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香取慎吾、ソロライブアリーナ公演「これからもずっとずっと、みんなと一緒に」

ラストスパートは、香取の“闇”の一面も感じさせるクールな楽曲でスタート。その圧倒的存在感はリズムに乗ることさえ忘れてしまうほどで、計算し尽くされた演出とその世界を完璧に支配する香取の表情に引き込まれる。KREVAと共作の「嫌気がさすほど愛してる」で見せる色気は危うさを漂わせ、真っ赤な衣装でダンサーに囲まれてステージに君臨する「Anonymous」での気迫には誰もがひれ伏すしかなくなるだろう。アリーナ会場だからこその飛び交うレーザー光線、それに合わせて自然とペンライトの色を真っ赤に変える会場。全ての要素が見事に一つとなり、最高の「Anonymous」を演出していた。

「マイケル、やっとここまで来たよ」ステージへの思い

その余韻冷めやらぬ中、ピンスポットを浴びてゆっくりとセンターステージへと歩いていった香取は、この場所にたどり着くまでの思いを改めて、ポツポツと語った。

「楽しい時間はあっという間で。今日は皆さん、どうもありがとうございました。『Happy BBB』、歌詞2回ぐらい間違えちゃって。なんで間違えたかって、吾郎ちゃんのことを言い忘れたって言って、今日キャイ~ンが来てることも言い忘れたから。“言い忘れた”ד言い忘れた”になっちゃったと思って、歌詞間違えちゃった。ほんとにね、子どもの頃からステージで、踊って、歌ってきた。この間、大阪城ホールで(新しい地図の)ファンミーティングをさせてもらって、子どもの頃の思い出が一瞬にして脳裏によみがえってきた。すごい緊張感。大先輩のバックで踊った時のことを思い出した。本当に子どもの頃、平成じゃないからね? 昭和だよ。昭和に僕は、もうステージに立っていた(笑)。うん…、改めてこうやってこんな大きなところで皆さんと楽しい時間を過ごせているのは、本当にね、う~ん…信じられないんだ! うれしくて。子どもの頃にステージに立って、僕も後ろで踊ってたんだけど、“先輩たちのように前で踊って、こんなスポットライトを浴びたい”って思ってた。そこからいろんな会場でコンサートができて、大きなところもやらせてもらった。小学生の頃、連れて行ってもらって、マイケル・ジャクソンの東京ドームのショーを見に行った。そしたらマイケルと目が合った気がした。それから初めて東京ドームでライブをやらせてもらう時に、ステージに手を付いて『マイケル、やっとここまで来たよ』って言った。その後1回、ステージに手を付いて、『1回ステージから降りるね』ってマイケルにも言った…。それからまた、明治座でのショーができて、京都劇場でもできて、昨日今日とこんな大きなところで、大好きな歌、ダンス。みんなの笑顔を見ることができて、ほんっとうに幸せです、ありがとう! 最近は皆さんと会える時間もちょっと減ってしまって、長~いコロナ禍の中で寂しい時間もあったけど、こんなに楽しい時間がやってきた。だから、今、今日はこれを本当に思える。これからもずっと、ずっと、みんなと一緒に、楽しい時間を過ごしましょう。一緒に、明日を、生きましょう。一緒に、頑張りましょう!」。

一言一言、ゆっくりと、かみ締めながら、素直で大切な思いを会場に集まった1万人、応援してくれる全ての人に向けて語った香取。その顔は優しさと輝きに満ちていて、ここで誓った「ずっと、ずっと、みんなと一緒に」は、もう二度と途切れることのない永遠の約束、覚悟なのだと感じた。小学生の頃からステージに立ち続け、日本を代表するエンターテイナーである香取が、我らが“Perfect Buisiness Idle”でいてくれること、今もこうしてステージから愛を降り注ぎ続けてくれることの幸せを再確認。

そっと語り掛けるように歌う「ひとりきりのふたり」でじんわりと心の深いところまでを優しく包むと、ラストはミラーボールがきらめく中、希望に満ちた未来を描く曲で盛りだくさんのライブを締めくくった。ラストの映像には、宇宙に浮かぶ真っ赤な惑星が登場。その映像が少しずつ引いていくと、隣にもう一つの惑星が。神戸公演では、ぜひそこも最後まで見逃さないよう注目してほしい。

もちろん、それだけでは終わらない。アンコールは黒いロングコートにゴールドの刺繍が入ったゴージャスな衣装で登場、りりしいその姿は覇王降臨の様相。初披露したのは、草彅主演ドラマ「罠の戦争」(フジテレビ系)主題歌で、香取慎吾×SEVENTEEN名義でデジタルリリースされたばかりの新曲「BETTING」。激しい炎が噴き上がるステージで見せる熱いパフォーマンスのカッコよさに、会場のファンは骨抜き状態。今後のさまざまな場所での披露がますます楽しみになる初披露にくぎ付けだった。さらに、「ラストだよ!」の声で銀テープが発射されると、本当のラストナンバーへ。

何度もステージの端から端までを走り周り、会場の隅々まで手を振り「どうもありがとー!」と叫び続ける。幸せそうな香取と、幸せそうな観客。相思相愛の空間がつくり出す温かなパワーに、胸がいっぱいになった。最後は「また一緒に遊ぼうね!」「アイシテマース!」と、ずっと変わらないライブラストのセリフを。こうして、香取としては初のアリーナクラスでのライブは東京公演の幕を閉じた。

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