ーー作品におけるご自身の立ち位置をまず考えているのですね。
そうですね。だからこの前、劇団で舞台をやった時もそうですけど、僕がこの役としてここにいることによって、何をしたらいいんだろうか?と。例えば、舞台の時は劇団の人間が2チームに分かれていて、僕は(八木)将康さんと小澤(雄太)さんと鈴木(伸之)くんに挟まれていたんですけど。いろいろ会話がある中で、自分のキャラがあるじゃないですか。好き勝手にやるとみんなとぶつかってしまうので、ぶつからずにキャラの良さを出すには、こういう仕草をやるといいかも…とか考えて。ここで出ちゃうとバランスが悪いなとか、結構そういう部分を考えちゃうかもしれないです。
ーー今回の「共演NG」における前島の立ち位置についてはどう考えているのですか?
徹底的に付き人に徹しないとなって思って演じました。大根さんから立ち位置について「豊、好きなところいていいよ」って言われることもあったんですけど。打ち上げのシーンがあった時、そこは俳優がメインで入るべきところなので、付き人だから俺はこの辺かなって思ったら「全然前に出てこないんだね」って言われて(笑)。俺としては、付き人はあんまり出しゃばったりとか欲しがったりしないものでそういう位置でいるようにはしています。
ーー話が変わりますが、小野塚さんは、同じ劇団EXILEの町田啓太さんが出演中のドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」を見ていらっしゃるそうですね。
全部見てますよ。先輩である町田くんとプライベートでも仲がいい赤楚(衛二)くんが出ているドラマなので。だから先輩と友達がいい感じだな~と思って見てますね(笑)。はははは!「付き合っちゃえばいいのに!」って思いながら、毎週お酒片手に見てますよ。「いいじゃんもう付き合っちゃえよ!」って本気で思う。すごいですよね。心の声ダダ漏れじゃないですか。触っただけで人の心が見えるということで、俺も今度プライベートで赤楚くんに会ったら触られないようにしないとって(笑)。赤楚くんからのLINEで「共演NG」見るよって連絡がきたりしましたし、僕のマネージャーさんが先に「チェリまほ(「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」)」を見たらしくて、「すごくよかった」って言ってて。「俺もチェリまほすぐ見るわ!」って話したのを覚えてます。お互いに感想を言い合ったり、いいですよね。仲間と同じ時期にドラマに出ていると楽しいですね、そういう話ができて。
ーー町田さんから「共演NG」についての感想などはありました?
町田くんは多分見てない…そんな気がするな(笑)。というか、チェックしていても言わないのかも。これは俺の予想ですけど、町田くんは「共演NG」の存在も知らないので(笑)。…ウソです。
ーー町田さんってミステリアスな部分がありませんか?
町田くんってミステリアスですか!?
ーー小野塚さんや佐藤さんはストレートに何でもお話をしていらっしゃるイメージです。
寛太は…あいつはもう「オブラート」という言葉を知らないから(笑)。俺は、彼の翻訳機なので(笑)。発言をなるべくマイルドに包み込む翻訳機なんです。
ーーお二人、本当に仲良しですね。改めまして「共演NG」の現場の雰囲気や、芝居のやり取りで面白かったことを挙げるとしたら?
1話で中井さんが松田優作さんのモノマネをやってるじゃないですか。あれ、台本だと中井さんが英語をしゃべったのに対して俺が「カッケ~!」って言って終わりだったんですけど。リリーさんがいきなり「じゃあ、あのシーンやって。レストランで振り返るやつ、やって」って言って。「え~! やるの?」って中井さんも言いつつ、アドリブでやったらめちゃくちゃ似てて。すっごい笑いました(笑)。それがそのままOAで使われてたという(笑)。似てるな~って思ったけど、その後の鈴木京香さんのセリフが「全然似てない」で(笑)。それも含めて全部が面白かったですね。
ーー小野塚さんは中井さんたちを車に乗せて、運転しながらの会話劇でしたが、吹き出しそうになったりはしませんでした?
そのアドリブがあった時とかは、本当にその芝居が見たくて。車を運転してるんですけど、普通に直接2人を見てたら中井さんに「お前、前見て運転しろよ!」ってちゃんと怒られたりしたこともあって(笑)。それくらい本気で楽しんでやってましたね。
ーーこのドラマで、また新たに小野塚さんを知った方もいると思います。
いろいろ他にも作品をやってるので、さかのぼって見ていただければうれしいです。ただ僕、基本的にはツイッターをはじめ、ほとんどくだらないことしか言ってないし、本当に身のある話を1ミリもしてないんですよ(笑)。なので、どうしても適当な人間だと思われがちなんですけど…。意外とちゃんとしているところはちゃんとしているよっていうのをお伝えしておきます(笑)。「共演NG」を見て、自分を知ってくれた人にはぜひ過去の作品も見ていただき、真面目な俳優なんだというところを分かっていただいて。このドラマはもちろん、今後の活動もぜひ見届けていただければなと思っております。「共演NG」、最後までぜひ楽しんでください!