5月21日、LDHにとって聖地とうたわれる日本武道館で「iCON Z 2022 ~Dreams For Children~」が開催された。本公演は、「~夢のオーディションバラエティー~ Dreamer Z」(テレビ東京系)で放送されているLDH史上最大規模のオーディション「iCON Z 2022 ~Dreams For Children~」男性部門のファイナルステージとなる。この「iCON Z」は、EXILE HIROが総合プロデュースする新世代アーティストを発掘するオーディション。男性部門のプロデューサーを務めたのはEXILE AKIRAとEXILE SHOKICHI。EXILE TRIBEのリーダーであるAKIRAと、自らもオーディション参加経験のあるSHOKICHIだからこその視点で選ばれた精鋭たちが日本武道館に集った。
オーディションのオープニングを盛り上げたのはPSYCHIC FEVER。7月13日(水)のアルバム発売をもってデビューすることが決定し、新たな一歩を踏み出そうとしている7人グループだ。デビューまでの修行に励む彼らほど、このイベントの幕開けにふさわしい存在はいなかっただろう。
人気曲「Hotline」を披露した後、「僕の夢の一つであるデビューがかなって本当にうれしいです。EXILE TRIBEの一員になれることに誇りと自覚を持って頑張っていきます」とステージで力強く誓ったメンバーたち。最後にデビューアルバムのリード曲である「Choose One」も熱唱し、EXILE TRIBEに新たな風を吹かせた。彼らの今後にも期待が募る。
LDHの歴史はオーディションと共にあることを思い出させてくれる映像の数々が、会場に流れる。EXILE TAKAHIROをはじめ、これまで多くのアーティストを輩出してきたオーディションの歴史を振り返ったその瞬間、EXILEが登場するという心揺さぶられる演出に会場のムードが一気に沸き立った。さらに「24 WORLD」を披露するのだから、長年応援してきているファンはより一層胸を熱くさせたに違いない。
そしていよいよグランプリ候補の3グループが登場。
1番手のLIL LEAGUEは、13歳〜17歳で構成された“若い力を生かす”グループだ。オリジナル曲「Rollah Coaster」を披露し、その後THE RAMPAGE from EXILE TRIBEと「THROW YA FIST」でコラボ。歌に安定感のある最年長・中村竜大と岩城星那の歌声や、最年少・難波碧空の透き通るようなハイトーンボイスが際立った。THE RAMPAGEの“黒さ”に彼らが持つ特別なフレッシュさが加わり、このコラボでしか味わえないパフォーマンスが生まれる。さらに、オリジナルラップのリリックではTHE RAMPAGEへの憧れをつづりながらも、その憧れすらも越えてやろうという気概を歌っていたことにも“継承”を感じられて熱い気持ちになる。
2番手、KIDMATIC も14歳〜18歳で構成された若いグループではあるが、歌もダンスもラップもオールマイティーな総合力の高いメンバーがそろっている印象を受けた。
そんな彼らは、オリジナル曲「Giant Steps」を安定感のあるパフォーマンスで披露し、さらにFANTASTICS from EXILE TRIBEと「Flying Fish」でコラボ。コンビでのダンスや遊び心のあるフォーメーションなどがふんだんに盛り込まれ、観客に楽しさを伝えるパワーを持った若き9人とFANTASTICSとの親和性の高さが印象的だった。それぞれのグループが一列に並ぶ姿もコラボならでは。さらにオリジナルリリックで歌われたラップには、彼らが胸に抱くたくさんの夢が語られていて、ますます応援したくなるパフォーマンスだ。
最後は、ダンス未経験者が多かったCROONERZ。
18歳〜24歳で構成された最も大人なグループで、彼らの武器である“歌”で魅了するオリジナル曲「Water Baby」を披露した。色気のある歌声を持つ彼らにぴったりな曲調はもちろん、“もがいてるだけの現状”“溺れそうなほどの夢への想い”“いつか掴む絶対”という歌詞は、ファイナリスト最年長グループである彼らが歌うからこその重みがあった。6人はBALLISTIK BOYZと「animal」でコラボ。夫松健介のダンスやギレルメのオリジナルラップが光った。ダンス未経験で踊ることは不可能とされた「animal」を見事に踊り切った彼らの努力とプライドに拍手を送りたい。
オーディションを経てこれだけのグルーブが生まれてきたからこそ、今回のようなコラボレーションができるということに感慨深い思いをしているファンも多いはず。今では夢を与える立場となったオーディション出身のEXILE TRIBEアーティストたちも、このコラボステージの特別さを感じていたのではないだろうか。