竹内 でもまぁ、疲れますよ、うん…。(だんだん小声に)
玉城 声ちっちゃくなっちゃった(笑)。
竹内 やっぱり大変です。
溝端 アクションとかの肉体的なこともそうだし、精神的に追い詰められているシーンも多いから、やっぱり普通の撮影よりは疲れますね。
玉城 力入りますもんね。
溝端 力入るよね。穏やかに、普通に会話してるシーンがあまりないから、大変だなと思って。
竹内 でも「きみセカ」の疲れって、「今日もやりきれた」といういい疲れなんですよね。
溝端 確かに。みんな純粋に誰かを思ったり、自分が生き残るためだったり、本能に忠実に生きているから、人間のありのままの姿なんだと思うと気持ちのいい疲れだというのも頷けますね。社会派ドラマでセリフもたくさんあって駆け引きをずっとやっている、というわけではないから。
――1話では響と明日葉がハプニングで手錠につながれてしまいます。
玉城 手錠につながれてるのも慣れてきましたよね?
竹内 そうですね。
玉城 最初は手錠掛けられてる時はかなり距離が近いので動きにくく、「大丈夫かな?」と思っていたんですけど。
竹内 力の抜き方とか、手錠の扱い方が段々と分かってくるよね。でも、最初に手錠がつながれたシーンは、新鮮で面白いと思います。お互い行きたい方向が違うから引きずられていて(笑)。
――撮影が始まって少したったこのタイミングで、お互いに聞いてみたいことはありますか? まずは玉城さん、溝端さんから竹内さんに。
玉城 人のことを、「好きとか嫌いとかじゃなくて“そういう人だ”って全て受け入れている」という話を以前してくださったと思うんですが、そういう境地に至るまでに何があったのですか?
溝端 確かに、「何があったの?」ってその話聞きながら思ってた。
竹内 知り合いにメンタルコーチングをしている方がいて、「自分の選択肢を二極化するのをやめると、ものすごく感覚が広がるから試してごらん」ってお話いただいたんです。最初は訓練でしたが、だんだんなじんできて、「全てを受け入れてみよう」と自然に思うようになりました。
溝端 やり始めてからどれくらい?
竹内 2年くらいです。
玉城 早くないですか? 2年でその境地まで行けるんですか?
――実際、竹内さんに全て受け入れられている感覚はありますか?
玉城 はい。
竹内 ある?(笑)
玉城 あります。
溝端 自分も二極化しちゃうタイプだから、気持ちが分かります。でも、竹内くんは人との距離も遠い近いじゃなくていい具合の距離感でいられるところを探ってくれていると思います。現場でもしゃべってくれるけど、かといって踏み込み過ぎないでいてくれる。気を使ってくれているんだろうな、というのは感じます。
――では、竹内さん、溝端さんから玉城さんに聞いてみたいことは?
溝端 現場でリラックスできてますか? 大丈夫ですか?(笑)
玉城 はい、リラックスしてます。なんで!?(笑)
溝端 やっぱりミステリアスな印象があって。
玉城 でも本当にこの表面の部分だけです。
溝端 人見知りですか?
玉城 そうです。でも、これでも直りました。昔は人の目を全く見られないくらいだったんですけど、仕事を始めてから、「別にみんな敵じゃない」って思えてきて。敵としてしまうことが損だなと、今受け入れ始めたくらいです。ミステリアスさなんて全然ないです(笑)。
竹内 僕も最初はちょっとミステリアスな印象を抱いていましたが、しゃべるとすごくチャーミングな方でした。
玉城 意外とこんなもんです(笑)。
――最後に竹内さん、玉城さんから溝端さんに聞いてみたいことは?
溝端 謎なところなんて一切ないから。
竹内 いや、いろいろ聞きたいことはあります(笑)。
溝端 いろいろあんの!?(笑)
玉城 じゃあ私、1つ聞いていいですか? 台本はどんな感じで覚える派ですか? 歩き回りますか?
溝端 歩く時もあります。動きながらやる時もあるし、お風呂に浸かりながらも。“ながら”のほうが覚えやすいかもしれないですね。
玉城 私、昔はセリフが100%入ってないとすごく不安だったんですけど、今は余白を残して7、8割覚えていって、「あとは現場で」と思うようになったんですが、それは大丈夫ですかね?
溝端 セリフだけにとらわれないってことですよね? それは全然いいと思うな。特にこの作品は台本通りに、というよりも、やってみないと分からない動きも多いから、そっちのほうがいいんじゃないかな。
玉城 なんだか頭でっかちになってた自分を反省です…(笑)。
竹内 じゃあ僕からも。溝端さんは「きみセカ」の撮影中、現場でテンションが上がった瞬間はありましたか?
溝端 正直、後輩に対してどう接していいか分からないから、戸惑いのほうが多かったかも(笑)。今まで先輩がいっぱいいる中で仕事をすることが多くて。だから、後輩が「(出演番組を)見てました!」って言ってくれてうれしいのに、どうしていいか分からないっていうこともありました。僕の話も「つまらなくないかな?」「今の言い方偉そうじゃなかったかな?」とか考えちゃいますね。