――本仮屋さんから見て、素の山下さんと幸助に共通点があると感じますか?
本仮屋:幸助の熱さとか真っすぐさは、山下さんの持つそのままのおおらかさや優しさが詰まっているなと感じます。私が幸助を好きなのは、「それいいじゃん!」とか「良かったね!」というポジティブな言葉に一点の曇りもないところです。その愛情深さは山下さんそのままなので、こんなふうにポジティブなパワーを相手に惜しむことなく渡せる人って本当にすてきだなと思います。そういうセリフを聞いたり、山下さんの普段のポジティブな言葉を聞いたりすると、すごく幸せな気持ちになるし、とても似ている2人だなと思います。似ているというか山下さんの良さが幸助に入っていった感じがして、台本以上にその良さが際立っていました。
山下: それはうれしいですね。
――山下さんから見て、素の本仮屋さんと真子に共通点があると感じますか?
山下:真子のすごく思いやりがあって、その人のことを思って行動するっていう部分は本仮屋さんと似ていると感じます。現場の雰囲気、周りのことや先のことをすごくよく考えて動いている方だなと思いました。全く違う部分としては、本仮屋さんは思ったことを口に出して言うタイプなので、真子の悩んでいても相手のことを考えて言わないという部分については、本来の本仮屋さんなら確実にすぐ幸助に言うだろうなと思います。
本仮屋:確かに、真子みたいに言わないという選択肢は私にはないですね。特にこのドラマでは、現場の信頼感があったからこそです。スタッフさんたちが前作で私たちが作ってきたキャラクターをすごく尊重してくださって、私たちが違和感や疑問に思ったところをなるべく解消しよう、より良くして反映しようとしてくださっていました。それもあって、私が混乱した時はいち早く山下さんに「これ私はこう思うんだけど、こうするのはどう思う?」と相談していました。山下さんが混乱している私をよく見てくださっている感じもして、いつもありがたいなと思っていました。あとは、似ているかなと思うところは、真子のさっぱりしていてポジティブなところ。あそこまでではないけど、気が強いところもです。もともとの生きているテンションは近いものがあるなと感じます。
――思い出に残っているシーンやお気に入りのシーンを教えて下さい。
山下:ラストじゃない? 言えないですけど(笑)。
本仮屋:私は、最初のフライ返しでちょいちょいってじゃれ合えたのはうれしかったですね。数少ないイチャ付きポイントです(笑)。あとは、真子のお父さんがいきなり「お前どうなってんだ」と訪ねてきて、別れたことがバレたかなと思った瞬間に「にんじんジュース」って言われて、幸助と真子が同じスピードで同じように振り向くシーンがあるんです。あのタイミングは「どや!! “パート2”」だなと思って、2人の息の合い方が好きでした。今作はそういうところが随所にあるかなと思っています。
山下:幸助と真子、2人一緒のシーンが少なかったので、一緒に撮影したところは全部お気に入りのシーンです。
――撮影中、印象的だったエピソードはありますか?
山下:(撮影スタジオがある)フジテレビの食堂「AOMI」に2人で行きました。
本仮屋:山下さんがごちそうしてくれて、唐揚げ定食を食べました(笑)。ちなみに山下さんは唐揚げ定食におひたしとか青物もつけて、健康にこだわっていました(笑)。
山下:あれは楽しかったね。
本仮屋:楽しかったね。今回、真子のシーンは悩んでいる時間がすごく長くて、言えないことがあったり、好きな人がいるってウソをついたりしてピリピリしていたから、山下さんが来ると「もう大変だったよー(涙)」って話せる癒しの存在でした。
山下:今作の話もしたし、前作からやっていることで信頼関係もできていたので、仕事の悩みとかプライベートな話も含めていろいろと話しました。すごくリラックスできる時間でしたね。
――お2人がそこまで仲良くなれたのはなぜだと思いますか?
山下:わりと腹を割って全て話すタイプなので、それで話しやすい人だなと思ってくれたんですかね。仕事の話や恋愛観、結婚観とかも話しますし。そして、僕は話すだけでなく相手にもいろいろと聞いてしまうんですよ。いろいろなお話をして、この人こういう人なんだって思って自分のことも話すから、どんどん仲良くなっていったのかな。
本仮屋:心を開いている、その開きっぷりがすごいんですよね。閉じるタイミングあるのかなっていうぐらい全部開いていて。出会った瞬間から今まで変わらないんですよ。そのおおらかさと潔く自分のままでいられる優しさに「この人、頼っていいんだ」という安心感をすごく覚えました。
――お互いを愛称で呼び合うようになったのはいつ頃からですか?
山下:最初(前作)からかな。
本仮屋:最初からですね。前作の時に(メインキャスト)6人でとにかく仲良くなろうっていうのがあったので、皆さん愛称や呼び捨てで呼んでいる感じです。