井上芳雄が主演、蓬莱竜太が作・演出を務めるパルコ・プロデュース『首切り王子と愚かな女』が6月15日(火)から東京・PARCO劇場で上演される。
本作は劇作家・演出家の蓬莱竜太とのタッグ復活を待望した井上芳雄が、2015年の井上芳雄主演舞台『正しい教室』以来6年ぶりに再び手を組んで取り組む大人のファンタジー作品。
井上芳雄といえば“プリンス”と呼ばれるほどミュージカル界を代表する俳優の一人。しかしパルコ・プロデュースによるミュージカル作品は、実は正統派王子役に挑んだ『シンデレラ・ストーリー』の一本だけで他はストレートプレイでの出演作が続いている。個性派俳優としての彼のポテンシャルを理解し、その表現のバリエーションをさらに開拓する意味でも、あえてミュージカル界のプリンスのイメージとは異なる俳優・井上芳雄を掘り起こしてきたパルコならではの企画で送るのが本作だ。
共演はテレビ、映画と今最も注目を集める女優の一人、伊藤沙莉。『すべての四月のために』以来4年ぶりにパルコ・プロデュース作品への舞台出演が実現する。二人の初共演にも注目を。
王子の母で、王亡き後は享楽の限りを尽くして国を破滅へと導きつつある女王。全てを与えられ、甘やかされて育ってきたばかな王子。その王子の世話係で、王子が信頼を寄せる世話係の無学な女。魑魅魍魎(ちみもうりょう)が渦巻く王室を舞台に、腹に一物ある大人たちがあの手この手で陰謀、裏切り、忖度(そんたく)、愛憎、競争をたくらみ、のし上がろうとしていく…。そんな大人たちの欲望が先走る様子をシニカルな笑いをまぶしながら描き出す、まさに“大人の寓話”。
かんしゃく持ちで自分勝手、傍若無人の“首切り王子”役を井上芳雄。その王子に慕われ、世話係にまで上り詰めた貧しい村の“愚かな女”役を伊藤沙莉が演じる。さらに高橋努、入山法子、太田緑ロランス、石田佳央、和田琢磨、若村麻由美ら多彩なキャストが集結し、作品を盛り上げる。
[井上芳雄コメント]
パルコ劇場で蓬莱さんと一緒にやらせてもらうのも、もう4回目になります。毎回見事に異なる、でもそれぞれ強いイメージが残る作品でした。今回もまた新たな座組みで、新しい作品にチャレンジできて幸せです。蓬莱さんが今、何を面白いと思っているのか、とても興味があります。現在の世の中だからこそ、演劇だからこそできることがあると信じて、その世界に全身で飛び込みたいです。
公演は6月15日(火)~7月4日(日)まで東京・PARCO劇場にて。以降、7月10日(土)、11日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼ、7月13日(火)広島・JMSアステールプラザ大ホール、7月16日(金)、17日(土)福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホールにて。