世界の名作ミステリーを丁寧に舞台化するプロジェクト「ノサカラボ」が、⾼⽊彬光の推理⼩説より神津恭介(こうづ・きょうすけ)シリーズの初舞台化に挑む。その第1弾は『呪縛の家』。天才探偵・神津恭介が新興宗教⼀族を襲う連続殺⼈事件に⽴ち向かう物語だ。神津恭介シリーズは短編、⻑編合わせて実に数多くの作品があり、ノサカラボでは本公演を⽪切りに続々と舞台化していく予定だという。
『呪縛の家』は明智⼩五郎、⾦⽥⼀耕助と並ぶ「⽇本三⼤名探偵」の1⼈といわれる神津恭介を主⼈公に書かれたシリーズの初期作品で、1950年に発表されている。主人公となる神津恭介は、美⻘年の上に頭脳明晰で東京⼤学医学部法医学教室に所属。神津と⾼校からの同級⽣である親友の松下研三が息の合ったコンビぶりで事件の謎を解いていくのが、このシリーズの⾒どころの一つ。本作でも神津&松下コンビと犯⼈との頭脳戦は⾒逃せない。
物語の舞台となるのは、奥武蔵野の⼋坂村。新興宗教の教祖を⼤伯⽗に持つ旧友の依頼で、村に出向いた松下研三が遭遇した事件をきっかけに、恐ろしい連続殺⼈が幕を開け、松下に助けを求められた神津恭介の登場となる。全編に流れるまがまがしい空気や、それぞれ秘密を隠し持つ登場⼈物たち、⼿の込んだ殺⼈トリックなどミステリーの王道をいく⾯⽩さが満載。まさに、神津が初めて舞台に登場するのにふさわしい華麗なミステリーとなっている。
脚本を手掛けるのは、演劇ユニット「Moʼxtra」を主宰する須⾙英。構成・演出は「ノサカラボ」の主宰で、 海外戯曲から漫画原作まで幅広いジャンルの舞台を手掛けている野坂実。そのち密で洞察⼒に富んだ演出に期待が⾼まる。
キャストは、幅広いジャンルから多彩な顔ぶれが集結した。次々と難事件を解決する神津恭介役に抜てきされたのは、ジャニーズJr.の林⼀敬。22年4⽉に新橋演舞場公演『流星の⾳⾊』で初の本格舞台に出演、今年7⽉には、『Arcana Shadow』で初主演を飾るなど、期待の若⼿俳優として注⽬を集めている。
神津の高校時代からの親友で探偵助⼿的な存在でもある松下研三には、濱⽥⿓⾂。ドラマやテレビのみならず、21年にギリシア劇『オレステスとピュラデス』でW主演、昨年11⽉のミュージカル『東京ラブストーリー』でもW主演を務めている。
この事件の依頼⼈である⼘部鴻⼀には、本格舞台は今回が初出演となるジャニーズJr.の⼿島麗央。⼋坂村の開業医・菊川隆三郎には、元光GENJIで今は俳優として活躍中の内海光司。鴻⼀の祖⺟の兄で紅霊教の教祖である⼘部舜斎には演技派のベテラン、⽚岡鶴太郎が特別出演で名を連ねる。
殺⼈事件の不吉な予⾔を受ける舜斎の孫娘三姉妹には、日本とメキシコを行き来しながらグローバルに活躍の場を広げる元AKB48の⼊⼭杏奈、 グループ在籍当時から舞台⼥優としても注⽬を集めてきた元HKT48の神志那結⾐、舞台『新サクラ⼤戦 the stage』シリーズで主演を務める関根優那、3⼈の実⼒派⼥優が華やかに並んだ。さらに紅霊教の元⾨弟で不吉な予⾔者・⽊下六郎には「仮⾯ライダーアギト」(テレビ朝日系)で知られる俳優・賀集利樹。事件を担当する警部・楠⼭秀雄を、演劇集団キャラメルボックスの実⼒派俳優・岡⽥達也が務める。
[林一敬(ジャニーズJr.)コメント]
神津恭介役を演じさせていただきます、林一敬です。主演を務めさせていただけることを、本当にうれしく思います。神津恭介は「日本三大名探偵」のと一人と称されていて、そんな役を僕が演じられるのかと不安もありますが、出演者の皆さんの力をお借りし、たくさん成長したいです。よろしくお願いします。
公演は8⽉26⽇(土)〜9⽉3⽇(日)まで東京・サンシャイン劇場、9⽉16⽇(土)、17⽇(日)に福岡・キャナルシティ、9⽉21⽇(木)〜24⽇(日)まで⼤阪・サンケイホールブリーゼにて。