9月15日(木)から10月8日(土)まで、東京、大阪、静岡で上演される舞台『コムサdeMANZAI!』の取材会に、主演の室龍太と脚本・演出を手掛ける品川ヒロシが出席。
本作は、2019年「どれミゼラブル!」、2021年「コムサ de マンボ!」に続くシリーズの完結編で、室は芸人を目指して上京しバラエティー番組の放送作家として活躍するようになったコムサ真二を演じている。
シリーズ3作目となる今回は、漫才コンビの座付作家としても活動しているコムサが、担当するコンビの1人が営業先に現れず窮地に追い込まれる姿を笑いたっぷりに描く物語で、品川庄司の品川が脚本・演出を担当する。
[あらすじ]
シリーズ完結編! 遂に漫才として舞台に立つ⁉ コムサ真二を見られるラストチャンス
ゴールデンのバラエティ番組の構成や、芸人コンビ「すすむ・のぼる」の台本も書く放送作家のコムサ真二(室龍太)。彼らのラジオの生放送を終えた後、進(あべこうじ)と話しているところにプロデューサーの越野(川久保拓司)が現れる。越野は現在地方局のイベント事業部に勤務しており、翌日に行われるイベントのゲストに出られる芸人を探しているという。コムサはすかさず「すすむ・のぼる」を推薦する。
イベント会場では、そのローカル局のアナウンサーである八代真紀(大島麻衣)とADの森飛雄馬(松井勇歩)が準備に追われている。コムサと進が現地に到着すると、そこに越野の誘いで来ていたマサチカ(石垣佑磨)にも再会し、コムサは驚く。メインのゲストである大物演歌歌手いつもひろし(姜暢雄)も私服でやってくる。
まもなくイベントのリハを始めようとするが、漫才の相方ののぼるは一向に現れない。本日のメインは漫才であり、それを目当てに来る客が多いという。越野は何とか漫才をやるようにリクエストをする。試しに飛雄馬や真紀やマサチカがやってみるが、うまくいかない。元芸人であり座付作家であるコムサもトライするが、いざ漫才となると噛んでばかりいて、いつものツッコミができない。
果たして、誰が漫才の相方を務めるのか? そして、無事イベントは成功するのか?
――まずは品川さん、脚本の執筆はいかがでしたか?
品川 最初にあらすじにも書いてあるような内容を渡されて、「これで作りたいです」っていう話だったので…大変でした(笑)。例えば、室くんがいて漫才師がいて演歌歌手がいてって、役の設定だけが決まっていて作ることはまだあるんですけど、漫才師の相方がいなくなって室くんがその作家をやっていて、営業先でどうするか、みたいなところまで割とプロット的なものが先にあったから。それを書くっていうのは、最初は筆が全く進まなかったですね(笑)。しかもシリーズモノなので、今までのお客さんが好きな“コムサdeシリーズ”の雰囲気もあると思ったので。その2つ、今までの作品を見て、基になるあらすじがあってだったので、割とルールのある中で書きました。
――全体を通して、脚本はまるでコントのようなテンポ感と笑いの多さが印象的でした。
品川 今までもそうだったので、今までのテイストの中で僕の好みに寄せたというか、どうせ笑いを取りにいくんだったらより取りにいこうかなというふうに思って書きました。
――室さんが、最初にその脚本を読んだ時の感想は?
室龍太 声を出して笑いました。なかなかないんですよ、声出して笑うって。感動しました、逆に。すごい計算されてるなって。本当に練りに練ったネタがあって、伏線も回収して、いろいろ詰め込まれていますし、多分笑いどころもすごい計算されている。笑っていくテンポみたいなものも計算されているんですよ。だから、マジで読み応えがありました。こんな言い方をしたら失礼かもしれないですけど。
品川 うれしいですね。いい子ですよね!
――室さんは「寝る時に毎日芸人さんの漫才を見たり聞いたりする」とのことですが、どんな芸人さんの漫才を?
室 …(横目でチラッと品川を見る)。
品川 いいんだよ、品川庄司じゃなくて(笑)。
室 ハイ! えっと…千鳥さん。
品川 あっ、ああ~。
室 ハハハ!
――まだ1組目ですからね?
室 まだ大丈夫です。霜降り明星さん、バナナマンさん…。
品川 漫才じゃないけどね?
室 アハハハハ!
――コントや漫才ということですね?
