止まることなく61年にウエストエンドで初演、翌年には劇場映画化し大ヒットを記録、03年にもテレビ映画化されるなど、欧米では言わずと知れたブロードウェーの名作ミュージカルだ。日本でもこれまで何度も上演されていて、現在ブロードウェーではヒュー・ジャックマンを主演に迎えたバージョンが今年初頭まで大ヒット上演中だった。
半世紀以上にわたりさまざまな演出バージョンが世界中で上演されてきた名作ミュージカルがこのたび、記念すべき日生劇場60周年イヤーの幕開きを飾る。
演出にはブロードウェーのみならず世界各国の演劇シーンで活躍してきたダニエル・ゴールドスタインを、主演には約30年にわたって数多の名作ミュージカルに出演し続けてきた坂本を迎え、装いを新たに上演する。
坂本は、楽器セールスマンにして、実は詐欺師の主人公ハロルド・ヒル教授を演じる。ハロルドが思いを寄せる図書館の司書マリアン・パルー役には、元宝塚歌劇団花組トップ娘役で退団後はマルチに活躍の場を広げている花乃まりあ。ハロルドの古い仲間マーセラス役には、昨年末に15年間在籍した純烈を卒業し、今後のソロ活躍に注目が集まる本作でミュージカル初挑戦の小田井涼平。ハロルドの同業者チャーリー役には、グランドミュージカルに数多く出演しアーティスト活動も精力的に行う藤岡正明。町長の娘ザニータのボーイフレンドであるトミー役には、『スリル・ミー』『チェーザレ破壊の創造者』など話題作の出演が続く山崎大輝。町長の娘ザニータ役には、昨年上演のミュージカル『シンデレラストーリー』で初舞台にして初主演に抜てきされた期待の新人の水嶋凜。リバーシティを治めるシン町長役には、独特の存在感を放ちどんな役も自在に演じ分ける六角精児。町長の妻ユーラリー役には、圧倒的な歌唱力と持ち前の明るいキャラクターで幅広い世代から高い支持を集める森公美子。マリアンの母ミセス・パルー役は、長年ミュージカル界をけん引し続け、実力と信頼を兼ね備えた剣幸が務める。
豪華実力派キャストで届ける『ザ・ミュージック・マン』。華やかな演出ときらびやかな衣装、圧巻の音楽で日生劇場60周年の開幕を盛大に祝う!
[坂本昌行コメント]
今回お披露目するハロルド・ヒルの扮装ビジュアルは、コメディー要素とテンポ感のある作品の音楽を聴きながら臨みましたが、これからこの役を演じるに当たり「難しいことは考えず、この役を楽しむことが大事かな」と感じました。共演者の皆さんはバラエティーに富んだ方々なので、果たしてどんなミュージカルが出来上がるのか楽しみです。王道スタイルのミュージカル作品ですが、この多彩なキャストの方々が集まることで、日本版ならではの『ザ・ミュージック・マン』が出来上がるのではないでしょうか。僕はいつも、「カンパニーがこの作品を愛して、楽しむ」ことが、作品をより良く成長させると思っています。役者が心から楽しんでないと、お客さまには見抜かれてしまうので、「作品を楽しむ、愛する」という思いを大切にしながら、お客さまよりも誰よりも、僕がこの作品を楽しみたいと思います(笑)。
公演は4月11日(火)~5月1日(月)まで東京・日生劇場、5月6日(土)、7日(日)愛知・御園座、5月13日(土)~15日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホール、5月20日(土)、21日(日)静岡・静岡市清水文化会館マリナート大ホールにて。