北川拓実(少年忍者/ジャニーズJr.)主演の舞台『ドン・カルロス』が、11月17日に紀伊國屋ホールにて開幕した。
今回の舞台『ドン・カルロス』は、ドイツを代表する劇作家シラーの4時間におよぶ長編戯曲を大胆にカットし、本来は膨大な登場人物もわずか6人に絞り、疾走感あふれる現代的な人間ドラマとして届ける。
北川演じるスペインの王子カルロスを中心につむぎ出される、かつての婚約者で父親の妻・フランス王女エリザベート(愛原実花)との切なくも深い愛、父フェリペ王(神農直隆)との確執、ロドリーゴ(小田龍哉)との熱い友情など、現代にも通じる普遍的な人間の物語を深作健太の古典の枠を超えたビビッドな演出でつづる。
21年3月に深作演出『火の顔』で初舞台にして初主演ながら難しい役柄を瑞々しく演じ切り、鮮烈な舞台デビューを果たした北川。本作でさらに進化した多彩な演技に加え、演出の深作自らがそれぞれの登場人物を象徴するドイツ語を手描きでペイントした衣装にも注目だ。
[北川拓実コメント]
無事に初日を迎え、舞台上で演じられることをうれしく思います。前回の『火の顔』に続き、2度目のドイツ戯曲ということで主演としてこの戯曲の良さを観劇された方に考えるきっかけを与えられたらなと思います。僕の演じるカルロスはスペインの王子ですが、年齢が僕と変わりません。なので、役を作り込み過ぎず、自然体で演じることを心掛けています。時代劇となると、難しそうなイメージを持たれると思いますが、台本や演出も現代に直されているので、この作品を楽しんでいただけると思います。普段、時代劇やドイツ戯曲に触れる機会がない方もぜひ劇場まで足を運んでくださると幸いです。
公演は11月23日(火)まで、東京・紀伊國屋ホール。11月26日(金)~28日(土)まで、京都・京都劇場にて。
撮影◎阿部章仁