室 そうですね。音で楽しんでいます。そこから役作りをしようとかはないんですけどね。いろんなコンビの方がいらっしゃって、いろんな種類のツッコミをされるので、そういうところからもしかしたらヒントは自然ともらってるのかもしれないですけど、この人のマネをしようとかはなくて。皆さんのいいところを盗んでいる感じかもしれないです。
――今回、芸人である品川さんから直接演出を受けることについてはどうですか?
室 すごい貴重な経験ですよね? プロの芸人さんに演出してもらえるなんて。しかもさっき取材で一緒に写真を撮ったんですけど、芸人さんと肩を並べて撮るなんて、今までなかったので! なんか、“オレ、いろいろ経験してるな”って。
品川 そんな大したことじゃないよ(笑)。
室 いやいや!
品川 オレ、いろんな人と肩並べてるよ?
室 それはもう、いろいろお仕事されてるからですよ!
品川 すごい軽い肩だよ(笑)。
室 すごくうれしかったです。
――品川さんから見た室さんの印象は?
品川 好青年なんで、そもそも。芸人みたいにイジワルな部分がないですよね。でも、やっぱりスタッフさんと話している時も、軽めにツッコむ感じがいいなと。漫才って、“お話”なので。立ち話が面白く見えるっていうのが理想なので、デフォルメし過ぎちゃうと、元々血が流れてないとおかしいというか。だから多分、室くんのその軽くツッコんでいる感じがそのまま漫才にほんの少しデフォルメされていくといいかなとは思います。
――稽古に入る前に、品川庄司さんの漫才は見ておいてもらったほうがいいですか?
品川 いや、見なくていいですよ。そもそも関西弁なので。あと、庄司を見ると悪いクセ付いちゃう(笑)。変なフォームになっちゃうので、見なくていいです!
――今回、ストーリーとしては漫才師が相方と連絡が取れないというところから物語が展開していきますが、品川さんはそういう経験は?
品川 いや。だからそれがめちゃめちゃ難しかったというか。そもそも僕は作家さんにネタを書いてもらうことがないし、多分多くの芸人はそうなんですよ。単独ライブの時にネタを見てもらって意見をもらうというのはあると思うんですけど。だから、そこのすり合わせがすごい難しかったです。相方が当日にいなくなるっていうこともなかなかないでしょうし、それで代役を立てるとかっていうのが。なんでプロの漫才師が他の人とでも漫才をやろうとするのか、コムサはプロの漫才師を立てつつどうするのかっていうところだけは、いくら他でふざけていても、そこは僕も芸人としてちょっとこだわった部分というか。
――漫才師として板の上に立つというのはやはり特別なこと?
品川 そうですね。例え構成作家であっても。だって、やっぱり僕も(放送作家の)元祖爆笑王と漫才したいかっていったら、したくないですもん(笑)。そういう世界観なので。最近は異業種の人と組む人もいますけど、営業先で、テレビの企画とかでもなくやるっていうところに、矛盾がないようにしたいなって。その一点ですね、真面目に書いたのは。あとは面白くでいいんですけどね。
――室さんは2019年の『どれミゼラブル!』、昨年の『コムサdeマンボ!』から続けてコムサ真二という役を演じられますが、同じ役を何年にも渡って演じる面白さや難しさはありますか?
室 基本的に僕、あんまり演じ過ぎるのは得意ではないというか。自然体で全部臨んでいるので、この役も自分の年齢と共に一緒に成長してるのかなって。なのに、まさかの「コムサ真二を見られるラストチャンス!?」って、チラシに書かれてるんですよね! 僕は本当に、『Endless SHOCK』並みの超大作になっていくんかなと思ってたんですけど…。
品川 これでもう終わりなんだって、突き付けられたんだ?
室 そうなんですよ。突き付けられました(笑)。
品川 でも、『コムサdeカムバック!』とかあるかもしれないから。『帰ってきたコムサ』とか。
室 “帰ってきた”ね(笑)。帰ってきたくはなかったんですけどね? ずっと走り続けたかったんですけど(笑)。でももし帰ってこられたら喜びますよ。特に何か意識してこうしようっていうのは思っていなくて、その時その時の状況に応じて、こういうときやったらコムサはこうするやろうなっていう、自然体を目指してやってる感じです。
――コムサ真二という人間の面白さは?
