ミュージカル『RENT』が、2023年3月と4月に東京・日比谷シアタークリエにて上演される。
1996年の初演以来ブロードウェーで12年4カ月のロングラン、世界40カ国以上で各国語版の上演、06年には映画化もされたミュージカル『RENT』。日本のみならず世界中で愛され続ける作品が再び帰ってくる。
日比谷シアタークリエでは、08年にエリカ・シュミット(22年公開ミュージカル映画『シラノ』脚本)による演出で初演の幕を開け、12年にはオリジナル版を手掛けたマイケル・グライフによる新演出版を上演し、RENTファンの熱烈な支持を受けた。以降も再演を重ね、さらなる進化を遂げて迎えた6回目の20年11月と12月公演は残念ながら志半ばで公演中止を余儀なくされたが、その悔しさを晴らすべく、このたび7回目の上演に向けて動き出した。
『RENT』は、プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』をベースに舞台を20世紀末のニューヨークのイースト・ビレッジに置き換え、当時の若者たちの生きざまや世相を鮮烈に描いた作品。物語に登場する若きアーティストやミュージシャンたちは貧困、エイズ、ドラッグといった死と隣り合わせの問題にほんろうされながらも、愛や友情を信じて夢に向かって懸命に生きている。『RENT』の主題である「No day but today」という言葉、「過去もない、未来もない。今日という日を精一杯愛し、生きていく」という強いメッセージは、現在も色あせることなく世界中で共感を呼ぶとともに歌い継がれている。
本作の作詞・作曲・脚本を担当したジョナサン・ラーソンは、96年1月25日に35歳の若さで亡くなった。翌1月26日にオフ・ブロードウェーのニューヨーク・シアター・ワークショップでプレビューを迎えた本作は、センセーショナルでドラマチックな内容と音楽が話題となり、わずか3カ月でブロードウェーのネダーランダー劇場に進出。ピュリッツァー賞ドラマ部門をはじめトニー賞ミュージカル部門作品賞、脚本賞、作曲賞、助演男優賞の4部門を獲得した。ジョナサン・ラーソンが7年という歳月をかけて作り上げたミュージカル『RENT』は、彼の思いを乗せて今も全世界で上演され、新たなファンを魅了し続けている。
公演は2023年3月8日(水)~4月2日(日)まで東京・日比谷シアタークリエにて。出演者および公演の詳細は決まり次第発表される。