今秋10月の上演が発表されていた、ミュージカル『ファンタスティックス』。
このたび、バラエティーに富んだキャストが勢ぞろいしたメインビジュアルが公開された。
1960年にオフブロードウェーで初演したミュージカル『The Fantasticks』。02年まで42年もの間オフブロードウェーで上演を続け、その公演回数は17,162回におよび、米国におけるミュージカル最長連続上演を記録している。92年には長年の上演に対しトニー名誉表彰を受賞した。
これまで67カ国以上で上演され、日本では67年に東宝創立35周年記念東宝ミュージカル特別公演として菊田一夫が製作を手掛け、芸術座で日本初演された。それから55年の時を経て、東宝ミュージカルの次世代を担う実力派演出家・上田一豪の新演出により、芸術座のDNAを受け継ぐシアタークリエにて装いを新たに上演する。
『シラノ・ド・ベルジュラック』などで知られる仏劇作家エドモン・ロスタンの韻文劇『レ・ロマネスク』を基に、シェークスピアの『ロミオとジュリエット』『真夏の夜の夢』のエッセンスを織り交ぜたストーリーはロマンチックかつ普遍的で、誰もが経験する恋と人生の物語。米初演から60年以上経過した今もなお、私たちに多くのメッセージを投げ掛ける不朽の名作だ。
注目のキャストは、ミュージカル『刀剣乱舞』鶴丸国永役などさまざまな舞台で活躍する岡宮来夢が若者マットを演じる。マットの隣人で恋仲にあるルイーザ役は、ミュージカル『アニー』のアニー役でデビューし、今夏の舞台『呪術廻戦』に出演して今後の活躍が期待される豊原江理佳。ルイーザの父親ベロミー役に、劇団四季出身で『レ・ミゼラブル』での硬派な役から『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』での三枚目まで演じ分けるミュージカル界に欠かせない実力派の今拓哉。マットの父親ハックルビー役に、お笑い芸人でありながら『レ・ミゼラブル』テナルディエ役で本格ミュージカル俳優としても活躍するトレンディエンジェルの斎藤司。父親たちの計画により雇われる老俳優ヘンリーを蜷川幸雄やジョン・ケアードら巨匠からその演技力を高く評価され、幅広く活躍する青山達三。旅芸人モーティマー役を、本作がミュージカル初出演となるアンガールズの山根良顕が演じる。物語を見守るミュート(黙者)を務めるのは、俳優でダンサーの植田崇幸。登場人物たちを時にほんろうし、導く流れ者のエル・ガヨ役は元宝塚歌劇団星組男役スターで退団後本作が初ミュージカル出演となる愛月ひかるが演じる。豪華キャストが集結して、新しい『The Fantasticks』の世界を創り上げる。
公演は10月23日(日)~11月14日(月)まで、東京・日比谷シアタークリエにて。