室 常に何かが周りで起こってる。別に僕自身に何かが起きるわけではないですけど、コムサが行くとこ行くとこで何かに巻き込まれるというか、何かが起こる。その辺は面白いんじゃないですかね。巻き込まれもするし、巻き込んでもいくし、台風の目みたいな感じですね。
――品川さんは、脚本と演出の両方を担当することについてはいかがですか?
品川 演出するなら自分で書きたいっていう感じでしたね。いつもドラマとか映画も自分で書いて監督するし。人の書いた本だと、役者さんになんて説明していいか、その説得力が僕では出なくて。そもそも僕は脚本家でも演出家でもないので。自分で書いて演出すれば、「こういうふうに思ってるからこう言うんだよ」っていうのもクッションが間に入らない。だから、やるなら脚本・演出がいいなとは思っています。そうすると、役者さんと責任を持って話せる。他の方の書いたものだと、「なぜここでこう言うのかが分からないんです」と言われた時に、自分も釈然としないまま“そうだよな、分からないよな”って思っちゃうかもしれないじゃないですか。でも僕が意味の分からないことを書いていたとしたら、「じゃあ変えようか」って書き直しもできるし、そこがスッキリしていて僕は好きなんです。他の人の脳みそで書かれた脚本でやるのもすごくすてきではあるんですけど、だったら共同で一緒にもみながら書いていきたいなって思うほう。完全に僕の知らないところで書かれた台本を演出するっていうのは難しいですね。
――室さんに期待していることは?
品川 さっき室くんも言っていたし、舞台の中で石垣佑麿くんが演じるマサ姉も言うんですが、コムサがいるところでは何かが起きる、要は巻き込まれ系のお話なんですよ。コムサが何か事件を起こしたとか問題を起こしたとかじゃなくて、コムサがいると周りの人が何か起こして、コムサはそれを解決しようと奮闘する。だから、室くんはいい感じで巻き込まれてくれるといいなと。そこはツッコミが主役というのが僕としては書きやすくて。最初に「書きにくい」って言いましたけど(笑)、書き始めちゃうと、主役はツッコミで、そこに自由気ままにやってくる人たちを主役がさばいていくっていうお話になるので。
――室さんとしては、強力なボケの皆さんに囲まれるわけですが?
室 すごいですよね。まず、豪華ですよね。だからもう、ラストにはふさわしいんじゃないですかね(笑)。豪華なメンバーをお迎えして。
――“ラスト”が相当引っ掛かっているんですね?
室 いや、全然気にしてないですよ!(笑)
――脚本を読んで、品川さんならではだなと感じる部分はありましたか?
室 誰かが言ったことに対して的確にツッコむというか、全部拾っていくというか。僕の品川さんのイメージは、おしゃべり…。
品川 クソ野郎?
室 はい(笑)。「おしゃべりクソ野郎」って言われてたじゃないですか?
品川 もう10年ぐらい前だけどね(笑)。
室 確かにそういう節はあるなと思いました。
品川 ふふっ。
室 いや、(キャスター付きのイスをコロコロさせて品川に近寄りながら)違います違います! ゴメンナサイ!
品川 全然いいよ(笑)。
室 でも、本の中でもそういうところは感じられます。
品川 めちゃめちゃおしゃべりだからね。間がないから、本当に。
室 本当にテンポがいい脚本になってるので。この“間(ま)”は余計やなっていう間が本当になくて。逆に、お客さんが付いてこられるのかなって思うぐらいのすごいテンポ感やったので、“おしゃべりクソ野郎さん”ならではやなって。
品川 やっぱり僕が書くので僕っぽくなっちゃうんですよね。なるべく演じるあべこうじをイメージしたり大島麻衣をイメージしたりして書くんですけど、それは僕の脳みそから出るものなので、やっぱり僕っぽくなっていくところはあります。特に室くんの役は、僕は“おしゃべりクソ野郎”って言われてますけど、それでもツッコミを半分に抑えているんですよ。僕自身は常に、“いや、オマエは○○だな”みたいなものが頭の中にずっとあるんですよ。道を歩いていても常に何かにツッコんでいるというか。その感覚があるので、それを全部セリフにしている感じ。そういうところも含めて、室くんの役は細かい重箱の隅をつつくみたいなツッコミになるんだろうなと思います。
――(質問の前に媒体名を名乗るのを忘れていて)申し遅れました、○○(媒体名)です。
品川 申し遅れてましたね?
室 アハハハハ! だいぶ!
