A.B.C-Zの河合郁人が初の単独主演を務める舞台「トリッパ―遊園地」が３月15日に東京・新橋演舞場にて開幕。初日公演後に囲み会見が行われた。会見には、河合をはじめ、辰巳雄大（ふぉ～ゆ～）、惣田紗莉渚（SKE48）、純名里沙、いしのようこ、渋谷天笑（松竹新喜劇）、榎木孝明ら様々なジャンルで活躍中のキャストが登壇した。

本作は、2019年の現代と1944年の太平洋戦争中の２つの時代を舞台に展開する笑いと涙のエンターテインメント作品。

廃れた老舗遊園地の社長を務め、リゾートビルへと経営転換を進める山ノ内遊園地の社長・山ノ内マサヒロ（河合）が、太平洋戦争真っただ中の時代の遊園地にタイムスリップ。当時の経営者の弟・ショウヘイ（辰巳）らと関わりながら、遊園地のあるべき姿や、人々が楽しめる場所の大切さに気づき始めるというストーリーだ。

初回終演後、舞台上で河合らが役の扮装のまま会見に臨んだ。

河合「（単独初主演で）最初に新橋演舞場の舞台に立った時に、10年前は滝沢（秀明）くんが目の前にいたので、どっかに滝沢くんが立っているんじゃないかと錯覚を起こして。…稽古の回数を重ねていくうちに“自分が座長なんだ、しっかりしないといけない”と感じました」。

緊張し過ぎて、今日の本番前は辰巳の楽屋を何度も行き来して、緊張をほぐしていたという河合。すかさず辰巳が応える。「今回はタッキーがいないので、“タッツー”の楽屋へ来てました（笑）」。そんな河合と辰巳は、久しぶりの共演になる。

河合「20年ぶりの共演ですが安心します。すごく安心するので、これが当たり前だと思っちゃいけないけど、真剣なシーンなどは面と向かってやれない。稽古場で照れくさかった」。

辰巳「河合との共演は何をやっても受け止めてくれるので、安心感があります。20年仲良くしてきましたが、ジャニーズに入って初めてデュエットができるとは思っていなかった。“修二と彰”のように“マサヒロとショウヘイ”としてどこかでお届けできたらいいな」。

河合「A.B.C-Zとふぉ～ゆ～で踊ることはあったけど、２人で踊ることはなかったからね。カラオケでは（KinKi Kidsの）『愛のかたまり』とかハモっているけど、まさか舞台でハモるとは」。

会見は、まるで漫才をしているかのように２人の掛け合いを中心に進んでいく。そんな２人の姿に共演者たちも続く。

惣田「初舞台ですが、皆さん本当に優しくて。ようこさんがアメをくれたり（笑）。今回は辰巳さんと２人の場面が多いんですが“その日、その時に思った（役名の）ハルでいいんだよ”と言ってくれて。その言葉で、お芝居ってこんなに楽しいんだと思えました。このような機会をいただけて幸せだなと思います」。

榎木「河合くんと辰巳くんは物怖じしない世代ですよ。私が新橋演舞場に30歳で初めて立った時は心臓が飛び出すくらい緊張していたのに、２人のリラックス感がすごいです。２人が踊っているのを見ていると芝居中でも見入っちゃいます。毎日楽しくて仕方ない。ワクワクしています」。

会見終盤には取材陣から、それぞれのグループのメンバーの来場についての質問も飛んだ。

河合「戸塚（祥太）が何年か前にここで主演をやっているので、戸塚に観てもらって、どういう感想をくれるか楽しみ」。

辰巳「『（Endless）SHOCK』の公演をやっているんですが、全員来てくれると思います。合間を縫って行くとは言ってくれています」。

本作の作品紹介のポスターに、こう書いてある。“平成最後に伝えたい、世代を超えたかけがえのない思いがここに――”。４月末で平成が終わる。次代への期待と不安が渦巻く今だからこそ伝えたい、熱き人々の生きざまを届ける。そんな舞台になっている。

東京公演は、３月23日まで新橋演舞場にて。以降、３月30日岐阜・可児市文化創造センター、３月31日愛知・豊田市民文化会館、４月３日～４月７日大阪・大阪松竹座にて上演。