4月~6月にかけて四大都市で上演される舞台『魔界転生』の製作発表会見が、東京公演が行われる明治座にて3月23日に開かれた。
「魔界転生」は山田風太郎の人気伝奇小説で、壮大なスケールと雄大な歴史ロマン、奇抜かつ摩訶不思議な展開、時空を超えたアクションエンターテインメントの最高傑作といわれている作品。映画やドラマ、アニメ、ゲームなど数多のジャンルでリメークされ、2018年10月~12月にかけて「日本テレビ開局65年記念舞台」として堤幸彦演出、上川隆也主演で上演し、福岡・東京・大阪で77ステージ、動員10万人を超える大ヒットを記録。2年4カ月ぶりの再演となる今回も堤が演出を手掛け、演劇界の重鎮・マキノノゾミが脚本を担当し、作品をさらに練り上げ、ブラッシュアップして登場する。
魔界からよみがえった剣豪に果敢に立ち向かう主人公の柳生十兵衛役は、上川隆也が初演に引き続き務める。また、十兵衛たちに立ちはだかる最大の強敵・天草四郎役は、小池徹平が新たに演じる。天草四郎の姉・お品役に藤原紀香、真田十勇士の生き残り・根津甚八役に村井良大、十兵衛の弟・柳生又十郎役に木村達成、魔界衆・田宮坊太郎役に田村心、柳生衆・小栗丈馬役に岐洲匠、柳生衆・戸田五太夫役に宇野結也、魔界衆・荒木又右衛門役に財木琢磨、軍学者・由比正雪役と刀鍛冶・叢雲常陸役に山口馬木也、二刀流の剣豪・宮本武蔵役に渡辺大、さらに黄泉の世界からよみがえった淀殿役に浅野ゆう子、十兵衛の父・柳生宗矩役に松平健、華と実力を兼ね備えた強力なキャストが集結した。村井、木村、山口、浅野、松平は初演に引き続き同じ役を演じる。
上川と小池徹平は今回が初共演となり、華も実もある注目のキャストで令和版の新しい『魔界転生』を創り上げる。ド派手なアクション、変幻自在なフライング、演劇と映像の融合をテーマにLEDによる映像効果を駆使し、新機軸の演出で画期的な「電影活劇」ともいえる舞台を創り出す。
製作発表会見には上川、小池、藤原、村井、木村、山口、渡辺、浅野、松平、演出の堤が登壇、公演に向けた思いを語った。
[柳生十兵衛役:上川隆也コメント]
僕自身は、意気込まないでいこうと思っています。堤さんもおっしゃっていた通り大きく変化した作品になったので、意気込むというより、また新たな気持ちで柳生十兵衛という役、『魔界転生』という作品に臨みたいと思っています。たくさんのお客さんにお楽しみいただけることを切に願っております。
[天草四郎役:小池徹平コメント]
今回は上川さん演じる柳生の敵役で参加させていただきます。新しい作品という気持ちで天草四郎を演じたいと思っています。…今は通し稽古をしていますが、本当に楽しくて。すごくすてきな作品に仕上がっていると思います。プロジェクションマッピングなどパワーアップした要素もたくさんあるので、楽しみにしていただきたいです。
[根津甚八役:村井良大コメント]
原作には登場しないキャラクターで、僕自身は堤さんに演出していただいた『真田十勇士』でも演じてきた役です。僕はこの根津甚八が大好きで、舞台に立っていても毎日新鮮だと思えるくらい明るくて楽しい役でした。お客さまに存分に楽しんでいただけるよう、一回一回の公演を大切に演じたいです。
[柳生又十郎役:木村達成コメント]
久しぶりの明治座でちょっと興奮していますが、落ち着いて頑張ってしゃべりたいと思います。前回はちょっとおちゃめな又十郎を演じましたが、今回はクールな又十郎を演じていこうと思っています。頑張ってこの舞台を盛り上げます!
[柳生宗矩役:松平健コメント]
舞台に立てる喜びを感じております。『魔界転生』に参加させていただけることに感謝し、皆さんが感じている自粛のストレスや現実を忘れられるような“魔界の世界”を味わっていただきたいと思っています。再演は立ち回りもさらに素晴らしく、セットもリニューアルされておりますので、一人でも多くの方に見ていただきたい。
公演は4月7日(水)~11日(日)まで愛知・刈谷市総合文化センターアイリス、4月16日(金)~28日(水)まで福岡・博多座、5月4日(火)から28日(金)まで東京・明治座、6月2日(水)~10日(木)まで大阪・新歌舞伎座にて。
撮影◎阿久津知宏