――前作の映像などをご覧になった中で、品川さんは室さんのどういうところを引き出したいと考えられていますか?
品川 本人がツッコミをしたい、ツッコミが好きだというのがあったので。でも、今までの2作は漫才のお話ではないんですよ。ツッコんではいるんですけどね。今回は漫才のお話でツッコミをするって、相当ですよ。他の役でツッコミをするより、漫才師の役としてツッコミをするのは相当ハードルが高いと思ったんです。だから、今までよりも序盤からちゃんとツッコんでいって、最後はそれをさらに超えるようにしていかないといけないなとは思いました。
――そこはこれから稽古でツッコミの極意を伝授していくことに?
品川 元々関西人なので、多分ツッコミはしてきたと思うんです。ただやっぱり漫才とか舞台のお笑いって、すごい独特なんですよね。その間を覚えてもらいたいなって。例えばさっき記者の方に「申し遅れました」って言われたときに、「申し遅れました」の後、名前にたどり着く前に、「申し遅れてましたね?」って言ったんですけど、要は本人を追い越して「申し遅れましたね」っていう結論を僕が先に言ったんです。あの場でツッコむんだったら、追い越して「申し遅れてましたね?」なんです。相手が言った言葉を吸い込んで、「なんでそういうことになるんですか?」って吐き出すと笑いやすくて。さっき名前が出ていた千鳥とかバナナマンも、「クセがすごい!」とか言い方はそれぞれ違うんですけど、1回相手の言葉を吸い込んで吐き出すっていうのが…庄司はできないんですよ。
室 ハハハ!
品川 “吐き出す”しかできない。それが彼の良さでもあるんですけどね(笑)。それを室くんが身に付けたら、相当面白いかなと思います。
室 僕は漫才が好きやし、しかも関西ジャニーズJr.時代に漫才をよくやらせていただいていたから、“自信あるわ”と思ってたんですけど、今のお話を聞くとムズそうやなぁと思ってきました。やっぱりなめてたなって。今までに経験したことがあるから、やってない人に比べたらある程度はイケると思うんですけど、今の話を聞く限り、漫才って奥が深いなぁって。もちろん、奥が深いものだとは思っていましたけど、あらためてね?
――とはいえ脚本を読みながら、自分がツッコんでいるところはイメージできていますか?
室 それがね、すごくイメージがしやすかったんですよ! それもあってできるかなと思ってたんです。自分が思うテンポでやったらすごい面白かったんですけど、品川さんの思うテンポはまた違うと思うので、いい感じに寄り添っていけたらなと思います。
――室さんは、品川さんと会ってお話をして、どんな印象ですか?
室 もうね、印象はガラッと変わりました。
品川 よくなかったみたいです!
室 いやいやいや! ちゃいますやん! ちゃいますやん? でもすごく怖そうなイメージやったんですけど、しゃべったらフランクで気さくな方で、すごく笑ってくださるので。
――では今後、品川さんに対してもツッコめるときが来そうですか?
室 いやぁ~、どうでしょうねぇ~?
品川 全然いいよ、ツッコんで。
室 待ってください!
品川 (室をガッと見て)できるならね?
室 うわ~! 皆さん今のは書いてください!! 目を見開いて「できるならね?」って(笑)。でも、ツッコめるような間柄になれたらいいなと思います。仲良くさせていただきたいです。
品川 長い期間一緒にいるので、なるべく稽古場は楽しくとは思いますよね。室くんの漫才としてのツッコミのスキルも上がってほしいですし、クオリティの高いものになればいいなと。ただ、漫才ってこれがまた、漫才だけはお客さんにかけないと良くなっていかないので。お客さんに育ててもらうものでもあるから。日を増すごとに良くなっていくのが漫才だと思うので、そこだけはお客さんも一緒に。例えば初日と楽日に来て違いを見てもらっても楽しいかなと思いますし、大阪のお客さんはまた笑うところが違うから、大阪の初日と楽日でも違うと思いますね。
――ストーリーの中で、恋愛要素というのは?
品川 まったくないです! かすりもしない!
室 ないですわ(笑)。
品川 僕、恋愛を書くのが苦手なんですよ。しかもある意味、今回は大島麻衣ちゃんが一番ぶっ飛んだ役かもしれないですね。ちょっとやりすぎたかなっていうくらい。みんなぶっ飛んではいるんですけどね。僕が女装してやる感じの、女性アナウンサーのコントを書くってなったらこうなった、っていう役。でも大島さんは思い切りがいいし動けると思うので。
――漫才師の役を演じるあべこうじさんに関しては?
