ドラマ

宮世琉弥「闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん」インタビュー

実写版「闇金ウシジマくん」シリーズの新章は、最も危険な女闇金・犀原茜(高橋メアリージュン)を主人公とした「闇金サイハラさん」。劇中でひょんなことから闇金・ライノーローンのメンバーとして加わる硲悠斗(はざま・ゆうと)を演じるのは、注目の若手俳優・宮世琉弥(みやせ・りゅうび)。作品への意気込みや、出演作が続く中での俳優としての手応えや野望についても聞いた。

――「闇金ウシジマくん」シリーズに出演が決まった時の気持ちを教えてください。

「ウシジマくん」は僕が小さい頃、確か小学校1年生か2年生くらいから放送されている作品だったので、物心ついてから共に歩んできた…いや、共には歩んできてないですけど(笑)、知っていた作品で。そんな作品に、まさか10年後に自分が携わらせてもらうとは思っていなかったので、撮影に入るまでは全く実感が湧かなかったです。「ウシジマくん」に出ていた方たちは“テレビの中の人たち”という存在だったので、一緒にお芝居するなんてすごいことが起きていると思いました。

――お母さまが「ウシジマくん」の大ファンなんですよね。

そうなんです。だから「親孝行できているな」って。家族や周りの方々にも「頑張って」と応援してもらえてうれしかったです。

――お父さまからも何か激励の言葉はありましたか?

お父さんも純粋に「えっ、すごい!」って驚いていましたね。「絶対見る」って言ってくれました。お父さんも僕の作品は全部見てくれているんです。積極的に感想やアドバイスをくれるほうではないので、隠れて拍手してくれているんじゃないかなと思います。でも実家に帰った時には、「演技うまくなったな」って言ってくれて。僕は両親を尊敬しているので、そういった言葉がすごくうれしいですね。

――今回演じた硲はどのような人物ですか?

闇金の世界の中ではすごく純粋で、良い子で、まともな子だなと思います。だから硲はこの作品で唯一、視聴者の皆さんが同じ目線で見ることができるキャラクターになっているんじゃないかなと思います。一般社会と闇金の世界の常識の違いは硲で見せていかないといけないなと思っていて、素直だからこそ葛藤する場面はちゃんと意識して撮影に臨みました。例えば、「ウシジマくん」の作品の世界って、過激なシーンでも皆さん真顔じゃないですか。でも硲は渋い顔だったり素の驚きの表情だったりをしているので、視聴者の方が「そうそう!」って共感してもらえると思います。

――硲を演じるに当たり、山口雅俊監督とお話したことはありますか?

山口監督が「役者はうまいか下手かではなくて、まず声が出るかだ。うまい下手はそれからだ」って言ってくださったのが印象的です。今回、細かい演技を監督と逐一話しながら作っていきました。監督は自ら演技をして教えてくれるので、とても分かりやすいです。そして遊び心もある方で。硲は役者志望ということもあり、他のキャラクターが乗り移ったような「○○モード」っていうのがあって(笑)。「犀原モード」や、以前「村井の恋」(TBS系)で僕が演じていた村井の「村井モード」とか。監督が言うには現場で突然舞い降りてくるみたいで、「ちょっと5分待って」って言われると「あ…これ舞い降りた…」ってみんなで悟って待っています(笑)。

――アクションも多い作品かと思いますが、手応えは?

今回どの場面でも殴られる側なので、受け身ばかりやっていました。受け身のアクションの経験は過去にもあったので得意です。だからこの作品では血のりと共に生きていましたね。逆に鼻に血のりが付いていないとちょっと気になるくらいでした。「あれ? 殴られてないな?」みたいな(笑)。

――そんな大活躍の硲ですが、特に注目してほしいシーンを教えてください。

1話の見どころは何と言っても冒頭のシーンで、最初に僕が登場するところから始まるのがうれしいです(笑)。すごいネタバレなんですが(笑)、最初のシーンから面白い感じになっているんです。硲くん、ぶっ飛ばしていくので作品のトーンを感じてもらえると思います。

――作品自体は殺伐とした雰囲気も持っていますが、撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

すごく楽しい雰囲気で、みんな和気あいあいとたわいのない話で爆笑していました。すごく仲の良い組だったと思います。

――クランクアップの時は寂しかったのでは?

寂しかったですね。(高橋)メアリー(ジュン)さんがクランクアップの時に、バスアロマをくださって。引き出し式になってる箱に何個もアロマが入っていて、よくお風呂に入れてこの作品のことを思い出しています。

――そんな高橋さん演じる茜と対面した時はどのような気持ちでしたか?

すさまじかったですね。普段は包容力のあるすごく優しい方なのに、犀原さんモードになったら「エヤヤヤヤヤ!」って何言ってるか分からない時もあって(笑)。それでも怖いなんて、すごいですよね。ご本人も「あれ? ここ、なんて言ったんだっけ?」って首をかしげていて、監督も編集の時に「ちょっとこれなんて言ってるの?」って分かっていない時もあるので(笑)。メアリーさんにしかできない、メアリーさんにしかはまらない役だなって思います。

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