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東山紀之、堂本光一らが思い出を語る「森光子生誕100年〜放浪記永遠のメッセージ〜」8月28日放送

今年生誕100年を迎える森光子さんの特番を、8月28日(金)にBSプレミアムで放送する。生前の森さんと親交が深かった豪華俳優たちが森さんとの思い出を語るほか、実力派俳優たちが映像を介して森さんと“共演”し、『放浪記』の舞台に立つ。

世界がコロナ禍で苦境を強いられている中、五輪大会も延期された。文化の灯、特に演劇は壊滅的な打撃を受けている。「平和でないと、スポーツも芝居もできない。平和こそ一番大切」と常々語っていたのは、8年前に92歳で他界した森さんだ。今年5月で生誕100年を迎えた。代表作『放浪記』は、日本が貧困にあえいでいた時代に作家を目指した林芙美子の自伝的作品。「放浪記が始まったのは東京オリンピックの3年前なんです」と森さんは言いながら50年にわたり演じ続け、公演回数2017回という単独俳優の最多公演記録を打ち立てた。地方から上京して貧しさを乗り越えて頑張る姿は人々の共感を呼び、観客を励まし続けた。

森さんの舞台に懸ける情熱は、さまざまな後進の舞台人に受け継がれている。森さんを母のように慕っていたジャニーズのタレントたちは、森さんの精神を受け継ぎながら精力的に活動を続けている。番組は、50年にわたり日本人に勇気を与え続けた『放浪記』が今の俳優たちに残した遺産をドキュメントする「第一夜」を8月28日(金)に、森さんが89歳の誕生日に迎えた2000回公演(09年5月9日)の舞台の完全版「第二夜」を8月30日(日)に放送する。ウイルス騒動の下、苦境に立たされている日本人を演劇の力によって励ます。

[見どころ1:証言ドキュメント]

森さんと関わりの深かった人物の証言で、放浪記2000回へのこだわりと知られざる森さんの最後の日々を明らかにする。

黒柳徹子

森さんとNHKドラマ「若い季節」(1961~64)の共演以来、親交があり、『放浪記』でも芙美子のライバル役・日夏京子を演じた(2003、08)。森さんとの友情や、晩年に垣間見た森さんの孤独の一端について語る。

東山紀之

1986年のNHK「紅白歌合戦」初出場の折に森さんと対面を果たし、以来、大河ドラマ「琉球の風」(NHK)や帝国劇場での舞台などで共演し、大女優としての歩みを終生見守ってきた少年隊の東山も、森さんの教えや森さんが2010年に『放浪記』を降りた後の交流について語る。

堂本光一

舞台『Endless SHOCK』でミュージカルの単独主演記録を更新しつつも、今年の新型コロナ禍で公演の中止を余儀なくされたKinKi Kidsの堂本は、『SHOCK』に毎年駆け付け、堂本を励まし続けた森さん、恩師のジャニー喜多川氏が今の世に生きていればどんな示唆を与えてくれたのか、帝国劇場の客席で思いをはせる。

井上芳雄

ミュージカルの貴公子と呼ばれ、2006年に帝国劇場でのミュージカルで初主演を務め、森さんから励ましの言葉をもらった井上芳雄は、『放浪記』の場面の一つである「カフェー・壽楽」に迷い込み、『放浪記』に出演していた俳優(『放浪記』初演から出演してきた東宝現代劇の丸山博一、森さんとプライベートでも親交があり、2009年の『放浪記』最終公演にも出演した田根楽子)に森さんの秘蔵エピソードを聞く。

[見どころ2:今の演劇界を支える実力派俳優と森さんとの時を超えた共演]

劇場中継の映像を利用し、森さんと『放浪記』での共演がかなわなかった二人の実力派俳優が、森さんとのバーチャル共演に臨む。5幕から成り、各場が独立した芝居のように見事な戯曲となっている『放浪記』は、場面だけをピックアップしても一つの芝居として成立しうる。林芙美子と相手役の二人芝居の場面を再現する。

第三幕「尾道」出演:岡本健一(香取恭助役)

『放浪記』を何度も観劇し、舞台『深川しぐれ』(1997)『本郷菊富士ホテル』(1998)で森さんと共演も果たし、私生活でも親交のあった岡本健一が、念願であった芙美子の初恋の男・香取恭助役を演じる。「尾道」は帝劇の大舞台にブルーバックを設置し収録した。『放浪記』の映像は、岡本の年齢(51歳)に近い1981年の『放浪記』(森さん当時61歳、三木のり平が潤色・演出を手掛けた初めての公演)を用意した。香取恭助は尾道に暮らす男で、方言を口にする。岡本は尾道の言葉を現地の人に改めて吹き込んでもらい、方言をマスターして「共演」に臨んだ。

第二幕二場「女給部屋」・第四幕二場「渋谷の木賃宿」出演:上白石萌音(悠起役)

森さんが長セリフを聞かせる第二幕二場の「女給部屋」と、でんぐり返しで有名な第四幕二場の「渋谷の木賃宿」を再現。芙美子と芙美子の妹分の悠起(ゆき)の二人芝居の場面である。過去に八千草薫、松原智恵子、岸本加世子、藤谷美紀らが演じた悠起役を今回、上白石萌音が演じる。映像は2005年の芸術座公演。NHKのスタジオにブルーバックを設置する中、岡本と同様にセリフや動きを完全にたたき込み本番に臨んだ。

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