京極夏彦原作の大人気長編推理小説「魍魎(もうりょう)の匣(はこ)」。主演に小西遼生を迎え、初のミュージカル化が決定した。11月10日(水)から15日(月)まで東京・有楽町マリオン内のオルタナティブシアター にて、イッツフォーリーズ公演 ミュージカル『魍魎の匣』として上演する。
「魍魎の匣」は、京極夏彦による第1作の「姑獲鳥(うぶめ)の夏」に続く百鬼夜行シリーズ第2弾として刊行され大人気となった長編推理であり伝奇小説。第49回日本推理作家協会賞受賞作でもあり、コミック化、アニメ化、映画化、さらに2019年には舞台化もされ、シリーズ最高傑作との呼び声に違わぬ根強い人気をいまだに保っている。
この作品を初ミュージカルとして演出するのは、日本版脚本&歌詞・演出を担当した『FACTORY GIRLS ~私が描く物語~』で第27回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞している板垣恭一。上演台本、作詞も同時に手掛ける。作品の特徴ともいえる民俗的世界観をオリジナルミュージカルとしてどう創作していくのか、大いに期待が高まる。
注目のキャストは、古本屋「京極堂」を営み、宮司にして陰陽師の「拝み屋」というシリーズの主人公・中禅寺秋彦役にミュージカル『フランケンシュタイン』(17年、20年)でも板垣とコンビを組んだ小西遼生が決定した。ミュージカル『見上げてごらん夜の星を』(16年)や『おれたちは天使じゃない』(21)などイッツフォーリーズの名作舞台作品でカンパニーを引っ張る吉田雄が、正義感ゆえ暴走しがちな刑事・木場修太郎役に、舞台『刀剣乱舞』大坂夏の陣(21年)や『おそ松さん』シリーズのほか話題の2.5次元ミュージカル作品で活躍し続けている北村諒が探偵の榎木津礼二郎役に、ミュージカル 『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(20年)で好演した神澤直也が主人公・中禅寺の幼なじみで小説家の関口巽役に決まった。さらに熊谷彩春、加藤将、池岡亮介、駒田一ほか、さまざまな場で活躍する俳優陣とイッツフォーリーズのメンバーとで人気作『魍魎の匣』の初ミュージカルに挑む。
[中禅寺秋彦役:小西遼生コメント]
このたび、中禅寺秋彦役を務めさせていただきます小西遼生です。この複雑怪奇な物語に音楽をのせて、一からまた新たなるミュージカル作品を創れる喜びを感じています。なじみある板垣恭一さんの脚本・作詞・演出と、以前よりご一緒してみたかった音楽家・小澤時史さんのタッグ、そしてオリジナルミュージカルに精力的に挑み続けているイッツフォーリーズの面々との共演も心強くとても楽しみです。とはいえ慎重過ぎるほどに慎重で事件解決には腰が重い中禅寺が、個性豊かな他の登場人物とこのたびの事件とどのように関わりを持っていくのか、脚本と音楽が手元に届くのを心待ちにしたいと思います。皆さまにお目にかかる頃には、きっと素晴らしい作品が出来上がっていることでしょう。この世には不思議なことなど何も無いのだから。
公演に関する詳細は、公式サイトへ。