2022年劇団☆新感線42周年興行・春公演いのうえ歌舞伎『神州無頼街』の大阪公演が、3月17日に大阪・オリックス劇場にて開幕した。
主宰・いのうえひでのりが歌あり踊りあり立ち回りあり、その全てをショーアップさせて創り上げる王道“いのうえ歌舞伎”の最新作『神州無頼街』。劇団☆新感線らしさ満点の活劇でありながらも、一味違う魅力に満ちた作品だ。幕末という乱世を舞台に侠客たちが暴れ回る! 中島かずきが書き下ろした猥雑でにぎにぎしく、奇想天外な伝奇時代劇がいよいよお目見えする。20年にコロナ禍の影響で公演が延期となっていた本作。2年の歳月を経て、いよいよ初日を迎えた。
物語の主人公で博識の若き町医者・秋津永流(あきつながる)を演じるのは福士蒼汰。 陽気でお調子者の口出し屋、草臥(そうが)を演じるのは宮野真守。17年の『髑髏城の七人』Season月「上弦の月」「下弦の月」、20年の『浦島さん』『カチカチ山』でそれぞれ主演を務めた二人が今作でついに最強バディとして共演を果たす。
松雪泰子と髙嶋政宏、さらに木村了、清水葉月も加わって、この4人が富士の裾野に“無頼の宿(ぶらいのしゅく)”を開くワイルドかつ謎に満ちた侠客・身堂蛇蝎(みどうだかつ)一家を演じる。もちろん、粟根まことらおなじみの劇団員も勢ぞろいして作品を彩る。
大阪公演初日を迎えて、福士と宮野からコメントが届いた。
[福士蒼汰コメント]
いよいよ開幕しますが、期待していてください! 最高のエンターテイメントに仕上がっていますし、それぞれの個性が存分に発揮されていて、僕も客席で見てみたいくらいです(笑)。宮野さんとは稽古を通して感じたことやアドバイスをお互いにすることができて、とても充実した時間だったと感じています。お芝居や歌、アクションについて、こんなにも壁を感じることなく話せる相手はなかなかいないので、まさに相棒だなと。この作品の見どころはなんといっても、歌が多く明るい気持ちになれるところです。「面白い! なんだか気分が晴れる!」という雰囲気を感じ取ってもらえたらうれしいですし、僕は殺陣を鍛え抜いたので、宮野さんが披露する歌と共にぜひお楽しみください。僕らの旅は間もなく開幕! 大阪から始まり、静岡、そして東京へ。これから先どんな道を歩んでいくのか、ぜひ注目してください。『髑髏城の七人』Season月で、宮野さんと共に作った上弦・下弦の月。今回は力を合わせて大きな満月を作ります。
[宮野真守コメント]
毎日毎日、大爆笑! 笑いの絶えない現場でカンパニーの空気が良く、居ごこちの良さを常に感じていました。そして福士くんとは毎日一緒にいられるので、「福士蒼汰」の新たな魅力を、どんどん発見できています。真面目でストイックでおちゃめでいたずらっ子で甘えん坊で、頼りがいがあって…。僕ら、「最強のバディができあがっている感」をビンビン感じております! この作品は、とにかく華やか! 派手! ど迫力‼ ポップさもあって心が踊ります! そしてその奥底にある人間ドラマ…。ここが深いんです。本気で「生きる」とはどういうことなのか。自分の道を自分でちゃんと選んでいくということとは…。皆さまの心に訴えかけるものが確かにあると思います。『神州無頼街』カンパニーは最高です! 最強です! そんな僕らの作り出すエンターテインメントが面白くない訳がないと自信を持って伝えたいです! 絶対に満足していただけると思いますのでぜひとも、劇場に遊びに来てください! ちなみに、宮野はたくさん歌いますよ♪
大阪公演は3月29日(火)まで同所にて。以降、4月9日(土)~12日(火)まで静岡・富士市文化会館ロゼシアター大ホール、4月26日(火)~5月28日(土)まで東京・東京建物Brillia HALLにて。
撮影◎田中亜紀