三代目 J SOUL BROTHERSの登坂広臣が、ソロプロジェクト・ØMIとしてソロアリーナツアーを実施中。自身のアーティスト活動を見つめながらツアーを制作してきたと語るØMIに、これまでの活動を振り返ってもらった。
*テレビファンウェブに2月20日掲載しました前編インタビューと併せてご覧ください。
――初めてのソロツアー「FULL MOON」からさまざまな要素を進化させてきたØMIさんですが、「FULL MOON」ツアー当時のご自身の気持ちは覚えていらっしゃいますか?
初めてのソロアリーナツアーの時は、久しぶりに緊張していたような気がします。あと、これは当然ですけど、めちゃめちゃ大変だったなと。全ての役割をいっぺんに担う大変さを「FULL MOON」の時は痛感していました。成功するもしないも、全て自分一人で背負わなきゃいけない。世界観を持った一つのショーとして成立させて、楽しんでいただける世界へファンの皆さんを連れていけるかどうか…という。プロデュースして演出も考えて、サポートメンバーはいるけどソロアーティストとしてステージに1人で立つことに、大きな責任を感じていました。
――公演を重ねることで、さまざまな役割をスムーズに進められるようになったのですか?
そうですね。今回の「ANSWER…」ツアーに関しては、どんどんスムーズになっていきました。「FULL MOON」の時に試行錯誤した経験があるからこそ、ライブをコンセプチュアルにしていくこと、ステージ編成やアイデアも今回は楽曲制作と同時に浮かびました。その一つ一つをつなぎ合わせて仕上げてきたので、ファーストツアーの時とはまた違う楽しさを感じていますね。
――「FULL MOON」ツアーでは、初の海外公演も成功を収めています。同じツアーでも、海外公演となると準備や心構えに違いはあるのですか?
台湾でライブをやらせていただきましたね、懐かしいな。もちろんベースに“自分のエンターテインメントを見せる”という思いがあることに変わりはないんですけど、やっぱり海外でやるとなると…。例えばね、僕のことを知ってくれていても、生で僕を見るのは初めてだったり、生のエンターテインメント自体を初めて見る人も中にはいらっしゃるので。ライブをどう届けられるのか、考えて作らなきゃいけないと思ったんです。セットリストも若干変えたりして。国内公演の時は、1曲は三代目JSBの曲をカバーしてファンのみんなと一緒に歌うセクションがあったんですけど、それ以外はあまり三代目JSBの曲はやらないようにしました。あくまで僕のソロアーティストとしての公演にしようと思っていたので。台湾の公演では、僕のことを知っているというよりも三代目J SOUL BROTHERSを知っていて僕のことを知ってくださっている方が多いと思ったんです。だから台湾公演だけは、三代目の代表曲をメドレーでパフォーマンスしてみたりしましたね。あくまで僕らの役割は、ライブというエンターテインメントにお客さんをエスコートすることなので。土地やオーディエンスに合わせて考えていくことは大事だと思いました
――コロナ禍になって、LIVE ONLINE にも果敢に挑んできました。さまざまな形態のライブを経験したからこそ、今回のソロツアーに生かされる要素も?
それもあります。LIVE ONLINEって、やっていてめちゃくちゃ難しかったんですよ。ただ普通に画面の前で歌って踊っているだけじゃ今の時代にそぐわないし、新しいエンタメとしてどう見せられるのか、日々考えていたのがあの時期だったので。ほぼ毎月ライブをやっていたので、ぶっちゃけてしまうと…すごく大変でしたね(笑)。「ANSWER…」ツアーもそうですけど、ツアーって一つのライブパッケージを作って各地を巡るじゃないですか。でもLIVE ONLINEの場合は、一度やったらそのライブはもう二度とできないというか。映像配信だから同じことをやってもしょうがないので…。言うならば、ツアーのセットリストを毎月作っているみたいな感じ(笑)。しんどい瞬間は正直ありましたけど、映像を駆使したライブだからこそ楽しめる部分もありましたし、生のライブじゃできない演出もやらせていただいたので発見はたくさんありましたね。こういうご時世、こういう世界になってしまったからこそ生まれたものにも意味があると思います。オフラインのライブも制限下の中では行えるようになってきましたが、LIVE ONLINEもエンタメの一要素として、ちゃんと持っていたいなと思いますね。一つの武器としてやっていくのはすごくいいことだなと。
――コロナが収束した後も、オンラインも活用してエンタメを発信していくのですね。
そうですね。それこそ変な話、世界中の方に見ていただけるコンテンツだと思うので。生のライブだと時間や距離、いろんな事情で会えなかったりするわけで。オンラインだったら、言ってしまえば会場のキャパもお客さんも無制限なんですよね。国境も関係なく、たくさんの方に見てもらえる可能性を感じましたし、あのコンテンツはあのコンテンツで今後もしっかりとやっていく必要があるなという気がしています。
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