――もともと、作り手への興味が?
ありましたね。2年前、「オドレ!ヤクザ」という作品でTikTokを始めた際、動画用の脚本を書いたり、監督をしたのが初めての制作体験でした。そこで手探りながら作品作りをしていた経験が生きて、ドラマの監督も務めることができた気がしています。
――今回この作品に参加し、九条役を演じたことで、さらに新しい表現を得たと感じる部分はありますか?
主演を務めさせていただくのが、今回で2回目だったんです。最初から最後まで、全体を通して出ている役に挑戦することができたのがすごく大きかったです。これはさきほどの監督の話にも通ずるのですが、作品全体を見わたしながら、流れを作っていくことが僕の中の課題でした。各シーンの作品の中での役割や、そのシーンにおいての九条の役割は何なのかを常に考えながら臨むことができました。切り取ったシーンのリアルさだけでなく、作品をエンタメとして楽しんでもらうためにはどうあるべきなのかを、この作品を通して考えられるようになりました。
――ちなみに、最初に日本版の「アメリカン・サイコ」を作りたいというお話を受けて、海外のサイコスリラー作品などを見たりもしましたか?
「悪魔のいけにえ」、「アングスト/不安」「アメリカン・サイコ」、「サイコ」、「テリファー」など、いろいろ見ましたね。「テリファー」とか今だったら絶対に撮れないんだろうなぁ…とか思いながら観ていました。あそこまで振り切ったものが作れたらモノづくりとしてもすごく楽しいだろうなと思いましたし、好きですね。
――サイコパスな一ノ瀬さんのお芝居が今後も見られるのが楽しみでありつつ、今後挑戦したいジャンルや役柄はありますか?
昨年の夏、久々に舞台へ出演したらすごく楽しくて!コメディ作品がすごく好きなので、舞台に限らず映像作品でもコメディに挑戦したいなと思いました。そういう作品は会話劇になることが多いので、テンポ感なども含めとても難しい部分があるのですが、一度はコメディにフルスイングした作品が出来たらいいなと。僕は結構シュールなお笑いが好きなので、会話のズレみたいなものがどんどん積み上がっていくような、そういう作品に挑戦出来たら幸せですね。でもこの作品も、楽しめるグロさっていうか。ちょっと笑える、ホラーコメディ作品なのかなって、個人的には思っているんです。リアルなシーンもありつつ、あえて作り物っぽい感じもあったり、こういったジャンルの作品においては、かなり見やすい作りになっているんじゃないかなと思いました。そこは宇賀那監督の演出が光る部分でもあって、あえてコメディ要素を入れて撮影されているので、そこまで恐れずに見ていただけるのかなと。
――きっと一ノ瀬さんファンの方は、ドキドキしながら劇場へ行くことに…。
そうですよね…! 皆さん、大丈夫ですよ! そこまでグロくないです!(笑)ジャンル的に苦手な人もいらっしゃるとは思うんですけど、もし「ヤバい!」と思ったら、一瞬手で目を覆っていただいても大丈夫ですので…(笑)。きっと皆さんに楽しんでいただける作品になっていると思いますので、ぜひ観ていただきたいです。

プロフィール
いちのせ・りゅう 1997年11月23日生まれ、神奈川県出身。最近の出演作に、「ザ・ゲスイドウズ」、「ゴーストキラー」、「絶対殺したいパパ」、「イクサガミ」など多数。
上映情報
インコンプリート・チェアーズ
全国の映画館で上映中
監督:宇賀那健一/脚本:深井戸睡睡、宇賀那健一/音楽: Pornographie Exclusive/出演:一ノ瀬竜、大島涼花、海津雪乃、二ノ宮隆太郎、大谷主水、藤林泰也、YU(友情出演)、鹿島康秀、白土りょうすけ、板橋春樹、中野歩、詩歩、藤井アキト/宣伝配給:ライツキューブ
公式X:https://x.com/chairs_movie
公式HP:https://chairs-movie.com/
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