16世紀、イギリスの女王クイーン・エリザベス一世の半生を描いた、大地真央主演の舞台「クイーン・エリザベス-輝ける王冠と秘められし愛-」が5月に東京・日生劇場で上演が決定。4月12日に制作発表記者会見が行われた。
「クイーン・エリザベス」は、ひそかに心を寄せる男性がありつつも、あえて結婚をせず独身を貫き、国を統治する道を選び、熾烈な権力争いや大国からの侵攻、そして愛に苦悩しながらも、女王として成長していくエリザベスの姿を描く物語。女優としての円熟期を迎えた大地が女王エリザベスに挑む。
脚本は齋藤雅文。「マリー・アントワネット」や「カエサル」などの大劇場での歴史劇で人物と時代を生き生きと描いてきた齋藤が新たに書き下ろした。演出は「ガブリエル・シャネル」や「紫式部ものがたり」で大地真央の魅力を存分に引き出してきた新国立劇場の前芸術監督・宮田慶子が務める。
共演陣も魅力あふれる顔ぶれがそろった。エリザベスがひそかに心を寄せる寵臣レスター伯役には、2年ぶりに舞台出演となる長野博、レスター伯亡き後に彼女の心の隙間を埋めるエセックス伯役には、ストレートプレイは2度目の髙木雄也。さらに、父の代からエリザベスを見守り、彼女の片腕となって支え続ける国務長官のウィリアム・セシル役でベテラン実力派俳優の西岡德馬が、エリザベスの良き話し相手でもある女官ベス役で元宝塚男役スターの樹里咲穂が出演する。大地真央との舞台初共演の豪華な出演陣が繰り広げる熱演に注目だ。
制作発表会見には、大地真央、長野博、髙木雄也と、演出の宮田慶子が出演。それぞれが、作品にかける思いを語った。
宮田慶子(演出)「クイーン・エリザベスと聞いて、とても興奮いたしました。エリザベスは政治経済に長けた才能を持ち、混乱のイギリスを引っ張っていった、働く女性の先駆者とも言える人。リーダーがころころ変わるような時代に、40年以上君主として政治を担った女性なのです。その時にすぐ思い浮かんだのは大地さんで、こんな波乱万丈の人生を描けるのはこの人しかいない、と脚本の齋藤さんと台本の打ち合わせを始めました。大地さんはこの役で、稽古場でも、とにかくさまざまな表情を見せてくださいます。それも見どころです。 大地さんにはエリザベスが即位する前の21歳からスタートして、およそ40年間を演じていただきます。エリザベスを支え、ほのかな恋心も抱きつつ既婚者なのでかなわないという忠臣レスター役を長野さん。そのレスター伯が早逝し、その後エリザベスに寄りそうエセックス伯役を髙木さんにお願いすることになりました。お二人とも本当に素晴らしいです。長野さんはエリザベスのそばで心を尽くして見守っていて、また誰よりもエリザベスの理解者であることをセリフの一言一言をデリケートにとらえ、台本を細かく丁寧にチェックしてくださっています。髙木さんは(稽古場で)ちょうどこれから謀反を起こすタイミング。爽やかに登場する場面ではその場の空気をふわーっと変えてくださっています。本当にフレッシュな一陣の風が吹くような感じです」
大地真央「21歳からというのは忘れてください。若い時代から大変な大人まで…ぐらいで(笑)。 今来ているドレスは衣裳ではなく私のパジャマです(笑)。衣裳については、ポスターにあるような甲冑姿にもなりますし、ドレス衣裳もたくさん着ます。ただ、 新しい元号になってすぐの、第1作目に演じさせていただけることをとても幸せに思い、感謝しながら新しいエリザベス像を作り上げていけたらと思っています。まだ稽古は始まったばかりなのですが、雰囲気はとても和やかで、これから一つずつ役を積み上げて、強さだけでなく、女性としても魅力的な新しいエリザベス像を作りあげたいと思います。エリザベスはイケメン好みだったそうで、もちろんセリフで”イケメン”とは言いませんけれども、長野さん、髙木さんのお二人に思い思われる役ということで、恋にも生きて参ります」
長野博「ダドリー(レスター伯)はエリザベスの一番近くにいた存在であり女王になる前から、そして女王になってからも心の拠り所となっていたそうで、そんな役を演じさせていただくことを幸せに思います。大地さんは本当に気さくにお話くださって、僕が言うのもおこがましいですが、素の大地さんがとてもかわいらしくて。 稽古場では結構ボケて和ませてくださる方で、僕の登場シーンについてスタッフとお話をしていたら、“フライングで上から?”なんて冗談を仰ってくれます(笑)。(松竹の副社長の挨拶で)“フレッシュな顔ぶれ”と仰っていただけたので、フレッシュかどうかはさておき、その気持ちを忘れずに、千秋楽までこの役を演じていきたい。ご期待に応えたいと思っています」
髙木雄也「 僕自身がストレートプレイは2 作目で、その2 作目にして大地さんをはじめとする素晴らしい出演者とステージに立てることを幸せに思います。大変緊張していますし、いろんな方に応援していただいています。先日この作品に出るというお話をしたら、(笑福亭)鶴瓶師匠からも“お前、あの大地さんと舞台やるんか?”と(笑)。 令和になって一発目なので、しっかりと平成をジャンプして、令和時代をしっかりと頑張っていきたいです」
1
2