今秋10月にシアタークリエで、舞台『アルキメデスの大戦』を上演することが決定した。本来は2020年6月に上演予定だったが、開幕することなく全公演中止に。このたび、2年の時を経て再び動きだす。
原作の「アルキメデスの大戦」は、「ドラゴン桜」「インベスターZ」などユニークな作品で鋭く時代に斬り込んできた漫画家・三田紀房が数学者の視点から第二次世界大戦を描くという、かつてない切り口で創り上げた漫画。2019年の夏には映画監督・山崎貴によって映画化されて大きな話題となった。
舞台化に当たって脚本と演出を手掛けるのは、読売演劇大賞をはじめ数々の演劇賞を受賞し、いま演劇界が最も注目する劇団の一つ、劇団チョコレートケーキのクリエーター陣。独自の視点で史実に隠されたドラマを紡ぐ古川健の脚本と、骨太な作品の中で人間の心情を丁寧に描く日澤雄介の演出によって、舞台『アルキメデスの大戦』が劇場で幕を開ける。
注目のキャストは、主人公の天才数学者・櫂直(かいただし)役には多くの舞台に出演し、近年では映像にも活躍の場を広げて抜群の存在感と確かな演技力で観客を魅了する鈴木拡樹。
巨大戦艦の建造に反対し、櫂に大和建造を阻止させようとする海軍少将・山本五十六役には、映像作品での名演が光るベテラン神保悟志。櫂を補佐する海軍少尉・田中正二郎役として舞台作品を中心に人気と注目を集める宮崎秋人が出演するほか、田中と共に櫂に協力する尾崎財閥令嬢の尾崎鏡子役を第8回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞後、話題作への出演が続く福本莉子が演じるなど若手実力派キャストも参加。巨大戦艦の建造を推し進める海軍少将・嶋田繁太郎役には、作品ごとに七変化する姿と演技力が高く評価される小須田康人。櫂が真っ向から戦うことになる嶋田派の造船中将・平山忠道を、繊細な演技で人間の陰陽を巧みに表現する岡田浩暉が務める。
一人の天才数学者が挑む壮絶な頭脳戦を、実力派キャスト&クリエーターで描く前代未聞の戦いに乞うご期待!
[櫂直役:鈴木拡樹コメント]
舞台『アルキメデスの大戦』を上演することが、再び決定しました。前回は稽古をすることもできませんでしたが、もう一度みんなが集まって、この作品を一から作っていけることを本当にうれしく思います。まだまだ気が抜ける状況ではないかもしれませんが、この作品が無事に上演されることがまた一つ、演劇の復興の一歩だと思って突き進んでいきたいと思います。
[田中正二郎役:宮崎秋人コメント]
舞台『アルキメデスの大戦』の上演がやっとかなうということを聞き、大変うれしく思います。鈴木拡樹さんをはじめとするキャストの皆さん、演出の日澤さん、スタッフの皆さんとようやく動き出せるのかと思うと今から楽しみで仕方ありません。しかし、一昨年から世界情勢が悪化して”戦争“が過去のものではなく現在進行形となっている今、今作に出演するためにはより一層の覚悟を持って挑まなければいけないという切実感があります。応援よろしくお願いします。
公演は10月1日(土)~17日(月)まで、東京・シアタークリエにて。全国ツアー公演あり。詳細は後日発表。