一発目はLIL LEAGUEの最年長コンビ“せなたつ”こと岩城星那と中村竜大によって披露された「MY PRAYER」(THE RAMPAGE)。鳥肌が立つほどきれいなユニゾンだった。2人の声はとにかくよく“合う”。それぞれの持ち味を最大限に出しながらも、最終的には同じ目標地点へ歌を持っていける心の重なりを感じた。次に登場したKIDMATICの遠藤翼空と山本光汰が歌ったのは、「Believe in Love」(FANTASTICS)。楽曲セレクトが2人にぴったりだったと感じる。タイプの違うシンガーである彼らが共通して持つ“愛にあふれた心”が流れ込んでくるような歌声が、この楽曲とよく合っていた。バラードカバーラストを飾ったのは、マーク エイロンと石川晃多と沓野広翔。「Crazy for your love」(BALLISTIK BOYZ)を披露した。もともと4人編成で歌われている楽曲ということで掛け合いの難しさもあったはずだが、それをカバーできる高い技術力を持つ3人の甘い声の重なりが心地よい1曲だった。
さらに、ラップを得意とするメンバーであるギレルメ マサユケ トマジ 西村、佐藤峻乃介、中村碧、夫松健介、百田隼麻、岡尾真虎がデュエット形式でオリジナルラップを披露。ハイタッチしてハグしたりと、2人ずつ登場することでそれぞれの絆ものぞけるショウケースに。続くダンストラックではファイナリストが全員登場。グループの垣根を越えて、これまで共に戦ってきた仲間とのかけがえのない“今”を目一杯楽しむ姿を見ることができた。
その後、GENERATIONS from EXILE TRIBEが「EXPerience Greatness」を披露し、今まさに夢をかなえようとしているファイナリストにぴったりの熱い応援ソングを届けた。
イベントで最も壮観だったのは、さらにその後だ。Jr.EXILE 全員によるメドレータイムが行われたのである。全グループシャッフル配置で、「SUMMER DROP」(FANTASTICS)、「SUMMER HYPE」(BALLISTIK BOYZ)、「Fandango」(THE RAMPAGE)、「AGEHA」(GENERATIONS)をパフォーマンス。絶え間なく38人が同時にエンターテインメントを届けてくれた。目が足りない、と感じたオーディエンスも多いのではないだろうか。
番組特別企画として実施した「本当は歌いたい!ボーカルオーディション」で優勝したTHE RAMPAGEの神谷健太がEXILEの「運命のヒト」をソロ歌唱。
EXILEに出会い、憧れがいつしか目標になりアーティストを志したという神谷。追い掛けてきた夢が今こういう形でかなったからこそ、 “夢は諦めるものではなく願い続ければかなうものなんだ”と心の内を語った。「小学校4年生の頃の自分に言いたい。“日本武道館に立ったよ”って」とうれしそうに語る姿も印象的だ。そしてMCとして登壇したTHE RAMPAGEのリーダー陣が、「ウワサによると、昨日の夜初めて自分からお母さんに電話したみたいやね?」と神谷の秘密を明かす一幕も。沖縄から上京して8年、初めて自分から母親に電話して武道館に立つことを伝えたのだと照れながらも明かした神谷。今後はTHE RAMPAGEの活動と並行して、グループ内ユニットMA55IVE(マッシブ)のメンバーとしても精力的に活動していくことを宣言した。ボーカリスト・神谷健太の今後にも期待!
いよいよグランプリ発表。およそ10カ月におよぶオーディションを、プロデューサーのAKIRAとSHOKICHIが感慨深い表情で振り返った。
「Z世代のエネルギーを受け取りました。10カ月という期間でモチベーションや高い意識を崩さず、駆け抜けてくれました」とAKIRA。
SHOKICHIも「10カ月でこんなにも大成長して本当に感動しました。こうして皆さんの前で最高のパフォーマンスをしてくれてリスペクトしています。皆さんのアーティスト人生は始まったばかり。一音楽ファンとして、日本のエンターテインメントの未来が楽しみになりました」と19人を称えた。
見事グランプリの栄光を勝ち取ったのはLil LEAGUEの6人。
以下、全員の受賞コメントを掲載する。
難波「僕はiCONZが始まってから“受かりたい”という気持ちだけでここまでやってきました。武道館というステージにも立たせていただいて、個人としてもグループとしてもたくさん成長できた姿を見せることができたと思っています。まだまだこれからも成長していけると思うので、よろしくお願いします」
岩城「体格も年齢も全てがバラバラでどうなるのか一番不安なグループでした。皆さんが密着番組やSNSで見ていただいているように、自分たちは言い合いや意見が合わないこともたくさんありましたが、僕らはそこで本当の絆を深められたと思っています。一番は、応援してくださる皆さんがいたからこそのLil LEAGUEだったのかなと思っています。本当にありがとうございました」