品川 あべちゃんとは付き合いがめちゃめちゃ長いんですよ。半年ぐらいしか芸歴も変わらなくて、昔よく一緒に遊んでたし。僕らの漫才も必ず袖で見てくれていたりとか。だから、あべこうじに対する信頼はものすごく高いですね。芸人の中でも相当器用だと思うし、スベりかけても笑いを取りにいく踏ん張り強さは、キャリアが違いますね。
室 胸を借りるつもりです!
品川 でも並んだらバランスが良さそうですよね。室くんとあべちゃんは、見た目のバランスが多分いい。
室 成功です! もう成功しました、この舞台!
――登場人物たちの会話の中には、ジャニーズや吉本興業の小ネタ的なものも出てきますよね?
品川 ギリギリをつきました(笑)。ほんのエッセンスとして散りばめた程度ですけどね。僕から室くんに対しての、なんでジャニーズなのに歌ったり踊ったりしないんだろうっていう漠然とあった疑問を入れたり(笑)。僕は風間俊介と仲がいいんですけど、風間くんのことは「野良ジャニーズ」って呼んでるんですよ(笑)。だからちょっとそういう話も入れたりとか。なんでなの?
室 なんででしょうね? 気付いたらここにいました! 歌って踊るのが嫌いとかはないんですけどね。
品川 だから、それが強いネタとしてあると僕は思うんですよ。歌って踊れるのにそれをしてないっていうフックが1個あるから、お客さんもそれを見られたらうれしいんじゃないかなって。それをそのまま書いただけなんですけどね。
――室さんとしては、これを機に「M-1」に挑戦したりする可能性は?
室 いやいや! そんなん恐れ多いですよ。いや、出たいとは思ってましたよ? 元々、関西ジャニーズJr.で3人で漫才をやってたときに、1回ジャニーさんに「『M-1』に出たい」って言ったんですよ。そしたら、あかんって言われたんです。それでもマネージャーさんにしつこく言っていて。そしたら、いつの間にかふぉ~ゆ~さんが出られていて「おいおいおい!」って(笑)。「ジャニーさん!」って。
品川 言い出したのが早過ぎたのかな?
室 そうなんですかね。もし上でジャニーさんが謝ってくれていたら幸いですね、「ゴメンね」って(笑)。でも、ジャニーさんに1回断られた後、オレらだけで黙って応募しようかってなって、エントリーシートに3人の名前を書いて「よし出よう!」っていうところまでなってたんです。でもその予選の日がちょうど舞台の本番だったんですよね。だから、マジで出ようとはしたんです。舞台が重なってなかったら、黙って出て、多分怒られてました(笑)。
――では今度こそ、品川さんのOKが出たら?
品川 まず、相方が。
室 そうですね、勝手に進めてました(笑)。でも、挑戦はしてみたいです。挑戦したいという気持ちはあります。
――では最後に、お客様に向けた熱いメッセージ、観に来たくなるようなメッセージをお願いします。
室 注文が多いなぁ~(笑)。今もまた厳しい状況が続いていますけど、その中でも僕たちができることを皆さんにお届けしますので、ぜひ劇場に来ていただいて、日常のイヤなことや悲しいことを笑って吹き飛ばしてほしいです。そのために僕たちは力を合わせていい作品をお届けしますので、ぜひ劇場にお越しください! なんの面白さもなかったですけど(笑)。
品川 硬かったね?
室 もうちょっとフランクにいけばよかったですね。
品川 うっすら舞台の中でも言っているんですけど、僕らエンタメ業界も本当にコロナの影響を食らっていて。でも僕らの仕事って、そういう沈んだ空気のときに生で来てくれた人を楽しませたいという気持ちでやっているので、それが僕ら自身のメッセージでもあるしコムサのメッセージでもあるのかなと。それと、登場人物たちがふざけながらも実はちゃんと夢があってそこに向かっていて、エンタメを愛していて、それを操るコムサがいるという、大きく言うと『グレイテスト・ショーマン』みたいな話になっていると思うので(笑)。コロナに気を付けつつ、声を出して笑ってもらえたらうれしいなと思います。
――日替わりエチュードもありますしね?
品川 エチュードというか、悪ふざけですけどね? 日替わり悪ふざけ(笑)。
1
2